eぶらあぼ 2022年5月号
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第1次予選 5/16(月)~5/18(水) 第2次予選 5/19(木)、5/20(金) 本選・表彰式 5/22(日) よこすか芸術劇場問 横須賀芸術文化財団 野島 稔・よこすかピアノコンクール事務局046-828-1603 https://www.yokosuka-arts.or.jp第9回 野島 稔・よこすかピアノコンクール未来の名ピアニストを育てるコンクール、4年ぶりの開催! ピアニストの野島稔を審査委員長に迎え、若く才能あるピアニストの発掘と育成、音楽の普及と振興を目的に、2006年から横須賀芸術文化財団が横須賀市と共催する「野島 稔・よこすかピアノコンクール」の第9回が開催される。同コンクールではこれまで優れた新人演奏家を世に送り出しており、特に第7回の優勝者である安並貴史が昨年、第14回シューベルト国際コンクールで第1位を受賞したニュースは記憶に新しい。このコンクールは、まずなんといっても審査委員の顔ぶれが豪華だ。委員長の野島をはじめ、東誠三、伊藤恵、上野真という日本を代表するピアニストが名を連ね、桐朋学園大学前学長で音楽評論家でもある梅津時比古も加わることで、幅広い視点で審査が行われる。約1週間にわたる第1・2次、本選の審査がすべて無料で一般公開されるのも嬉しい。第1次ではピアニストの技術と音楽性が試されるエチュードを47野島 稔(審査委員長)メッセージ組み合わせた選曲で、第2次ではピアニストたちの永遠の課題となるベートーヴェンのソナタの全楽章が演奏される。そして本選は自由曲による35~40分間のリサイタル形式。幅広い選曲によって、コンテスタントたちの音楽性を存分に堪能することができる。 なお、今回新設された「聴衆賞」では、 前回のコンクールは2020年5月に予定していたのですが、91名の応募があったもののまだ新型コロナウイルス感染症がどのようなものであるのか、未知なことも多く、残念ながら中止することとなりました。 コロナ禍では、これまでと同じような対面レッスンができず、メリットやデメリットは色々ですが、録音やリモートでの学びなど、工夫していろいろな努力をされてきたことと思います。ただ、その成果を多くの人に聴いてもらう場がなかなか持てなかったことは大変なご苦労だったと思います。コロナ禍は続いていますが、若いみなさんは、新たな環境や方法にも柔軟に適応し、ご自分なりの挑戦を続けているのではないでしょうか。 このコンクールでは、出場者の方が、これから長く音楽とともに歩んでいくにあたり、今、じっくりと取り組むべき課題を設定しています。コンクール創設以来、それは、ほぼ変わっておりません。今回4年ぶりの開催を迎えますが、このコンクールを受けるにあたり、自分自身や楽曲とよく向き合い、自分の音楽を掘り下げることを大切にしていただきたいと思います。そして自分の中から湧き出る音楽を表現してほしいです。私も審査を忘れるような演奏に出会えることを楽しみにしています。 また、聴衆の方には、彼らが、長くたゆまぬ努力を続け、コンクールという場で真摯に演奏する姿をぜひご覧いただきたいと思います。全身全霊を傾けた演奏は感動的ですらあり、みなさんの心に届く演奏もきっとあると思います。みなさんの応援を形にできる「聴衆賞」もありますので、ぜひ、心に響いた演奏に投票をしてください。野島 稔第7回 野島 稔・よこすかピアノコンクールの入賞者、審査委員第2次予選(5/19,5/20)と本選(5/22)の3日間、来場者による投票が行われる。コンクールを追っているうち、応援したい奏者にも出会うことだろう。そんなときはぜひ「最も感動した演奏」への投票に参加してほしい。結果にかかわらず、これからの音楽界に輝く才能を応援することができる。文:長井進之介

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