eぶらあぼ 2023.9月号
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9/13(水)19:00 東京文化会館(小)問 プロアルテムジケ03-3943-6677 https://www.proarte.jpHakuju Hall 20周年記念 ガラコンサート10/4(水)19:00 Hakuju Hall問 Hakuju Hall チケットセンター03-5478-8700 https://hakujuhall.jp54Interview平野公崇(サクソフォン)ホール20周年に、気心の知れた名演奏家が集う 幅広いフィールドで活躍する日本屈ヴァイオリンで演奏します。曲は、モーツァルトがJ.C.バッハを指のサクソフォン奏者・平野公崇。彼は、10月4日の「Hakuju Hall 20周年手本にしていたことがよくわか記念 ガラコンサート」に出演する。こる音楽。特に今回は、軽くて明るれは、平野の他に、小林美恵(ヴァイオく爽やかな響きも魅力です」リン)、川本嘉子(ヴィオラ)、長谷川陽子 全員で演奏するのはサン=(チェロ)、大萩康司(ギター)、林美智サーンスの「動物の謝肉祭」。子(メゾソプラノ)、三舩優子(ピアノ)これは平野の編曲だ。 「誰がどのパートを受け持つと、計7名の人気演奏家が集う豪華なコンサート。各々が親しみやすい小品かを考えるのが大変。林さんに『水族館』を歌ってもらったり、等を聴かせ、最後は全員で合奏するという興味津々の内容だ。大萩さんに『カンガルー』を弾 今回の出演者は、10年に亘る「Hakuju いてもらったり、贅沢過ぎる使東日本大震災 チャリティコンサート」にい方をしていますね。キャラク出演してきた固定の顔ぶれだという。ターが違う曲が並んでいるの 「発端は、このホールの支配人が、で、この曲だからこの楽器なの個々に主催公演に出ていたメンバーか、この人だからこうなのかなを集めて、食事会を開いてくれたこと。ど、興味深く聴いていただけるそれが回を重ねる中で大震災が起きと思います」た。そこで我々も何かしなければと、 メンバーについては、「全員演奏家とチャリティコンサートを始め、普段取りして素晴らしい」のを前提にこう語る。 「小林さんは精神的な支えで、川本さ上げない小品の演奏や変則編成ならんは音楽家の象徴的存在。長谷川さではの合奏を行ってきました。今回はんは細やかな気配りで支えてくださるその歩みを聴けるコンサート。しかも方。大萩君は愛情溢れる優しさで包皆円熟味を増しているので、脂が乗りんでくれて、林さんは華であり、強い意切った演奏をお楽しみいただけます」 平野自身は、J.C.バッハの四重奏曲 志で牽引してくださる。三舩さんは気op.19-1を披露する。  「原曲は、フラウト・トラヴェルソ2本とヴィオラ、チェロの四重奏曲。今回はフルート・パートをソプラノ・サクソフォンとさくな人柄が魅力的です」 それゆえ「人柄や人間味がアレンジのポイントになっている点も聴きどころ」だ。「最初から抜群だった響きが、時間を経てより熟成されているし、ドリーミーな別世界感がある」と平野も絶賛のHakuju Hallで行われる、まさに「ここでしか聴けない」コンサート。ぜひ体験してみたい。取材・文:柴田克彦©Shouhei Yokoyama©ノザワヒロミチ(CAPSULEOFFICE)文:飯田有抄白石光隆 ピアノリサイタル Vol.36ウィットに富んだ実力派によるこだわりのプログラム品群の組み合わせ。バッハ=ブゾーニ 誰もがよく知る名曲から、巨匠が残の「シャコンヌ」で内省的な世界へと導した知られざる秘曲まで、さまざまな作品の真価を捉え、等しく愛と光を注ぎ続いたあとに、ユダヤ系アメリカ人の作曲家シェーンフィールドの小品集「小さなけているピアニスト・白石光隆。発表さ罪」を配置。心憎いほどチャーミングれるアルバムもリサイタル・プログラムでポップ、なおかつ繊細で技巧的でもも、いつもお洒落で気の利いた選曲にある本作を白石の演奏で聴けるのは幸心躍らされる。過度に湿度が高すぎず、それでいて人間味あふれる演奏は、聴せだ。甘美なチャイコフスキーと野生味あふれるボロディンによるロシアン・き手の心をほぐし元気を与えてくれる。 Vol.36を数える今回のリサイタルも、ワールドへの展開も楽しみである。白石の冴えわたるセンスによって選ばれた、輝くような作品たちが並ぶ。序盤はプーランクとドビュッシーによる小

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