第366回 定期演奏会 2024.1/13(土)14:00 東京オペラシティ コンサートホール問 東京シティ・フィル チケットサービス03-5624-4002 https://www.cityphil.jp62起きるのか期待がいや増す。さらに大きな注目となるのが、本作の朗読を、日本の名女優、中谷美紀が務めること。中谷とウィーン・フィルには言わずもがなの繋がりもあり、贅沢なステージに気心知れたすてきな朗読で華を添える。 昨年、中心的存在であるクラリネット12/13(水)13:30 19:00 東京オペラシティ コンサートホール問 ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 https://www.japanarts.co.jp他公演 12/12(火) 川商ホール(鹿児島市民文化ホール)(099-257-8111) 12/15(金) 大阪/フェニーチェ堺(072-223-1000)沖澤のどか ©Felix Broedeの共演でこの曲を取り上げ、その演奏がポスト就任の決め手ともなった。東京シティ・フィルとは、お互いの持ち味がどのように絡み合うのだろうか。 そして、2人の作曲家のあいだに橋を架ける作品も演奏される。ラヴェルのオーケストラ編曲によるシューマンフィルハーモニクス ウィーン=ベルリン ©MaxParovsky文:鈴木淳史文:林 昌英黒木雪音の「謝肉祭」だ。ラヴェルのオーケストラ編曲といえば、ムソルグスキーの「展覧会の絵」がよく知られているが、この曲は4曲しか楽譜が残ってないこともあって、なかなか演奏会では取り上げられない。隠れた名作をこのコンビで聴ける喜び!中谷美紀のダニエル・オッテンザマーに話を聞き、フィルハーモニクスについて語るときのリラックスした表情と、「音楽の自由 Musikalische Freiheit」という言葉が強く印象に残っている。“自由な音楽”でその愉悦を伝える彼らのエナジー、存分に堪能したい。沖澤のどか(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団待望の初共演を得意のラヴェル作品で飾る ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、現在もっとも評価が高い若手指揮者・沖澤のどかが、東京シティ・フィルの定期演奏会に初登場する。 プログラムは、シューマンとラヴェル。沖澤は、ドイツとフランスの音楽をレパートリーの中心に据える指揮者だ。しっかりとしたフォルムを与え、適切なバランスで鳴らすドイツ音楽に、色彩も豊かでダイナミックに響くフランス音楽。これらを一つの演奏会で堪能できる絶好の機会でもある。 シューマンのピアノ協奏曲には、黒木雪音をソリストとして迎える。昨年から今年にかけ、数々の国際的なコンクールで上位入賞を果たした、今年大学院を卒業したばかりの24歳だ。磐石の管弦楽をバックに、フレッシュなシューマンを奏でてくれるのではないか。 ラヴェルの「ダフニスとクロエ」第1&2組曲は、若きマエストロの得意曲だ。現在常任指揮者を務める京響との最初フィルハーモニクス ウィーン=ベルリン with 中谷美紀トップ・プレイヤーたちが魅せる音楽の悦び あの「フィルハーモニクス」が今年もやってくる。ウィーン・フィルとベルリン・フィルのメンバーが中心となり、ジャンルを超えた音楽を、粋な編曲と演奏で楽しませる「フィルハーモニクス ウィーン=ベルリン」の7人。クラシックに留まらず、ポップス、民俗音楽にメンバーの作品もまじえ、「やりたい曲を楽しくやる」の精神で、彼らの経験と技巧を尽くして聴衆を楽しませてくれる。 12月13日の東京オペラシティでは、昼夜で2公演が開催される。各公演で違う曲目が予定されているが、この日は共通演目「カーニバル(謝肉祭)」がある。この曲には、〈サン=サーンス「動物の謝肉祭」に独自の解釈を加えたオリジナル組曲〉と注釈が付いていて、その内容はJ.ウィリアムズ『ジュラシック・パーク』よりテーマ、H.マンシーニ『ピンクパンサー』他とのこと。かの有名曲の単純な編曲だけではないどころか、なんとも妖しげなムードすら漂い、何が
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