eぶらあぼ 2022年5月号
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第187回サンシティクラシック・ティータイムコンサート 西村 悟(テノール)5/14(土)14:00 埼玉/サンシティホール(小)第18回ヘンデル・フェスティバル・ジャパン世俗的オラトリオ「セメレ」123文:笹田和人気鋭のギタリストは、軽々と時空を超えてゆく。世界最高峰と位置づけられるアルハンブラ国際ギターコンクールで第2位となるなど、国内外の登竜門で実績を重ね、クラシックに留まらぬ、しなやかな活動を展開する岡本拓也。今回のリサイタルでは、バッハ「無伴奏チェロ組曲第1番」をはじめ、本来は他の楽器のために書かれたバロック作品へ新たな生命を。ここへトローバとアサドによる、ギターの佳品を共鳴させる。ヘンデルの作品を包括的に紹介するため、2003年にスタートした「ヘンデル・フェスティバル・ジャパン」。18回目は、オラトリオとオペラの境界に位置する「セメレ」全3幕を演奏会形式で取り上げる。1744年の初演時、背徳的な物語を創意あふれる音楽で彩った異色作は、賛否両論を呼ぶことに。三澤寿喜の指揮、セメレに隠岐彩夏、相手役ジュピターに辻裕久ら実力派キャスト、古楽器オーケストラと合唱団が、その本質を問う。隠岐彩夏 ©Yuya Hanai辻 裕久 ©Kanako Shiraisi (東陽写場)波多野睦美 ©HAL KUZUYA©Andrej Grilcイタリア声楽コンコルソ・ミラノ大賞を受賞、日本音楽コンクールも制した実力派テノールの西村悟が、土曜午後の大好評シリーズに登場。ピアノの宮﨑貴子の共演、音楽学者の岡部真一郎のナビゲートで、シューマン「詩人の恋」をはじめ、シューベルト〈魔王〉などドイツ・リート、プッチーニ《トスカ》から〈星はひかりぬ〉などイタリアの名旋律、さらに武満徹〈小さな空〉ほか日本の歌まで、多彩に歌い尽くす。飯野明日香(ピアノ) 室内楽シリーズ「L’Espace」Vol.55/21(土)14:00東京オペラシティ リサイタルホールパリやブリュッセルに学び、現代音楽からオリジナル楽器による古典まで、幅広いレパートリーを弾きこなす、ピアノの飯野明日香。多彩なゲストを招いての室内楽シリーズ「L’Espace」飯野明日香宮谷理香 ©Akira Muto第5弾は、ピアノの盟友・宮谷理香とともに。飯野はフランスと現代、宮谷はショパン、2人の“原点”のソロ曲から出発。ストラヴィンスキー「火の鳥」(Wastor編)をはじめ、シャブリエらによる佳品を通じて、ピアノ・デュオの魅力を掘り下げる。中部フィルハーモニー交響楽団 第80回定期演奏会 NAGOYAシリーズ1 秋山のベートーヴェン・ツィクルス4 5/28(土)15:00 愛知/三井住友海上しらかわホール名匠と精鋭集団が、鮮烈なる調べを紡ぐ。中部フィルハーモニー交響楽団が、芸術監督・首席指揮者の秋山和慶と続けている「ベートーヴェン・ツィクルス」。第4弾は、共に溌溂とした生命感と躍動感を湛えた「交響曲第4番」「同第8番」、喜びに満ちた演奏会用序曲「命名祝日」を取り上げる。そして、中部フィルにとって、今回がちょうど80回目の定期演奏会。そんな感慨も纏って、いっそうの快演が期待できよう。掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。©T.Tairadate秋山和慶岡本拓也(ギター) 室内楽の悦び5/4(水・祝)14:00 東京文化会館(小)5/15(日)15:30 浜離宮朝日ホール5/27(金)19:00 王子ホール6/4(土)14:00 京都/青山音楽記念館 バロックザールドイツに学び、N響首席奏者を経て、わが国では稀有なファゴットのソリストとして活躍する岡崎耕治。その妻で、同じくドイツに学び、多彩な活動を続けるピアノの岡崎悦子。そん左より:小谷口直子、岡崎耕治、岡崎悦子な楽壇の“おしどり夫婦”が、京響の首席クラリネット奏者、小谷口直子とともに創る、客間のように温かなステージ。オーストリア近代のカール・フリューリンク、メンデルスゾーンによる計3曲のトリオの滋味を、聴衆と分かち合う。月の5

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