eぶらあぼ 2019.3月号
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74第13回 オーケストラの日 20193月31日はオーケストラに存分に浸ろう!文:長井進之介3/31(日) スペシャルイベント(無料)開場 11:00 コンサート 15:00 東京文化会館問 日本オーケストラ連盟03-5610-7275http://www.orchestra.or.jp/orchestraday2019/ 「オーケストラにもっと親しみ、楽しんでもらいたい」という想いから、「ミミにイチバン!」の語呂合わせで全国のプロ・オーケストラが3月31日を「オーケストラの日」と定め、趣向を凝らした催しを全国各地で毎年行っている。 今年度、首都圏では東京文化会館に全13楽団が集まる予定。迫力と感動のサウンドが生まれるオーケストラのコンサートがどのように作られているのかを直に味わえる「ゲネプロ公開」をはじめ、様々な楽器の音色を知ることができる「楽器体験」に、ふだん見ることのできないホールの裏側を探る「バックステージツアー」(要事前申込)など盛りだくさんの内容だ。 目玉はやはり首都圏のプロフェッショナル・オーケストラより集まる特別なオーケストラ、「オーケストラの日祝祭管弦楽団」によるコンサート。あらゆる楽曲の魅力を鮮やかに描き出す大友直人指揮のもと、ジョン・ウィリアムズの「王座の間とフィナーレ」(映画『スターウォーズ』より)やラヴェルの「ボレロ」が披露される他、情熱的な演奏を武器に、パリを拠点として活躍するヴァイオリニストの竹澤恭子を迎えてメンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」も取り上げられ、オーケストラ・サウンドの魅力全開の作品を堪能できる。司会はコンサート・ソムリエの朝岡聡。この機会に、ぜひ気軽にオーケストラの魅力に触れてみてほしい。朝岡 聡第10回浜松国際ピアノコンクール 入賞者披露演奏会 東京公演熱気漲る若きヴィルトゥオーゾたちの競演ふたたび!文:高坂はる香5/21(火)18:45 紀尾井ホール問 浜松国際ピアノコンクール事務局053-451-1148 http://www.hipic.jp/ 昨年11月に開催された浜松国際ピアノコンクールは、回を重ねた成果に加え、直木賞を受賞した恩田陸の小説『蜜蜂と遠雷』の影響もあり、チケットは1次予選から連日完売。過去最高の盛り上がりを見せた。その入賞者披露演奏会が、東京・紀尾井ホールで行われる。 今回は、日本勢が4名入賞したことも話題となった。うち、第2位の牛田智大はスケジュールの都合で不参加となるが、4位から6位の、今田篤、務川慧悟、安並貴史が出演。いずれも誠実な音楽性の持ち主で、コンクールを機に人気急上昇中だ。各人思いのこもったレパートリーが並んでいるので、大いに期待できそう。 韓国で生まれ、現在モスクワで学ぶイ・ヒョク(第3位)は、チェスを嗜み、ヴァイオリン演奏でもコンクールに優勝する腕を持つという多才な若者。自由な感性を持つ彼は、「『ペトルーシュカ』からの3楽章」でその卓越したセンスとリズム感を披露する。 そして、優勝したトルコのジャン・チャクムルは、枠にとらわれない音楽性、共演者や聴衆とつながるコミュニケーション能力が評価された。バッハの「イギリス組曲第6番」と、メンデルスゾーンの「スコットランド・ソナタ」というプログラムで、知性と創造性で導き出した解釈を、確かな説得力とともに伝えてくれるだろう。 コンクール最終日に行われた浜松での入賞者披露演奏会は、通例より多くの席を用意するも早々に完売したそうだ。そんな大注目のピアニストたちの競演、ぜひ聴いておきたい。竹澤恭子 ©松永 学大友直人 ©Rowland Kirishima左より:ジャン・チャクムル/イ・ヒョク/今田 篤/務川慧悟/安並貴史 写真提供:浜松国際ピアノコンクール

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