eぶらあぼ 2023.9月号
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9/10(日)〜11/26(日) 京都コンサートホール■ 京都コンサートホール075-711-3231https://www.kyotoconcerthall.org※音楽祭の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。32左より:広上淳一 ©Masaaki Tomitori/津田裕也 ©Christine Fiedler/京都市交響楽団 ©井上写真事務所 井上嘉和/福本茉莉左より:パスカル・ロジェ ©武藤 章/ウインドクインテット・ソノリテ/沼尻竜典/ステファニー・ミュター/青山 貴前奏曲やメンデルスゾーンのソナタなど、ドイツ・オルガン音楽史に刻まれた傑作群を配する。 また、今年は「フランス6人組」の一員で、軽妙洒脱さと独特のメランコリーを併せ持つユニークな作品を多く残したフランシス・プーランク(1899~1963)の没後60年にあたる。10月21日の「プーランクの横顔」は、初期・中期・後期に書かれた作品を取り上げ、その魅力を掘り下げるステージ。生誕100年の際にピアノ作品全集をリリースして話題を呼んだ世界的ピアニスト、パスカル・ロジェを中心に、京都ゆかりの音楽家5名による「ウインドクインテット・ソノリテ」が加わり、ピアノ独奏曲から、室内楽作品の中では最も有名な六重奏曲まで、精巧なリズムと各楽器の色彩感が絶妙にブレンドされたプーランクの世界をじっくりと味わえる。 さらに、今年は19世紀ドイツ・ロマン派の時代に、独自のサウンドと世界観を構築したリヒャルト・ワーグナー(1813~83)の生誕210年と没後140年でもある。音楽と演劇、舞踊などあらゆるジャンルを包含・融合させた総合芸術を目指し、彼が創造したのが「楽劇」。第4回となる「京都コンサートホール×京都市交響楽団プロジェクト」(11/18)は、指揮に我が国のワーグナー演奏の第一人者である沼尻竜典、ソプラノのステファニー・ミュターとバリトンの青山貴を迎えて、沼尻自身が編んだ《ニーベルングの指環》四部作からのハイライトをはじめ、選りすぐりの名旋律をたっぷりと聴かせる。文:笹田和人第27回 京都の秋 音楽祭色づく古都が音楽に包まれるひととき 紅葉が日々、彩りを深めゆく古都の雰囲気に浸りつつ、芳しいハーモニーが味わえる「京都の秋 音楽祭」。27回目となる今年は、9月10日から11月26日まで、京都コンサートホールで開催される。ファビオ・ルイージ指揮のロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(11/5)や、関西8音楽大学の学生による「第12回 関西の音楽大学 オーケストラ・フェスティバル IN 京都コンサートホール」(9/16)など、今回も多彩なラインナップ。その中でも、特に注目のステージを4つ、ご紹介しよう。 京都が誇る京都市交響楽団が、音楽祭の幕開けを告げる「開会記念コンサート」(9/10)。今年は、常任指揮者として楽団と厚い信頼関係を築き上げ、現在は京都コンサートホール館長を務める広上淳一を迎えて、2年前に東京で圧倒的な快演を繰り広げた、マーラーの交響曲第5番を。さらに、国内外のオーケストラとの共演を重ねる津田裕也をソリストに迎えて、広上が「人間愛に満ち、様々な喜怒哀楽を表現するロマンチスト」と評する、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番を併せて披露。白熱の名演が期待できるだけに、チケットはすでに完売となっている。 そして、ホール開館2年目から続く、国内最大級の銘器の魅力が堪能できる人気シリーズ「オムロン パイプオルガン コンサートシリーズ」の第72回(9/30)は、ドイツを拠点に国際的に活躍する福本茉莉を迎える。ニュルンベルク国際オルガン週間コンクールをはじめ、数々の登竜門を制し、ヴァイマール・フランツ・リスト音楽大学で教鞭も執る、世界が注目する名手。京都での初リサイタルでは、彼女が得意とし、今年生誕150年を迎えるレーガーの「序奏、パッサカリアとフーガ ホ短調」のほか、大バッハのコラール

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