eぶらあぼ 2022年5月号
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第353回 定期演奏会 シューマン交響曲全曲演奏シリーズⅡ6/11(土)14:00 東京オペラシティ コンサートホール問 東京シティ・フィル チケットサービス03-5624-4002 https://www.cityphil.jp4/29(金・祝)~5/5(木・祝) 軽井沢大賀ホール問 軽井沢大賀ホールチケットサービス0267-31-5555 https://www.ohgahall.or.jp※各公演、発売日などの詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。44大きく高揚感にあふれている。変ホ長調にふさわしく「英雄」的なキャラクターを持ち、4曲のなかではもっとも輝かしい交響曲だ。一方、第4番は複雑な成立の経緯を持つ。もともとは第1番「春」と同年に書かれた交響曲だが、10年後に改訂されて第4番の番号が付いた。若き日の情熱と後の円熟味が融合して、ほかの3曲にはない複雑な味わいを生み出している。尾高忠明 ©Martin Richardson 宿泊してゆっくりリフレッシュできれば最高だけれど、音楽祭はソワレでも午後4時開演だから日帰りも十分可能。軽井沢からの上り新幹線の最終は午後10時19分だ(東京駅着11時24分)。終演後に街を散策したり食事を楽しむことだってできる。最近では飯守泰次郎 ©K.Miura 昨年12月に好評を博した第1弾に続いて、今回もシューマンの真髄を堪能できるにちがいない。高関 健 ©Masahide Sato夏日の記録もあるものの、ゴールデンウィークの軽井沢の最高気温は概ね17度前後。朝夕の最低気温が0度以下になることもあるので、防寒の備えも用意して出かけよう。晩春から初夏へのグラデーションが美しい軽井沢を、上質な音楽とともに満喫したい。文:飯尾洋一文:宮本 明飯守泰次郎(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団ドイツ音楽における名匠が響かせるシューマン・ツィクルス完結編 桂冠名誉指揮者の飯守泰次郎と東京シティ・フィルによるシューマン交響曲全曲演奏シリーズの第2弾が6月11日に開催される。今回演奏されるのは、シリーズ完結編となる交響曲第3番「ライン」と同第4番。 飯守泰次郎といえば日本におけるドイツ音楽の泰斗として真っ先に名前が挙がるマエストロである。ドイツの歌劇場で長く活躍し、コンサートでも古典派からロマン派のレパートリーを中心に数々の名演を披露してきた。ドイツの伝統に根差したシューマンを聴くうえで、これほどふさわしい指揮者はほかにいない。 シューマンの交響曲は4曲すべてが奇跡のような傑作であり、どんな組み合わせであっても聴きどころには事欠かないが、今回のプログラムは好対照をなす2作品が並んだといえるだろう。第3番「ライン」は第1楽章冒頭の雄大な主題が示すように、スケールが軽井沢大賀ホール 2022 春の音楽祭新緑が鮮やかな季節に繰り広げられる音楽の饗宴 軽井沢大賀ホールの「春の音楽祭」が4月29日に開幕する。5月5日までの全6公演。今年も本格的なラインナップだ。 開幕は東京フィル。軽井沢町と提携し、大賀ホールは彼らの拠点の一つ。尾高忠明指揮で「田園」をメインに、松田華音を迎えての「皇帝」。4月30日は垣内悠希指揮オーケストラ・アンサンブル金沢によるベートーヴェンの交響曲第7番と、川久保賜紀によるブルッフのヴァイオリン協奏曲が並ぶ。5月1日は神尾真由子と萩原麻未のデュオによる名曲リサイタル。ともに国際コンクールを制した2人は同い年だ。5月3日は東京音楽コンクールの優勝・入賞者らによる若き室内管弦楽団・軽井沢チェンバーオーケストラ。5月4日には高関健指揮NHK交響楽団が登場して、周防亮介のソロでヴァイオリン協奏曲と交響曲第5番というチャイコフスキー・プロを披露。5月5日は和太鼓集団「鼓童」の大迫力のフィナーレ。

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