eぶらあぼ 2023.10月号
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第365回 定期演奏会 11/30(木)19:00 東京オペラシティ コンサートホール問 東京シティ・フィル チケットサービス03-5624-4002 https://www.cityphil.jp12/3(日)15:00 第一生命ホール 9/20(水)発売問 トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 https://www.triton-arts.net67が本拠地をおく江東区の児童合唱団で同楽団との共演も行っている江東少年少女合唱団が出演する。 プッチーニはオーケストレーションの素晴らしい作曲家なので、舞台上にオーケストラが上がる演奏会形式での上演は、そのシンフォニックなサウンドを存左より:高関 健 ©K.Miura/木下美穂子 ©Yoshinobu Fukaya/aura.Y2/小原啓楼/上江隼人分に堪能できるという利点がある。もちろん「オペラ」である以上、歌による表現とオーケストラ・サウンドとのバランスは大きな課題となるが、高関はそのあたりをうまくコントロールしてくれるにちがいない。流麗で美しいプッチーニならではの音楽の世界に没頭したい。太田糸音 ©MASAKI KONO 第2部は、ピアノ音楽の領域で金字塔を打ち立てたラフマニノフの奥深い世界を堪能する趣向。まず、名ピアニストでもあったルーウェンサール編曲による美しい歌曲〈ここは素晴らしい場所〉、バッハの「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ」第3番(抜粋)のラフマ今泉響平尾崎有飛文:室田尚子文:伊藤制子桑原志織ニノフによる編曲版が披露される。そして「前奏曲集」「音の絵」などから珠玉の小品が取り上げられる。さらにドラマティックな二台ピアノの名作である「組曲第2番」より「ロマンス」「タランテラ」もラインナップ。今年のしめくくりに、自分へのご褒美をぜひ!高関 健(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団盤石の布陣でドラマティックに描き出す愛憎劇 東京シティ・フィルが11月の定期演奏会でプッチーニの歌劇《トスカ》を演奏会形式で上演する。これは2020年3月の定期演奏会で行う予定だったがコロナ禍により中止となった企画。今回、常任指揮者・高関健のたっての希望により、当初と同じキャストでの上演が実現する。 タイトルロールに東京二期会の舞台でも同役を演じ高い評価を得ている木下美穂子。トスカの恋人カヴァラドッシには、力強いリリコの歌声が特徴のテノール・小原啓楼。敵役のスカルピアは、今、イタリア・オペラのバリトンでこの人以上の表現者はいないともいえる上江隼人。他に、アンジェロッティ・妻屋秀和、堂守・晴雅彦、シャルローネと看守・大塚博章、スポレッタ・高柳圭といずれも芸達者な歌手を揃えた万全の布陣だ。合唱は、飯守泰次郎が常任指揮者時代に創設した東京シティ・フィル・コーア。そして東京シティ・フィルごほうびクラシック 第8回 年末スペシャル ピアノ・オールスターズⅡ 〜ピティナ・ピアノコンペティション特級受賞者たち活躍目覚ましい若手たちの新しい風を感じるひととき 毎日忙しく過ごしていても、時には心身ともにリフレッシュできる贅沢な時間を取りたいものだ。昨年開催され好評を博した第一生命ホールの「ごほうびクラシック ピアノ・オールスターズ」。若手ピアニストたちの華麗な饗宴は大きな話題になり、来場者は「自分へのご褒美」を満喫したが、12月3日に待望の第2弾が行われる。ピティナ・ピアノコンペティション特級で入賞後、数々の国際コンクールで実績をあげた実力派が名を連ね、ピアノの名曲、そして今年生誕150年のラフマニノフの作品をとりあげる。 出演は、現在活躍の場を広げている俊英の今泉響平、太田糸音、尾崎有飛、桑原志織。コンサート第1部は、バッハ、ベートーヴェン、ショパン、シューマン、リストの作品から、事前に募集したリクエスト曲の結果をふまえてプログラムを選ぶ。詳細は決まり次第、トリトン・アーツ・ネットワークの公式ウェブサイトに掲載される予定だ。

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