eぶらあぼ 2023.11月号
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 神奈川フィルと横浜18区の子どもたちが共演する夢のコンサート企画「ヨコハマ・ネクストコンサート」。記念すべき第1回に選ばれたのが保土ケ谷区にある保土ケ谷中学校吹奏楽部だ。 現在、部員は86名。昨年は新型コロナウイルスの影響で吹奏楽コンクールを出場辞退するという悔しさを味わった保土ケ谷中だが、今年は神奈川フィルとの共演というビッグチャンスをつかんだ。 コンサートで演奏するのは、保土ケ谷中のみで《ポロネーズとアリア ~吹奏楽のために~》(宮下秀樹)や《喜歌劇「微笑みの国」セレクション》(レハール)など3曲。それに加えて、神奈川フィルの顔とも言えるコンサートマスターのヴァイオリニスト・石田泰尚さんのソロ演奏とのコラボで《ジェラシー》(ゲーゼ)と《君の瞳に恋してる》(クルー、ゴーディオ)。さらには、神奈川フィルとともに《横浜市歌》(南能衛)、《歌劇「アイーダ」より“凱旋行進曲”》(ヴェルディ)まで披露することになっていた。しかも、《ジェラシー》《君の瞳に恋してる》《アイーダ》の指揮は横山奏さんだ。 中学生にとってはかなりのプレッシャーになるのではないかと思われた。 本番1週間前の9月9日、保土ケ谷中では横山さんによるレッスンが行われた。 体操着姿の中学生たちを前にして指揮をするマエストロの表情は真剣そのものだった。横山奏さんによるプロ仕様のリハーサル♪♪♪取材・文・写真:オザワ部長(吹奏楽作家)♪♪♪38マエストロの指揮するプロオケと「本気」で共演した中学生たち 9月16日、ヴェルディ作曲《歌劇「アイーダ」より“凱旋行進曲”》の勇壮な響きが横浜みなとみらいホールを満たしていた。指揮するのはマエストロ横山奏さん。演奏は神奈川フィルハーモニー管弦楽団……だけではない。 プロのオーケストラの後方で楽器を奏でているのは制服姿の中学生たち。横浜市立保土ケ谷中学校吹奏楽部だったのだ。Vol.15 横浜市立保土ケ谷中学校 吹奏楽部

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