「音楽を自分が誇れるものにしたい」「ザ・出雲」な部長は胸の奥で炎を燃やす コロナ禍も3年が過ぎ、ぶらあぼ編集部では多くの音楽家から吹奏楽部の苦難の状況を耳にしてきました。そこで吹奏楽と言えばこの方、吹奏楽作家のオザワ部長が吹奏楽部を応援するこのシリーズ。音楽へひたむきな情熱を燃やす若者の姿は、見ている私たちも元気にしてくれます。 大国主神を祀る出雲大社があることで知られる島根県出雲市。日本神話の舞台ともなっているそのまちに出雲北陵高校はある。私立の共学校で、吹奏楽部は1991年創設。約30年の歴史の中で全日本吹奏楽コンクールに14回出場し、金賞も2回受賞している。また、マーチングにも力を入れ、全日本マーチングコンテストにも10回出場する中国支部を代表する名門バンドだ。 そもそも出雲市は全国有数の「吹奏楽王国」だ。レジェンド・片寄哲夫先生(出雲北陵高校吹奏楽部の創設者でもある)が1960年に出雲市立第一中学校を率いて全国大会に初出場。それ以来、出雲一中は毎年のように全国大会に出場する常連バンドに。また、ほかにも市内の中学校や高校がコンクール・マーチングコンテストの全国大会で活躍しており、まちの中で「石を投げれば全国大会経験者に当たる」と冗談で言われるほどなのだ。 現在、出雲北陵で顧問としてタクトを振る原田実取材・文・写真:オザワ部長(吹奏楽作家)♪♪♪38先生、マーチングを中心に指導する竹内康貴先生はいずれも出雲一中で全国大会を経験している。 出雲人は「生真面目で、感情をあまり言動に表さない」と言われる。今年度の出雲北陵の部長は、竹内先生から「ザ・出雲人」と言われるクラリネット担当の3年生、和田結衣だ。部長の和田結衣さん 落ち着いた雰囲気で部をまとめる結衣だが、その胸の奥では熱い炎が静かに燃えている。Vol.13 出雲北陵高等学校 吹奏楽部
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