eぶらあぼ 2019.1月号
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71クシシュトフ・ヤブウォンスキ ピアノ・リサイタルポーランドとショパンの魂を奏でる文:柴田克彦2019.1/21(月)19:00 東京オペラシティ コンサートホール問 ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040 https://www.japanarts.co.jp/ クシシュトフ・ヤブウォンスキは、いまショパン作品解釈の正統的な継承者として、真っ先に名が挙がるピアニストだ。1965年生まれの彼は、85年のショパン・コンクールで第3位を受賞後、長きに亘って活発な活動を展開。最近は、ポーランド国立ショパン研究所から、モダンとピリオド両ピアノによるショパン作品全曲の録音を委任されるなど、信頼も厚い。そして1月、彼は日本で特別なリサイタルを行う。それはポーランドとの国交樹立100周年を記念した「ポーランド芸術祭2019 in Japan」のオープニングコンサート。この栄誉も国が認めた正統派たる証しであろう。 プログラムはショパンの小品集だが、内容は示唆に富んでいる。最初は晩年の傑作「幻想ポロネーズ」。これは儚い生涯の象徴か。その後、ハ短調のノクターンとエチュード「革命」、ヘ短調の幻想曲とバラードが続き、祖国への想いや苦悩が示される。後半最初は、嬰ハ短調のノクターンとワルツ。共におなじみの旋律が流れ、哀嘆にくれる。しかしここから長調に転じ、ロ長調とホ長調のノクターン、変イ長調のバラードを経て、輝かしい「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」に至る。“苦悩から歓喜へ”を示すこの構成は、まさに「祖国振興の光に向かうポーランドの姿のよう」(下田幸二氏/公演チラシより)だ。 師アンジェイ・ヤシンスキが「彼の感性と魂が紡ぎだす音楽は、すべてが自然で、しなやかで、深い喜びとともに聴衆の耳と心に届くだろう」と賞賛するヤブウォンスキの、オーセンティックかつ味わい深いピアノに、じっくりと耳を傾けたい。©Claire Chen紀尾井ホール室内管弦楽団によるアンサンブル4 ハッピー☆MOKU5アワー管楽器の名手たちが贈る極上のエンタテインメント文:宮本 明2019.1/29(火)19:00 紀尾井ホール問 紀尾井ホールチケットセンター03-3237-0061 http://www.kioi-hall.or.jp/ 紀尾井ホール室内管弦楽団のメンバーによる室内楽公演第4弾。その名も「ハッピー☆MOKU5アワー」と、ワクワク気軽に楽しめるエンタテインメントの予感を濃厚に漂わせる音楽会だ。 「MOKU5」は、お察しのとおり木管五重奏のこと。難波薫(フルート)、池田昭子(オーボエ)、勝山大舗(クラリネット)、岩佐雅美(ファゴット)、日橋辰朗(ホルン)の5人の精鋭たちによる、五重奏を中心に二重奏からピアノ(鈴木慎崇)を含む六重奏まで、極上の木管アンサブルにたっぷり浸る一夜だ。二人のマドンナ、難波と池田が、2018年度からの紀尾井ホール室内管の新メンバー、勝山、岩佐、日橋の3人をお披露目するという図式でもある。 リーダー格の池田を中心に、全員で額を突き合わせて決めたという選曲の前半は「オペラ」がキーワード。おなじみのナンバーの編曲による《こうもり》序曲(五重奏)、《魔笛》より(フルート、オーボエ)、《カルメン》組曲(五重奏)、そしてロッシーニのオリジナルの木管四重奏曲第1番(フルート、クラリネット、ホルン、ファゴット)。後半は瀟洒な愛らしいフランス音楽。エキゾティックなルーセル「ディヴェルティスマン op.6」(五重奏+ピアノ)、人気曲ミヨー「ルネ王の暖炉」(五重奏)に、ラヴェルの「マ・メール・ロワ」(五重奏+ピアノ)。 トークも交えてのなごやかな雰囲気のなか、メンバーたちの素顔も見えてきそうだ。“木5”だけれどコンサートは“火7”。予定表にチェックをお忘れなく!日橋辰朗岩佐雅美勝山大舗池田昭子難波 薫

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