eぶらあぼ 2019.4月号
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59今回は昨年生誕100年で盛んに取り上げられたバーンスタインの代表作《ウエスト・サイド・ストーリー》などのナンバーを歌う。カレーラスは、晩年のバーンスタインと全曲をレコーディングして、名盤を残している。そのメイキングのDVDが残されているが、カレーラスの真摯な態度とバーンスタインとの火花が散るような個性のぶつかり合いが感動的なドキュメントである。そのカレーラスの歌で〈トゥナイト〉などの名曲が聴ける。しかもバーンスタインの愛弟子、佐渡裕指揮日本センチュリー交響楽団の伴奏で。これ以上望めない顔合わせではないか。 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(11/23)は、ベルリン・フィルやウィーン・フィルと肩を並べる世界最高峰のオーケストラである。弦も管も響きが上質でまろやか、いぶし銀のような底光りする独特の音を持っている。指揮者はパーヴォ・ヤルヴィ。日本ではNHK交響楽団の首席指揮者として有名だが、パリ管弦楽団、フランクフルトhr交響楽団の首席としても世界中から引っ張りだこの名匠である。昨年には芸術監督を務めるドイツ・カンマーフィルと来日して、キビキビとしたシューベルトの名演を聴かせてくれたのが記憶に新しい。今回の曲目は現時点で未定だが、どのようなプログラムでも、この名門オケと個性的なマエストロの組文:横原千史問 フェニーチェ堺 (堺市民芸術文化ホール) 072-228-0440※グランドオープン公演ラインナップの詳細は、右記ウェブサイトでご確認ください。 https://www.fenice-sacay.jp/lp/opening/み合わせは、面白くないはずはない。 「武満徹のミニフェスティヴァル3日間」(12/27〜12/29)にも惹かれる。没後20年を超えて、世界的評価を得ている武満徹の音楽。3日間にわたる演奏とトークにより、様々な側面に光を当てる好企画である。第1日目は指揮者・杉山洋一がプロデュースする「室内楽名品選」。1960年代の室内楽から「サクリファイス」「ユーカリプスⅡ」「悲歌」などを荒井英治(ヴァイオリン)、海野幹雄(チェロ)、近藤孝憲(フルート/ピッコロ)、吉野直子(ハープ)ら名手の演奏で。トークは杉山と荒井が担う。第2日目は評論家・小味渕彦之プロデュースで「ソング名品選」。合唱指揮者・西岡茂樹による特別編成合唱団により、アカペラ混声合唱曲「風の馬」「うたうだけ」「さようなら」など、ピアノ伴奏独唱で「小さな空」「燃える秋」などもある。トークは小味渕と西岡。最終日は武満真樹がプロデュースする「武満徹の友人たちトーク&ライヴ」。武満徹の愛娘真樹が家族ぐるみの付き合いのあったギタリスト・荘村清志を迎えて、思い出話と演奏(「フォリオス」など)を楽しむ。それにアコーディオン奏者・cobaも加わる。エキサイティングな3日間になるだろう。ここから新たな武満徹像が生まれるかもしれない。ホセ・カレーラス佐渡 裕 ©Takashi Iijimaパーヴォ・ヤルヴィ ©Sasha Gusov武満 徹ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 ©Anne Dokter

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