eぶらあぼ 2023.8月号
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9/29(金)〜10/1(日) 日立システムズホール仙台(青年文化センター)、太白区文化センター 他■ せんくら事務局(仙台市市民文化事業団内)022-727-1872https://sencla.com※フェスティバルの詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。26 今年も「せんくら」こと「仙台クラシックフェスティバル」が9月29日から10月1日の3日間にわたって開催される。会場は旭ヶ丘の日立システムズホール仙台(青年文化センター)と長町の太白区文化センター。短時間の公演が複数会場で一日中開催されるスタイルで、両会場をはしごすることも可能。1公演あたりの料金は前売で一般1300円から2500円と安価に設定されており、さらにお得なU-18料金も用意される。3歳以上から入場できる公演も多く、ファミリーなど幅広い層が気軽に足を運べる音楽祭だ。 出演者には日本を代表するアーティストたちがずらりと並ぶ。初登場組でまず目をひくのはピアノの福間洸太朗。ふたりの人気作曲家の作品を並べたリサイタル「ショパン VS ラフマニノフ」(公演番号12)は評判を呼びそうだ。また、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番(同49)を同じく初登場の若手指揮者、松本宗利音が指揮する仙台フィルと共演する。松本は、往年の名指揮者カール・シューリヒトにちなんだ名を持ち、すでに日本各地の楽団で実績を積む俊英である。 チェロの上野通明、ピアノの北村朋幹も初登場。ジュネーヴ国際コンクール・チェロ部門で日本人初の優勝を果たした上野と、詩情豊かなピアニズムで独自の世界を切り拓く北村。ふたりは「上野通明 チェロ・リサイタル」(同32)でブラームスのチェロ・ソナタ第2番他で共演する。上野は松本宗利音指揮・仙台フィルとドヴォルザークのチェロ協奏曲を(同4)、北村はピアノ・リサイタルでリストの巡礼の年第2年「イタリア」より「3つのペトラルカのソネット」他を披露する(同52)。 他にはミュンヘン国際音楽コンクール・チェロ部左上より:福間洸太朗 ©Eiichi Ikeda/松本宗利音/上野通明/北村朋幹 ©TAKA MAYUMI/横坂 源 ©Takashi Okamoto/牛田智大 ©Ariga Terasawa上野星矢/岡田 奏 ©Kazashito Nakamura/神尾真由子 ©Makoto Kamiya/田村 響/山下洋輔 ©Akihiko Sonoda/栗コーダーカルテット門第2位を受賞した気鋭、横坂源の無伴奏リサイタルも興味深い。バッハの無伴奏チェロ組曲(同28)とカサドの無伴奏チェロ組曲(同53)の2公演で新旧の名作に挑む。 創立50周年を迎えた仙台フィルもこの音楽祭に欠かせない存在だ。前述の上野通明、福間洸太朗との共演に加えて、第7回仙台国際音楽コンクール最高位入賞のシャノン・リーとシベリウスのヴァイオリン協奏曲で共演(同48)。こちらも指揮は松本宗利音。 常連組、再登場組のアーティスト陣も豪華だ。ピアノの牛田智大によるショパンのスケルツォ全曲(同2)やベートーヴェンのソナタ「熱情」と第31番(同33)、フルートの上野星矢とピアノの岡田奏によるフランクのフルート・ソナタ(原曲はヴァイオリン・ソナタ)(同6)、フランス音楽名曲集(同40)、ヴァイオリンの神尾真由子とピアノの田村響によるワックスマンの「カルメン幻想曲」(同22)とサラサーテの「カルメン幻想曲」(同63)など、好企画が並ぶ。大御所、山下洋輔のクラシカル・モメンタム(同23)とジャズ・アフタヌーン(同64)も話題を呼びそうだ。栗コーダーカルテットのアフタヌーンコンサート(同31)とファミリーコンサート(同62)は家族みんなで楽しめるはず。 魅力的な公演が多く目移りしてしまうが、どれを聴こうか、公演スケジュール表をじっくり眺めながら作戦を立てたい。文:飯尾洋一せんくら 仙台クラシックフェスティバル2023杜の都が音楽で満たされる3日間

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