eぶらあぼ 2023.8月号
125/137

東京ヴィヴァルディラグジュアリー ~子供になった大人と、大人になった子供の真夏の寓話~ Vol.2オーケストラ・リベラ・クラシカ第47回定期演奏会8/25(金)15:00 三鷹市芸術文化センター 風のホールチェリストであり指揮者の鈴木秀美が主宰し、ピリオド楽器による古典派作品の演奏を追求している「オーケストラ・リベラ・クラシカ」。同楽団が力を入れてきたハイドンの交響曲第101番「時計」と最初期の第1番、そして前回の定期での「運命」に続いて、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」を演奏。古典派音楽を代表する名作をバランスよく配置し、当時の管弦楽のサウンドを俯瞰して楽しむことができそうだ。文:桒田 萌2020年にデビューし、ベルリンで活動していたヴァイオリンの廣瀬心香とチェロの鈴木皓矢にパリで学んだピアノの石川武蔵が23年に加わった「TRIO VENTUS」。ベートーヴェンとシューマンのピアノ三重奏曲に加え、現代作曲家のリーム「見知らぬ情景Ⅲ」もセレクト。「VENTUS」=「風」のようにさまざまな地の音楽を奏でてきた彼らが、ゆかりあるドイツの音楽にいかに向き合うのか、期待したい。12名から成るアンサンブル「東京ヴィヴァルディ合奏団」。今回は7名の演奏者がピックアップされ、ファッコやパッヘルベル、ヴィヴァルディといった彼らの得意とするイタリア・バロックから、ドヴォルザークやヴュータンまで多彩に。そのほか民謡にもフィーチャー。民謡歌手で南九州の弦楽器・ゴッタンも奏でる剣持雄介を迎え、岩手や福島、神奈川、鹿児島の民謡を取り上げる異色のプログラム。和洋の響きが交わるステージが楽しみだ。122東京ヴィヴァルディラグジュアリー剣持雄介鈴木秀美 ©K.Miura大井剛史と山田和樹、同世代で共に東京藝大で学んだ2人の指揮者が登場し、それぞれが率いる東京佼成ウインドオーケストラと東京混声合唱団が稀有なコラボレーションを果たす。「大大井剛史 ©K.Miura山田和樹 ©Yoshinori Tsuru地讃頌」や「Sing, Sing, Sing」といった合唱や吹奏楽の定番曲を披露するほか、サックスの須川展也もゲストで登場。各ジャンルで第一線を走る出演者たちが一堂に会し、華やかな祭典が繰り広げられること間違いなし。8/6(日)14:00 京都/青山音楽記念館 バロックザール8/12(土)14:00 Hakuju Hall桐朋学園の高校・大学を卒業し、ドイツのザール音楽大学大学院で研鑽を積む傍ら、国内外で活躍しているチェロの俊英・森田啓介。室内楽分野で他の追随を許さない名奏者であ左より:森田啓介 ©Eiji Yamamoto/上田晴子り、パリに拠点を置くピアノの上田晴子とタッグを組み、ブーランジェのデュオ作品や、フランク(原曲はヴァイオリン)とブリテンのソナタ、ブルッフ「コル・ニドライ」も含め、19~20世紀の音楽史に刻まれたチェロの肉厚なレパートリーを披露。合唱と吹奏楽の祭典 大井剛史×東京混声合唱団山田和樹×東京佼成ウインドオーケストラ8/20(日)15:00 江戸川区総合文化センターひろしまオペラルネッサンス・アンサンブルシアターⅠ オペラ《フィガロの結婚》8/26(土)、8/27(日)各日14:00 JMSアステールプラザ地域文化の活性化のため、「オペラのまち広島」を目指してきたアステールプラザ。「ひろしまオペラルネッサンス」と題した事業で実施しているのが、アンサンブルシアターシリーズ岩田達宗 ©大阪音楽大学柴田真郁 ©T.Tairadateだ。今年はモーツァルトの《フィガロの結婚》を取り上げ、オーディションで選抜されたキャストによるアリアの名旋律や重唱を堪能する。芸術監督・演出には前回に続き岩田達宗、指揮者に柴田真郁を迎え、手堅い布陣で舞台に臨む。掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。8/3(木)19:00 東京/ムジカーザ8/20(日)14:00 東京/ベルサール虎ノ門森田啓介 チェロリサイタル月の8TRIO VENTUS RECITAL~Emotive Framework~

元のページ  ../index.html#125

このブックを見る