34左上より:マレク・ヤノフスキ ©Felix Broede/リッカルド・ムーティ ©Todd Rosenberg Photography/ピエール・ジョルジョ・モランディ ©Elena Cherkashyna/セバスティアン・ヴァイグレ ©読売日本交響楽団/ルドルフ・ブッフビンダー ©Marco Borggreve/アンサンブル・アンテルコンタンポラン ©Cosimo Trimboliドラマティック・ソプラノ、エレーナ・パンクラトヴァ。 これら4公演に加えて、ヤノフスキ指揮NHK交響楽団によるワーグナー『ニーベルングの指環』ガラ・コンサートや、ローター・ケーニヒス指揮東京都交響楽団と東京オペラシンガーズによるブルックナーのミサ曲第3番といった公演も開催され、大ホールの公演には重厚なラインナップがそろった。 一方、小ホールの公演も多彩だ。ベートーヴェンの大家として知られるルドルフ・ブッフビンダーが、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲を全7回のシリーズで演奏する。これは貴重な機会だ。 また、アンサンブル・アンテルコンタンポランの来日も目をひく。ピエール・ブーレーズがパリに設立した最高峰の現代音楽専門室内アンサンブルが2夜にわたる連続公演を行う。第一夜は20世紀における現代音楽の名作を、第二夜は欧州の最新音楽シーンを届ける。 そのほか、東京春祭名物企画のミュージアム・コンサートやマラソン・コンサート、子どものためのワーグナーなど、この音楽祭ならではの公演が目白押しだ。上野の街を舞台に展開する無料のミニ・コンサート「桜の街の音楽会」も健在。20周年を記念したプレゼント企画や、バラエティに富んだチケット購入プランもあるという。まさに百花繚乱の春が到来する。新メインビジュアル文:飯尾洋一東京・春・音楽祭 2024 2024.3/15(金) 〜4/21(日)東京文化会館、東京藝術大学奏楽堂(大学構内)、旧東京音楽学校奏楽堂、国立科学博物館、東京国立博物館、東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館 他■ 東京・春・音楽祭サポートデスク050-3496-0202https://www.tokyo-harusai.com※プログラム、チケット発売日などの詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。東京・春・音楽祭 2024 ラインナップ発表!20周年にふさわしい豪華プログラムが上野で花開く すっかり季節の風物詩として定着した「東京・春・音楽祭」が、来春も上野を舞台に開催される。2005年に「東京のオペラの森」としてスタートした同音楽祭だが、今回でいよいよ20回目。記念すべき節目の年を迎えて、例年以上に力の入ったプログラムが用意された。24年3月15日から4月21日まで、東京文化会館を中心に、上野の美術館や博物館ほかで、大小さまざまな規模の公演が連日開催される。 最大の注目点は、演奏会形式で上演されるオペラ4演目。音楽祭の目玉となるワーグナー・シリーズでは、名匠マレク・ヤノフスキ指揮NHK交響楽団により楽劇《トリスタンとイゾルデ》がとりあげられる。スチュアート・スケルトン、ビルギッテ・クリステンセンらの歌手陣とともに、最高水準のワーグナーを聴かせてくれることだろう。 さらにリッカルド・ムーティは東京春祭オーケストラを率いて、ヴェルディの《アイーダ》を指揮する。音楽祭と深い絆を築いてきたムーティは、これまでも同オーケストラを指揮して、たびたび語り草になるような名演を披露してきた。今回もイタリア・オペラの真髄を伝えてくれるはず。題名役は欧州の檜舞台で活躍するマリア・ホセ・シーリ。 プッチーニ・シリーズで上演されるのは人気作《ラ・ボエーム》。ステファン・ポップのロドルフォ、セレーネ・ザネッティのミミらが永遠の青春群像劇をくりひろげる。指揮はピエール・ジョルジョ・モランディ、オーケストラには東京交響楽団が起用される。 さらにセバスティアン・ヴァイグレ指揮読売日本交響楽団がリヒャルト・シュトラウスの《エレクトラ》を上演する。こちらも大きな話題を呼びそうな公演だ。常任指揮者として読響との関係を着実に深化させてきたヴァイグレだけに期待は高い。題名役は屈指の
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