eぶらあぼ 2018.2月号
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62毎日希望奨学金 チャリティーコンサート がんばろう日本! スーパーオーケストラ音楽のチカラで震災遺児たちを応援文:笹田和人3/6(火)19:00 サントリーホール問 毎日新聞社事業本部03-3212-0804/テンポプリモ03-3524-1221http://www.npo-qgo.org/ 第一線のオーケストラで活躍するトップ・アーティストたちが集結し、東日本大震災の被災地のため、復興への思いを込めたハーモニーを紡ぐ「がんばろう日本! スーパーオーケストラ」。8回目は国際的に活躍する海老原光の指揮でベートーヴェンの交響曲第7番に加え、ピアノの金子三勇士とヴァイオリンの小林美樹、“旬”の若手実力派ソリストを迎えて、2つの名協奏曲が披露される。 同オーケストラは、読売日本交響楽団コンサートマスターを務める小森谷巧をはじめ、札幌から広島まで、日本全国から首席級が集まって組織される。大震災が発生した2011年に初ステージを開催し、以降も毎年春に公演。収益や募金箱への寄付金は、震災遺児を対象とする「毎日希望奨学金」へと託される。 昨年に続いてタクトを執る海老原は、東京藝大・同大学院に学んだ後、ハンガリー国立歌劇場で研鑽を積み、07年にはロブロ・フォン・マタチッチ国際指揮者コンクールで第3位入賞。国内はもとより、12年と15年にはクロアチア放送交響楽団の定期に客演するなど、国際舞台でも活躍を続けている。 そして、08年にバルトーク国際ピアノコンクールで優勝、やはり国内外で精力的に活躍する金子は、リスト「ピアノ協奏曲第1番」を。さらに、11年にヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールで第2位入賞を果たし、本場ウィーンでも絶賛を受けている小林は、メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」を弾く。瑞々しい才能の競演に、名演への期待も高まる。小林美樹 ©Shigeto Imura東京音楽コンクール入賞者リサイタル コハーン・イシュトヴァーン(クラリネット) 最強のコンビで最強のエンターテインメントを!文:林 昌英2/3(土)18:00 東京文化会館(小)問 LAKESHORE MUSIC 080-4411-1754/info@lakeshore-music.comhttp://www.istvankohan.com/ ハンガリー出身のクラリネット・ソリストで、現在は日本を拠点に活躍するコハーン・イシュトヴァーン。2013年の東京音楽コンクール第1位受賞「入賞者リサイタル」を2月に開催する。共演ピアニストはハンガリー人の母をもち6歳からハンガリーで学んだ人気の名手、金子三勇士。チラシのキャッチコピーには“親友の二人が生み出す最強の一夜”と、ただならぬ気配が漂う。 日本での演奏は「ヨーロッパ以上に質が重要。自身を高められるし、幸せです」と語るコハーン。金子とは特別なつながりを感じるという。「バルトーク音楽学校の中学1年で同級生になって以来の友人です。三勇士の中には“ハンガリー精神”が、私には5年間日本に住んで得た“日本の心”があります。この両国がお互いの心にあることが関係を強くし、特別な音楽を作り出すのです」 盟友と臨む公演は、演目も強力だ。前半は「クラリネットでの演奏は挑戦」というシューマン(1番)とプロコフィエフ(2番)の“ヴァイオリン・ソナタ”。「想いを人の声のように表現できる」というクラリネットで、ヴァイオリン・ソナタの名作の新たな魅力を引き出す。後半はリストとブラームスそれぞれのハンガリー狂詩曲・舞曲によるコハーン作・編曲の組曲など「ハンガリーらしい選曲」。コハーンといえば、やはり第1位を受賞した15年日本音楽コンクール本選で自作を演奏し、破格の超絶技巧で喝采をさらったことは記憶に新しい。このリサイタルでも、親友・金子とともに、“最強”のエンターテインメントで熱狂の舞台を作りあげる。© Lakeshore Music金子三勇士 ©Ayako Yamamoto海老原 光

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