eぶらあぼ 2019.7月号
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165コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPAL 優勝したチェ・ホンロクは1993年生まれの25歳。本選ではモーツァルトのピアノ協奏曲第17番とチャイコフスキーの同第1番を弾き、見事栄冠に輝いた。ザルツブルク・モーツァルテウム大学に学び、パヴェル・ギリロフに師事している。 また、ツァイ・ヤンルイ(中国)が審査委員特別賞を受賞した。セミファイルで開催日ごとに聴衆の投票によって決定された聴衆賞には、ダリア・パルホーメンコ(5/31)、ハン・キュホ(6/1・韓国)、樋口一朗(6/2・日本)の3名が選ばれた。ヴァイオリン部門は6月15日から30日にかけて開催される。仙台国際音楽コンクールhttps://simc.jp/■「第49回 JXTG音楽賞」受賞者決定 2019年度のJXTG音楽賞が決定した。洋楽部門本賞は指揮者の尾高忠明、奨励賞はオーボエ奏者の吉井瑞穂が受賞した。同音楽賞は1971年創設。日本の音楽文化の発展・向上に大きく貢献した個人や団体に贈られる賞で、洋楽部門においては、演奏のほか音楽ジャーナリズムや研究・評論などの分野も対象としている。 尾高は、長年にわたり国内外の楽団のポストを歴任してきた実績に加え、2018年に音楽監督に就任した大阪フィルハーモニー交響楽団でのベートーヴェンの交響曲全曲演奏等での円熟味あふれる解釈などが「比類ない完成度」「自らの指揮芸術の集大成を計ろうとしているかのよう」と高く評価された。 吉井は、長年首席奏者を務めたマーラー・チェンバー・オーケストラで活動や、15年に自ら設立した音楽祭「レゾナンス 鎌倉の響き」での地域との新たな試みにも見られる高い社会意識が贈賞の理由として挙げられた。また、表情ゆたかな演奏は「音楽の喜びを全方位にたちまち伝播させる強い喚起力をもつ」として今回の受賞となった。JXTGホールディングスhttps://www.hd.jxtg-group.co.jp/■令和元年春の叙勲・褒章が発表 令和元年の春の叙勲・褒章が5月21日付けで発表された。例年4月29日に発令されているが、今年は新天皇の即位に伴い、日程が変更された。 外国人叙勲では、フレデリック・ショパン音楽大学教授のピオトル・パレチニ、ロシア国立アカデミー・ボリショイ劇場総支配人のウラジーミル・ゲオルギエヴィチ・ウーリンが、日本との文化交流の促進に寄与したとして旭日中綬章を受章した。また、作曲家のエンニオ・モリコーネは旭日小綬章を受章した。 そのほか、声楽家で日本芸術院会員の栗林義信が旭日中綬章(芸術文化功労)を受章した。栗林は、バリトン歌手として1956年に日本音楽コンクール声楽部門で優勝。イタリアへ渡り、ミラノ・スカラ座の研修生となった後、ヴィオッティ国際声楽コンクールで金賞受賞。帰国後は、イタリア・オペラを中心に活躍し、東京二期会の理事長も務めた。現在は、東急財団オペラ部門選考委員長を務めている。内閣府https://www.cao.go.jp/■訃報:杉谷昭子氏 ピアニストの杉谷昭子氏が5月8日に死去した。76歳。 和歌山市出身。東京藝術大学卒業後、ドイツに渡りケルン音楽大学大学院で学んだ。クラウディオ・アラウに師事し、巨匠の最後の弟子としても知られる。独墺ロマン派のレパートリーを中心に多くの録音を手がけ、特にベルリン交響楽団との共演による「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集」(ビクター)は、女性ピアニスト世界初の偉業として高い評価を受けた。「クララ・シューマン国際ピアノコンクール」の審査員を務め、自らも2010年に「ヨーロッパ国際ピアノコンクール in Japan」を創設するなど、後進の育成にも尽力した。■訃報:宮沢明子氏 ベルギー在住のピアニスト宮沢明子氏が4月23日、アントワープで死去した。77歳。 神奈川県逗子市出身。桐朋学園大学、ジュリアード音楽院などで学び、1963年ジュネーヴ国際音楽コンクールで第2位(最高位)に入賞。翌64年にはヴィオッティ国際音楽コンクールでも金賞1席を受賞した。同年、ニューヨークでケネディ大統領追悼コンサートに出演。ハイドンとモーツァルトのソナタ全集など、多くの録音を残している。また、NHK教育テレビで放映された『ピアノのおけいこ』が好評を博し、多くのクラシック・ファンに親しまれた。著書に『ピアニストの休日』がある。吉井瑞穂 ©Satoko Imazu尾高忠明 ©Martin Richardson

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