eぶらあぼ 2023.8月号
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第631回 定期演奏会 9/12(火)19:00 サントリーホール問 読響チケットセンター0570-00-4390 https://yomikyo.or.jp9/22(金)15:00 高崎芸術劇場 音楽ホール問 高崎芸術劇場チケットセンター027-321-3900 http://takasaki-foundation.or.jp/theatre/41高崎芸術劇場 大友直人 Presents T-Mastersシリーズvol.6山崎伸子 チェロ・リサイタル上質の音空間に響く名手二人の生気みなぎるアンサンブル チェロの山崎伸子が「高崎芸術劇場 大友直人 Presents T-Mastersシリーズ」に登場し、ピアノの小菅優とともにリサイタルをひらく。山崎は、小学4年生のときに「子供のための音楽教室」広島分室で齋藤秀雄に才能を見出され、小学5年生から東京で齋藤に師事し、最晩年の弟子の一人となった。その後、日本音楽コンクールで第1位を獲得し、ヨーロッパへ留学。ジュネーヴで世界的な名チェリスト、ピエール・フルニエに師事した。以後、ソリストとして大活躍。室内楽奏者としても高く評価される。近年は、後進の指導にも熱心に取り組んでいる。 2019年にオープンし、響きが良いことで知られる高崎芸術劇場 音楽ホールでの今回のリサイタルでは、ベートーヴェンの「ヘンデルのオラトリオ《ユダス・マカベウス》の〈見よ、勇者の帰還〉による12の変奏曲」、メンデルスゾーンの「無言歌 ニ長調 op.109」やチェロ・ソ山崎伸子 ©武藤 章ナタ第2番、ショパンのチェロ・ソナタが取り上げられる。まさに円熟期にある山崎がより深まった演奏を聴かせてくれるであろう。また、今や日本を代表する国際的ピアニストとなった小菅は、ソロ活動のほか、「ベートーヴェン詣」と題マリオ・ヴェンツァーゴ ©読響小菅 優 ©Takehiro Gotoして、ベートーヴェンのピアノの入った室内楽曲・声楽曲をすべて演奏することを目指すなど、室内楽にも非常に積極的である。ピアノの活躍も顕著なメンデルスゾーンの第2番やショパンのソナタでのデュオが本当に楽しみである。文:鈴木淳史文:山田治生マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮) 読売日本交響楽団名匠による清新なブルックナー体験、再び! 2021年11月、ヴェンツァーゴは読チェフスキは楷書体。売日本交響楽団と初共演し、ブルック作品のエッセンスを厳ナーの交響曲第3番を演奏した。細や然と、同時に爽やかに示かなオペレーションによって飄々と、そしてくれたブルックナーして広がりをもって組み立てられるフだった。今年は、その彼の生誕100年にあたる。レッシュな演奏に、目を開かれる思いがした。33年ぶりに来日した名匠が、ま プログラム前半は、作だ誰も聴いたことのない新鮮なブルッ曲家としても活躍したスクナー像を打ち立てたのだ。当日のクロヴァチェフスキの交客席の熱狂ぶりも忘れられない。響曲が日本初演される。 心待ちにしていた読響との再共演芸術への慈善活動で知が叶った。今回は、ブルックナーの交られたミネアポリスの実響曲第4番がメインの演奏会となる。業家の思い出のために2003年に書かれた交響この作曲家のもっともメジャーな作品曲だ。彼らしい厳しく研で、手の込んだフレージングを駆使し、ぎ澄まされた作風が、亡明快で輝かしい演奏を聴かせてくれるき巨匠との思い出まではずだ。も蘇らせてくれるに違い 読響によるブルックナーといえば、ない。常任指揮者を務めたスクロヴァチェフスキとの演奏が懐かしく思い出されよう。即興的な表現も伴うヴェンツァーゴが草書体の演奏なら、スクロヴァ

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