eぶらあぼ 2023.9月号
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第985回 定期演奏会Aシリーズ 10/30(月)19:00 東京文化会館問 都響ガイド0570-056-057 https://www.tmso.or.jp9/23(土・祝)11:30 東京オペラシティ コンサートホール問 ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 https://www.japanarts.co.jp43 今回、都響との初共演にあたって組まれたのは、シベリウスの交響曲第5番、同第6番、同第7番というプログラム。やはりヴァンスカといえば、なんといってもシベリウスだ。これぞファンがもっとも聴きたいプログラムではないだろうか。シベリウスの到達点ともいうべき後期交響曲集であり、また各曲それぞれに異なる性格を持った名曲でもある。ヒロイックで輝かしい第5番、清澄で詩情豊かな第6番、荘厳で内省的な第7番。そのすべてにおいて、ヴァンスカは都響とともにシベリウスの核心へと迫る。めたものの違いが感じられるかもしれない。おなじみのトークもあるので、作曲の背景に加えてプログラミングの意図も知ることができるだろう。 2010年の企画以来、ショパンの全曲演奏会が注目されてきた横山だが、20年には、今度はベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲を2日間で演奏する驚きの企画も成し遂げた。二人の作曲家の全体像を一気に把握したことで手に入れた深い理解は、こうした両者を組み合わせたプログラムでも生かされ、聴き手に多くの発見をもたらしてくれるだろう。オスモ・ヴァンスカ ©Joel Larson文:飯尾洋一文:高坂はる香©ZIGENオスモ・ヴァンスカ(指揮) 東京都交響楽団至極のシベリウス・後期交響曲で待望の初共演! フィンランドの名匠、オスモ・ヴァンスカが東京都交響楽団の定期演奏会に登場する。これまでにもくりかえし来日して名演を披露してくれたヴァンスカだが、両者の共演は今回が初めて。コロナ禍により二度にわたって公演がキャンセルになってしまったため、これが三度目の正直ということになる。 ヴァンスカの名が日本で広く知れわたったのはラハティ交響楽団との大躍進がきっかけだろう。フィンランドの地方オーケストラを国際的な水準へと引き上げると同時に、楽団のローカル色を生かしたシベリウスの演奏で一世を風靡した。以後、ヴァンスカは国際的に活躍の場を広げ、とりわけ2000年代よりミネソタ管弦楽団音楽監督に就任すると、このアメリカのオーケストラの一時代を築いた。同楽団で19年にもわたって音楽監督を務めたことは、いかにオーケストラからヴァンスカへの信頼が厚いかを物語っている。横山幸雄 ピアノ・リサイタル ベートーヴェン・プラス Vol.9天才たちののこした円熟期の名曲から、その足跡をたどる 横山幸雄が毎年、春にショパン、秋にベートーヴェンと、自身にとって核となる二人の作曲家を取り上げる、恒例の演奏会シリーズ。今年はその両テーマを融合、9月のベートーヴェン・プラス Vol.9では、朝から夕方までの5時間をかけ、二人の円熟期から晩年の作品を演奏する。 名曲揃いなので、音楽に詳しい方もそうでない方も楽しめる内容だが、音楽好きに特に注目してほしいのは、やはり両作曲家の楽曲の組み合わせだ。 例えばベートーヴェンが30代で書いたピアノ・ソナタ「熱情」や「テレーゼ」は、ショパンもまた30代で書いた傑作であるバラード第4番や「英雄ポロネーズ」と並べられる。またショパンの最後のピアノ・ソナタである第3番は、ベートーヴェンが生涯をかけてたどり着いた第32番のピアノ・ソナタとともに演奏される。それぞれの作曲家が目指したもの、ピアノという楽器に求

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