eぶらあぼ 2018.10月号
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194めて。同⾳楽祭では、10年より「東京春祭ワーグナー・シリーズ」と題し、ワーグナーのオペラを演奏会形式で上演している。19年は《さまよえるオランダ⼈》、20年は《トリスタンとイゾルデ》の上演がすでに決定しており、「⼦どものためのワーグナー」でも同演⽬を上演する。詳細は今年10月頃に発表予定。東京・春・⾳楽祭-東京のオペラの森-http://www.tokyo-harusai.com/■坂田直樹が第28回芥川作曲賞を受賞 第28回芥川作曲賞の選考会が8月26日に行われ、サントリーホールでの演奏会による公開選考の結果、坂田直樹の「組み合わされた風景」が受賞作に決定した。「多彩な音響が強固な骨格に支えられた秀作。長くしなやかな持続性もきわめて魅力的」として高く評価された。選考委員は、鈴木純明、野平一郎、菱沼尚子の3氏。 芥川作曲賞は、故・芥川也寸志の功績を記念して、サントリー音楽財団(現・公益財団法人 サントリー芸術財団)により1990年に創設。わが国の新進作曲家のもっとも清新にして将来性に富む作品を対象に、演奏会形式により公開選考を行っている。 坂田は、同じ作品で2017年度武満徹作曲賞(第1位)、第66回尾高賞も受賞している。今回の受賞により、坂田にはサントリー芸術財団より交響管弦楽曲の新作が委嘱され、完成後に同財団主催のコンサートで初演される。〈坂田直樹 略歴〉1981年生まれ。2007年愛知県立芸術大学、08年パリ・エコール・ノルマル音楽院をそれぞれ首席で卒業。13年パリ国立高等音楽院のステファーノ・ジェルヴァゾーニのクラスを修了。14年IRCAMにて研修を受ける。フランス著作権協会賞、第36回入野賞、17年度武満徹作曲賞第1位、第66回尾高賞など受賞多数。現在はパリにて活動を行い、フランス・ミュジーク、フランス文化省などから委嘱を受けている。芥川作曲賞http://www.suntory.co.jp/sfa/music/akutagawa/■第16回 東京音楽コンクールで関朋岳 (弦楽部門)と三村梨紗(金管部門) が優勝 第16回 東京音楽コンクールの本選が8月27日から31日にかけて東京文化会館で行われ、各部門の入賞者が決まった。今年は弦楽・金管・声楽の3部門が実施され、弦楽部門で関朋岳が、金管部門で三村梨紗が第1位に入賞した。結果は以下の通り。【弦楽部門】第1位 関 朋岳(ヴァイオリン)第2位&聴衆賞 髙木凜々子(ヴァイオリン)第3位 有冨萌々子(ヴィオラ)入選 北田千尋(ヴァイオリン)【金管部門】第1位&聴衆賞 三村梨紗(トランペット)第2位 髙瀨新太郎(トロンボーン)第3位 鶴田麻記(トランペット)入選 北畠真司(テューバ)   阿部華苗(ホルン)【声楽部門】第1位&聴衆賞 ザリナ・アルティエンバエヴァ(ソプラノ)第2位 小堀勇介(テノール)    種谷典子(ソプラノ)第3位 該当者なし入選 森野美咲(ソプラノ)   宮地江奈(ソプラノ)東京音楽コンクールhttp://www.t-bunka.jp/tmc/■第4回ジャック・ランスロ国際クラリ ネットコンクール結果発表 2年に一度、日本とフランスで交互に開催されているジャック・ランスロ国際クラリネットコンクール(審査委員長:ミシェル・アリニョン)が、8月26日から9月5日にかけてよこすか芸術劇場で行われた(入賞者披露コンサートのみサントリーホール)。20世紀を代表する名クラリネット奏者ジャック・ランスロの名を冠した同コンクールは、今回が日本で2回目となる開催。9月2日の本選では、5名の本選出場者が大友直人指揮の東京フィルハーモニー交響楽団と共演。入賞者が決定写真提供:サントリーホールバイロイト音楽祭2018「子どものためのワーグナー」《ニーベルングの指輪》(新製作)の舞台装置の前で 左:鈴木幸一(東京・春・音楽祭実行委員会実行委員長) 右:カタリーナ・ワーグナー(バイロイト音楽祭総監督)

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