eぶらあぼ 2019.4月号
182/221

179コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPAL(5/24)が行われ、アルゲリッチらが出演する。 今年、ベートーヴェンをテーマに据えた思いを、伊藤は「人命が脅かされる時代にあって、ベートーヴェンが目指した人類愛や寛容の精神が大事になってきている。そのことを音楽を通して皆様に感じていただきたい」と語った。 開催当初より、県外からの来場者も多く、今年は特にラグビーワールドカップが大分で5試合行われることもあり、海外からの注目度の高まりも背景に、音楽祭としてさらなる飛躍を目指す第21回となる。別府アルゲリッチ音楽祭https://www.argerich-mf.jp/■第24回宮崎国際音楽祭発表記者会見 第24回宮崎国際音楽祭の発表記者会見が2月7日に都内で行われ、4月28日から5月19日にかけて開催される今年のラインナップが発表された。 まず総監督の佐藤寿美が、「今年は期間中に元号が変わるので、昭和と平成生まれの双方が彩る音楽祭にしたい。それゆえピンカス・ズーカーマン、ミッシャ・マイスキーに、ライナー・キュッヒルを加えた70歳前後の大家と、辻井伸行、三浦文彰を中心とする気鋭を組み合わせた、『世代を超えて次の時代へ』が一つの軸になる。また、来年25回目を迎える当音楽祭は聴衆の高齢化が顕著なため、純クラシック以外のお客様にも関心をもっていただく試みとして、女優の草笛光子を迎えた公演、『500円コンサートの日』の多様な公演、宮川彬良の『ポップス・オーケストラ』における20世紀アメリカ音楽の演奏、コンサート形式のオペラ《ラ・ボエーム》の公演等を行う」と、今回の趣旨や概要を述べた。 次いで音楽監督の徳永二男が、「メインプログラムの演奏会[1]は、辻井と三浦を軸とした強力メンバーの室内楽、女優の西田ひかるも参加する[2]は、日本初の海外留学演奏家・幸田姉妹の曲など『知られざる日本音楽の魅力』、[3]はズーカーマンと三浦の共演によるモーツァルトの協奏交響曲K.364&マーラーの交響曲第4番、[4]はキュッヒル、マイスキー及び娘のリリーによる公演、[5]は広上淳一指揮のプッチーニ《ラ・ボエーム》。全6回のスペシャルプログラムは、ストリート演奏会『春風に舞うリベルタンゴ』、草笛光子が出演する『Oh! My! クラシック』、7公演が続く『500円コンサートの日』、三浦と辻井のデュオ・リサイタル、ズーカーマンの『至高のアンサンブル』、『ウエストサイド物語』を中心にした『ポップス・オーケストラ in みやざき』」等々、サテライト公演、教育プログラム、関連コンサート・イベントを含めた詳細を紹介。中でも、「500円コンサートの日」と川南町での「サテライト公演」における「徳永二男とコンサートマスターズ」は、元N響の徳永と5人の在京楽団のコンマスが共演する豪華版だけに、彼自身も力が入る。 むろん全体を通して興味深い公演が目白押し。目を離せない3週間となるのは間違いない。取材・文:柴田克彦第24回宮崎国際音楽祭http://mmfes.jp/2019/■横浜みなとみらいホールが2019年度 主催事業を発表 今年で開館21年目となる横浜みなとみらいホールが、2月21日に行われたプレス懇親会の中で、同ホールの2019年度主催事業を発表した。大・小ホールでの主要な企画を紹介する。〈大ホール〉 親子で音楽を存分に楽しむ趣向の「こどもの日コンサート 2019」(5/5)。今年はミュージカル・メドレーを取りあげる。池辺晋一郎・同ホール館長が以前から温存していた「ハチャトゥリアン・コンチェルツ」が実現(6/28)。チェロ協奏曲、ピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲を、石坂団十郎(チェロ)、佐藤卓史(ピアノ)、左:佐藤寿美 右:徳永二男 写真提供:宮崎国際音楽祭事務局池辺晋一郎 Photo:T.Shiroma/Tokyo MDE

元のページ  ../index.html#182

このブックを見る