eぶらあぼ 2023.8月号
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第4回 那須クラシック音楽祭地元ゆかりの名手たちが初秋の高原に集う 歴史ある観光地で開催される「那須クラシック音楽祭」は、同地にゆかりのある演奏家を中心とした企画や演奏で、約1ヵ月間にわたり上質な音楽に浸れる。今年は9月9日から10月9日にかけて10公演以上が予定されている。以下、注目公演をいくつかピックアップ。 まず、初日の「ベートーヴェン チェロとピアノのための作品全曲演奏会Vol.2」(9/9)。チェロ花崎薫とピアノ野田清隆という匠たちのデュオでベートーヴェンの名曲をじっくりと。2回の「N響メンバーによる室内楽コンサート」も興味深い。チェロとコントラバス2人ず60Interview子安ゆかり(ピアノ)リート・ピアニストとしての歩みを凝縮した記念公演 酷暑の夏は、歌曲の爽やかさをお勧 「ありがとうございます。第1部は『リーめ。来る8月、ドイツ歌曲の解釈で名ト史パノラマ』(リートの誕生から現代高いピアニスト子安ゆかりが、コンサーに至るまで)として、さまざまな作曲家を1曲ずつお聴きいただきます。モートシリーズ「Die Taubenpost(鳩の使い)」の50回の節目として、一日がかりツァルトの〈すみれ〉やメンデルスゾーの記念公演「リートの祝祭」を開催すンの〈歌の翼に〉など人気の曲も多いです。第2部は代表的なリート作曲家る。構成は三部に分かれるが、午後1時から9時過ぎまでの長大な演奏会だを集中して取り上げます。具体的にはけに、チラシには何十名もの顔写真が〈アヴェ・マリア〉のシューベルトや〈は並び、まさに、「史上初、200年の時をすの花〉のシューマン、それにブラームス、ヴォルフ、R.シュトラウスの5人で越えるリートの旅路」を目の当たりにすす。最後の第3部では、第1部に出てこるよう。 「実は、昨年が50回目の予定でして、ドなかったシマノフスキやリゲティなども含め20世紀から21世紀の曲をご紹介イツでお世話になったディートリッヒ・し、3人の詩人に光をあてた曲目、そしフィッシャー=ディースカウ先生の没後10年にもあたりますので、何かイベンて最後には重唱曲を披露する『グラントをやりたいと考えました。結果、コドフィナーレ』も設けました。当日は、ロナ禍で一年延びましたが、より多く演奏者自身が訳し、私が監修した歌詞の方々の協力が得られました」対訳つきのプログラムを販売します。 当日は、ソプラノ梶山明美、メゾソプお手に取っていただければ幸いです」ラノ加納悦子、バスバリトン木村善明 ドイツ留学中は、大ソプラノのシュといった高名な歌い手から新進気鋭のヴァルツコップフからも多くを学んだピアニストまで、幅広い世代がステー子安。この名花が自ら、レガートで歌ジに集う。演奏される曲の数は…う見本を示した姿が忘れ難いという。 「108曲です!」子安自身はリート界の今をどう考える なんと、人間の煩悩の数と同じとは! でも、歌曲の名作とはそれだけ多くの「心の襞」から生まれたものだろう。このステージから、実に多彩な心模様が聴き取れるに違いない。つの低音四重奏(9/17)、オーボエ、クラリネット、ファゴットの「トリオ・サンクァンシュ」(10/9)と、それぞれユニークな編成で名手たちの音色を楽しめる。そして「吹奏楽アカデミー&フェスティバル」。世界的サクソフォン奏者・須川展也による吹奏楽団のレッスン(9/23)、須川と小柳美奈子のピアノによるコンサート(9/24)、いずれも地元那須の中学・高校の奏者たちが集う親密な場ともなる。9/9(土)~10/9(月・祝) 那須町文化センター、弦楽亭 他問 那須クラシック音楽祭実行委員会0287-76-7268 https://ncmf.site※各公演の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。リートの祝祭〜Die Taubenpost 第50回記念公演〜8/26(土) 【第1部】13:00 【第2部】16:00 【第3部】18:30紀尾井ホール問 ヤタベ・ミュージック・アソシエイツ03-3787-5106 https://y-m-a.comのか? 「リートは歌手とピアニストが対等に位置し、作曲家と詩人とで作り上げる総合芸術です。言葉の壁はあっても、日本人はその深みに共感しやすいと思います。大掛かりな演奏会ですが、それだけに、リートの魅力を余すことなくお伝えできるのではないかと思います。ご来場お待ちしています!」花崎 薫野田清隆©Leonardo Bravo取材・文:岸 純信(オペラ研究家)文:林 昌英須川展也

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