eぶらあぼ 2019.7月号
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191コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報ヴァイオリンの岩谷祐之と平山真紀子、ヴィオラの鈴木康浩、そして、チェロの上森祥平。国内外で活躍する名手4人で組織され、先鋭的な活動を続けて、昨年に15周年の節目を迎えた「TOKI弦楽四重奏団」。今回は、メンデルスゾーンの第5番とレスピーギの第3番、プッチーニ「菊」、ヴォルフ「イタリア風セレナーデ」に、ヴィヴァルディのトリオ・ソナタ「ラ・フォリア」と、時を超越した、イタリアが薫る佳品を弾く。東京藝大大学院からミュンヘン音大に学び、ドイツでの教育現場を経て、ソリストとして活躍するピアノの名匠・石橋史生。現在は東京学芸大教授として、後進の指導にも力を注ぐ。今回は、J.S.バッハの「インヴェンション」全15曲と「イギリス組曲第5番」、シューベルト「ソナタ第9番」、ブラームス「幻想曲集」全7曲に対峙。バロック、古典、そしてロマン派とそれぞれの時代の傑作に、自身の音楽人生を投影する。国際的に活躍する指揮の沼尻竜典が音楽監督を務めるトウキョウ・ミタカ・フィルハーモニアは1995年、国内外の名手らにより結成。個性的かつ鮮烈な快演で、聴衆を魅了している。今回は、沼尻とのコンビでは18年ぶりとなる、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」をメインに。沼尻の弾き振りによるモーツァルトのピアノ協奏曲全曲シリーズの第17弾として第17番、ロッシーニ《セビリアの理髪師》序曲を組み合わせる。ソプラノの髙橋絵理は2012年にデビュー、《ラ・ボエーム》のミミなど、檜舞台で重要な役回りを次々に演じている、東京二期会のホープ。今回は、ピアノの谷池重紬子と共にレスピーギの歌曲やプッチーニ〈ある晴れた日に〉など名アリア、さらにバリトンの上江隼人の賛助出演を得て、ヴェルディ《シモン・ボッカネグラ》からの二重唱を。第25回五島記念文化賞オペラ部門新人賞を受けての、伊ボローニャでの研修成果を問う。若手実力派ピアニストの、瑞々しい音色に触れるシリーズ「レスパース デュ ソン=音の空間」。第9弾には、今春、フィゲイラ・ダ・フォズ国際コンクール(ポルトガル)を制した黒田哲平を迎えて。ベートーヴェン「ソナタ第27番」やブラームス「6つの小品」と独墺の名品に、「タンブラン」ほかバロックのラモーを“呼び水”として、ドビュッシー「映像」第1、2集とフランス近代の傑作へ導く、多層的なプロに挑む。米元響子(ヴァイオリン) & 菊池洋子(ピアノ) & 上村文乃(チェロ) トリオ 石橋史生(ピアノ)髙橋絵理(ソプラノ)TOKI弦楽四重奏団沼尻竜典(指揮) トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア 第79回定期黒田哲平(ピアノ)7/27(土)17:00 フィリアホール7/23(火)19:00 東京文化会館(小)7/15(月・祝)16:00 紀尾井ホール7/31(水)19:00 東京文化会館(小)7/27(土)15:00 三鷹市芸術文化センター7/19(金)19:00 スタインウェイ・サロン東京 松尾ホール沼尻竜典 ©三浦興一 ©井村重人弱冠13歳でのパガニーニ国際コンクール史上最年少入賞から20年、艶やかな美音と奥深い表現で、いっそう評価を高めているヴァイオリンの米元響子。第8回モーツァルト国際コンクールで日本人初の優勝を果たした、ピアノの菊池洋子。そして国内外の登竜門で実績を重ね、注目を集めるチェロの才媛・上村文乃。3人のミューズが邂逅し、モーツァルトとブラームスの両第1番にラヴェル、ピアノ三重奏の名品を聴かせる。上村文乃 ©K.Miura菊池洋子 ©Yuji Hori米元響子
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