154文:編集部ピアニストの藤田めぐみが長年にわたって深めた独自の奏法を用いて実施する、全24曲のショパン・エチュードの全曲演奏(インターバルなし)と、具体的な奏法を紹介するマスタークラス「誰でもショパン エチュード」を同日に行う企画の第3回。藤田によると、新しい奏法によって「それまで想像しなかった音楽が楽譜に遺されて」いることを感じたという。エチュードの演奏はライブ&アーカイブ配信も予定されている。10/4(水)19:15 小金井 宮地楽器ホール(小)10/27(金)19:00 いわきアリオス いわしん音楽小ホール福島県のいわきアリオスを拠点とし、チェロの丸山泰雄を中心にヴァイオリンの三上亮と對馬佳祐、ヴィオラの馬渕昌子という輝かしい受賞歴をもつ弦楽器奏者による「ヴィルタス・クヮルテット」が、今年で結成15年を迎える。東京と福島での定期演奏会では、モーツァルトの第20番、ブラームスの第2番、そして第2楽章が「弦楽のためのアダージョ」の原曲となったバーバーの第1番の3曲が披露される。10/21(土)14:00 東京オペラシティ リサイタルホールミュンヘン音大大学院を卒業後、チェンバロ、通奏低音も学んだピアニスト・高木早苗。近年は後進の指導のほか、アンサンブルや現代音楽にも取り組み、ソロリサイタルも定期的に行っている。今年のリサイタルではベートーヴェンのソナタ第30番、シューベルトのソナタ第21番といった作曲家晩年の作品のほか、これまでも度々取り上げてきたメシアン 「幼子イエスに注ぐ20の眼差し」 から〈星の眼差し〉を聴かせる。ヴィルタス・クヮルテット 定期演奏会弦楽四重奏の愉しみ高木早苗 ピアノリサイタル藤田めぐみのショパン24のエチュード全曲演奏会と「誰でもショパン エチュード」マスタークラス10/29(日)13:00 東京/ベルサール虎ノ門©藤本史昭©Naoya Yamaguchi10/21(土)14:00 サントリーホール ブルーローズ(小)イタリアで研鑽を積んだ後、二期会の数多くの公演でプリマ・ドンナを務め上げ、日本のオペラ界を長年支えてきたソプラノ・大倉由紀枝のリサイタル。第一部で山田耕筰の歌曲の数々、第二部で《ラ・ボエーム》ハイライトを披露する。樋口達哉(ロドルフォ)ら二期会の名歌手とともに、ミミを演じる大倉がプッチーニ不朽の名作の儚く切ない世界をブルーローズの舞台上に花開かせる。大倉由紀枝 ソプラノリサイタル~歌に生き、愛に生き~長島剛子(ソプラノ) & 梅本 実(ピアノ) リートデュオ・リサイタル ロマン派から20世紀へ Part Ⅴ10/22(日)13:30 札幌/ザ・ルーテルホール10/30(月)19:00 東京文化会館(小)ソプラノ・長島剛子とピアノ・梅本実のリートデュオ。四半世紀にわたり、19世紀末から20世紀のドイツ歌曲の演奏と紹介を行い、独自の切り口でプログラミングしたリサイタルを梅本 実重ねている。2017年に開始したシリーズ「ロマン派から20世紀へ」の第5弾は「ツェムリンスキーとヴェーベルンの作品」。同時代を生きながら作曲技法の面では対照的な道を歩んだ二人の作品を、熟手らはどう読み解き現前せしめるか。大島 亮 ヴィオラリサイタル 2023 Vol.9Viola Discovery~ヴィオラの隠れた名曲たち10/30(月)19:00 ヤマハホール11/9(木)19:00 大阪/ザ・フェニックスホール「Discovery・発見」。神奈川フィル首席ヴィオラ奏者・大島亮が今秋ひらくリサイタルのテーマだ。オケや室内楽で八面六臂の活躍をみせる傍ら、2012年から定期的にリサイタルを開催。今回で9回目を迎える。バックスやメンデルスゾーンのソナタなど日本では演奏機会が少ない作品が並ぶが、いずれも大島自身が演奏会やCDで聴いて魅了された作品ばかりだという。未知の曲に触れ、ヴィオラの新たな魅力を「発見」する好機。掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。長島剛子月の10
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