eぶらあぼ 2019.7月号
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179コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報9月の見もの・聴きもの2019年9月の曽そし雌裕ひろかず一 編〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場(主要公演のみ)9月4(19:00)、7(19:00)、10(19:00)日 ヴェルディ:椿姫 指/G.ビサンティ、演出/J.F.シヴァディエ9月5(19:00)、8(18:00)、11(19:00)、15(17:30)日 オッフェンバック:ホフマン物語 指/F.シャスラン、演出/A.シェルバン9月6(18:00)、9(18:30)、12(18:30)日 ヴェルディ:ドン・カルロ(4幕・イタリア語版) 指/J.ダーリントン、演出/D.アバド9月19(19:00)、22(19:00)、25(19:00)日ヴェルディ:イル・トロヴァトーレ 指/A.ヴェロネージ、演出/D.アバド9月27(20:00)日 R.シュトラウス:サロメ 指/D.R.デイヴィス、演出/B.バルロク9月29(19:00)日 プッチーニ:ラ・ボエーム指/L.ラングレ、演出/F.ゼッフィレッリウィーン・フォルクスオーパー9月2(19:00)、6(19:00)日 J.シュトラウスⅡ:こうもり 指/A.エシュヴェ、演出(校訂)/H.ツェドニク9月3(19:00)、9(19:00)、11(19:00)、16(19:00)日 モーツァルト:魔笛 指/A.エシュヴェ、演出/H.ローナー9月4(19:00)、7(18:30)、19(18:30)、30(18:30)日 R.ロジャース:サウンド・オブ・ミュージック指/W=M.メルティヒ、演出/R.ドゥセ★9月12(19:00)、14(19:00)、17(19:00)、21(19:00)、24(19:00)、27(19:00)日 J.カンダー:キャバレー[プレミエ(14日)] 指/L.C.アイヒナー、演出/G.メーメルト9月13(19:00)、18(19:00)日 オッフェンバック:地獄のオルフェ(天国と地獄) 指/G.マンクージ、演出/H.バウマン9月22(19:30)、25(19:30)、28(19:30)日ワーグナー:さまよえるオランダ人 指/A.エシュヴェ、演出/A.シュティールアン・デア・ウィーン劇場9月21(19:00)、23(19:00)、26(19:00)、28(19:00)、30(19:00)日 ドヴォルザーク:ルサルカ[プレミエ] 指/D.アフハム、演出/A.ニールマイヤー、出/M.ベンクトソン、L.エルグル、G.グロイスベック、N.ペトリンスキー、K.オルドリッチ、M.ブッター、J.バンベルガー、演奏/ウィーン放送響9月24(19:00)日 モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ(演奏会形式) 指/G.アントニーニ、出/E.シュロット、A.エスポジト、S.シュヴァルツ、P.グラール、M.パーション、D.ソアー、G.セメンザート、演奏/バーゼル室内管ウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(LON)=ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)、(LUZ)=コンツェルトザール(ルツェルン)、(GRA)=ヴォルケントゥルム(グラーフェネック/オーストリア)、(ROM)=サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂(ローマ)]9月3(20:00)(LON)、4(20:00)(LON)、5(20:00)(LUZ)、6(20:00)(LUZ)、8(20:00)(GRA)日 B.ハイティンク(3/6日)/A.オロスコ=エストラーダ(4/5/8日)指揮 → 〔プロムス(3/4日)/ルツェルン音楽祭(5/6日)/グラーフェネック音楽祭(8日)〕参照◎9月14(20:00)(ROM)日 C.ティーレマン指揮(第18回宗教音楽・芸術フェスティバル)ブルックナー:交響曲第3番◎9月20(19:30)(KH)、21(15:30)、22(11:00)、23(19:30)日 D.ハーディング指揮 シベリウス:交響曲第4番、マーラー:交響曲第4番 独/C.カルクSウィーン響[会場:ムジークフェライン(ウィーン)]9月25(19:30)、26(19:30)日 P.ジョルダン指揮 ブラームス:交響曲第1番、第2番9月28(19:30)、29(19:30)日 P.ジョルダン指揮 ブラームス:交響曲第3番、第4番ムジークフェライン[楽友協会]大ホール[ウィーン](主要公演のみ)◎9月20(19:30)日 N.ヤルヴィ指揮エストニア国立管 H.エラー:夜明け、シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 独/N.ベネデッティvn◎9月21(15:30)、22(11:00)、23(19:30)日D.ハーディング指揮ウィーン・フィル → 〔ウィーン・フィル〕参照9月25(19:30)、26(19:30)、28(19:30)、29(19:30)日 P.ジョルダン指揮ウィーン響 → 〔ウィーン響〕参照コンツェルトハウス 大ホール[ウィーン](主要公演のみ)◎9月5(19:00)日 T.クルレンツィス指揮ムジカエテルナ(シーズン開幕演奏会) モーツァルト:フィガロの結婚(セミ・ステージ形式)◎9月7(19:00)日 T.クルレンツィス指揮ムジカエテルナ モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ(セミ・ステージ形式)◎9月9(19:00)日 T.クルレンツィス指揮ムジカエテルナ モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ(セミ・ステージ形式)◎9月20(19:30)日 D.ハーディング指揮ウィーン・フィル → 〔ウィーン・フィル〕参照◎9月25(19:30)、26(19:30)日 内田光子(p)指揮マーラー室内管 モーツァルト:ピアノ協奏曲第19番、R.シュトラウス:メタモルフォーゼン、モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 9月は「ルツェルン音楽祭」や「プロムス」といった夏の音楽祭が引き続き開催されているほかに、秋の音楽祭ともいうべきイベントが乱立している。例えば、ラインナップの豪華さで目を引くのはルーマニア/ブカレストで開かれる「ジョルジェ・エネスク音楽祭」。「グレート・オーケストラズ・オブ・ワールド」と銘打ったシリーズは、本文でもご紹介したとおり、ペトレンコ指揮ベルリン・フィルから始まるまさに有名オーケストラの大競演。この他にも室内楽・リサイタル関係も充実しているので、まずはHPで、ぜひ、全容をご確認いただきたい。同じ東欧ではプラハで開催される「ドヴォルザーク・プラハ国際音楽祭」、ドイツでは「ムジークフェスト・ベルリン」、「ブレーメン音楽祭」、「ボン・ベートーヴェン音楽祭」、オーストリアでは「グラーフェネック音楽祭」、「リンツ国際ブルックナー・フェスティバル」等々、個々の公演内容に言及していたらこのコメント欄が飽和してしまうほどの出演者・出演団体が覇を競っている。その中でも「超目玉公演」を、ということであれば「ムジークフェスト・ベルリン」でのエマールの弾くメシアンの「鳥のカタログ」全曲(正確にはこれは8月中の公演(30日))と、シュトゥットガルトで活躍するソプラノの角田祐子とエマールが共演するラッヘンマンの「GOT LOST」が要注目。ベルリオーズ記念の年(没後150年)も意識しているであろうガーディナー指揮のベルリオーズ「ベンヴェヌート・チェッリーニ」全曲(「ムジークフェスト・ベルリン」と「プロムス」)も聴きものだろう。また、ラトル=ロンドン響、ソヒエフ=ロイヤル・コンセルトヘボウ管、ハイティンク=ウィーン・フィルといったメジャー・オケが本拠地でのシーズン開始に先立って前記の音楽祭に続々登場するのも例年の傾向だ。ちなみに、個人的にはドイツの「ルール・トリエンナーレ」でカンブルラン=クラングフォールム・ウィーンが演奏する演奏会場(エッセン)がユネスコ認定の世界遺産「ツォルフェライン炭鉱業遺産群」の中にあることも見逃せない。 さて、一般のオペラとして今回注目を要するのは、フィンランド国立歌劇場でサロネンがいよいよ着手するワーグナー「リング・ツィクルス」第1作の「ラインの黄金」と、ケルン歌劇場でロトの演奏する「トリスタンとイゾルデ」の2つのワーグナー作品。いずれも重厚・堅固な伝統的ワーグナーとはかなり違った新しい音楽表現が体験できると思われる。また、本来ならこれに並べて再建なったベルリン州立歌劇場で初めて上演されるバレンボイム指揮の「リング・ツィクルス」にも言及すべきだろうが、これはチケットが早々に完売のため、実際に現地で聴くのは難しいかもしれない。その他のオペラでは、クルレンツィスが手兵とともにウィーンのコンツェルトハウスやルツェルン音楽祭等で上演するモーツァルトの「ダ・ポンテ三部作」、ハンブルク州立歌劇場でのショスタコーヴィチ「鼻」(ナガノ指揮)、チューリヒ歌劇場でのヤナーチェク「マクロプーロス事件」(フルシャ指揮)、ボルドー国立歌劇場でのオッフェンバック「ホフマン物語」(ミンコフスキ指揮)、モネ劇場でのデュサパンの新作(アルティノグリュ指揮)、英国ロイヤル・オペラでのヘンデル「アグリッピーナ」(ファジョーリ出演)あたりが皆要注目。 オーケストラでは、ペトレンコ=バイエルン州立管のスメタナ「わが祖国」全曲、サロネン=フィルハーモニア管の「ワイマール=ベルリン」シリーズ、ラトル=ロンドン響のメシアン「彼方の閃光」をはじめとして注目公演数多し(本文の◎印をご参照ください)。なお、ハーディングがウィーン・フィル、ベルリン・フィル、バイエルン放送響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、と引っ張りだこの9月でもある。 (曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)
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