eぶらあぼ 2017.11月号
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175コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPAL任。各地のオーケストラにも客演しており、今年11月にも仙台フィルの定期演奏会に登場する。 高関は、東京シティ・フィル常任指揮者、京響常任首席客演指揮者などを務めるとともに、サンクトペテルブルグ・フィルなど海外オーケストラへの客演も重ねている。また、東京芸術大学指揮科教授として後進の指導にもあたる。 角田は、15年よりセントラル愛知響指揮者、16年より大阪フィル指揮者を務めており、オペラ、バレエ、ミュージカルと幅広い分野で活躍する期待の若手指揮者のひとり。 2018/19シーズンの定期演奏会ラインナップも併せて発表された。飯守がベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」(18.6/15,6/16)、ピアノ協奏曲第3番(18.11/23,11/24)を振るなど、ベートーヴェンを基軸として、独墺音楽を主体としたプログラムとなっている。ソリストは、第6回仙台国際音楽コンクールピアノ部門優勝のキム・ヒョンジュンのほか、田村響(ピアノ)、堤剛(チェロ)など。仙台フィルハーモニー管弦楽団http://www.sendaiphil.jp/■鈴木優人指揮 歌劇《ポッペアの戴冠》 記者会見 モンテヴェルディ生誕450年を記念して、11月23日に東京オペラシティ コンサートホール、11月25日に神奈川県立音楽堂で上演される《ポッペアの戴冠》の記者会見が9月13日に都内で行われた。指揮の鈴木優人、舞台構成の田尾下哲、タイトルロールを歌う森麻季ら8名が出席した。 今回、指揮者として初めてバロック・オペラに挑む鈴木は以下のように述べた。 「当時、最先端のセコンダ・プラッティカ(第二作法)のスタイルを昇華させたのが《ポッペアの戴冠》。通奏低音やオーケストレーションなど自由な部分が多いオペラですが、素晴らしいメンバーが揃ったので、生誕450年にふさわしいプロジェクトになると思います」 タイトルロールを務める森は、「ポッペアの周りでは策略が巡らされますが、彼女自身は愛を遂げるために誰かを殺そうとしたりはしない。自分の命を顧みず、愛を選びました。ふたりの愛は真実だったのかなと思っています」と自身の思い描くポッペア像について語った。 声楽陣には、悲劇のオッターヴィアを歌う波多野睦美(メゾソプラノ)をはじめ、櫻田亮(テノール)、藤木大地(カウンターテナー)、森谷真理、小林沙羅(以上ソプラノ)ほか豪華なキャストが揃った。海外からもネローネ役のレイチェル・ニコルズ(ソプラノ)らが参加する。器楽は、バッハ・コレギウム・ジャパン。演出家の田尾下が、現代の倫理観とは大きく異なるこの“愛の形”をどう描くのか、注目される。ジャパン・アーツhttp://www.japanarts.co.jp/神奈川県立音楽堂http://www.kanagawa-ongakudo.com/■ピョートル・アンデルシェフスキ初監督 映像作品上映&懇談会 ピアニストのピョートル・アンデルシェフスキが、来年3月の来日公演に向けて都内でメディア向け懇談会を行い、あわせて自身の監督による映像作品が上映された。 自ら監督・撮影を務めたフィルム『私の名はワルシャワ(Warsaw is my name)』(最新CD『ファンタジー』の付録DVDに収録/輸入盤のみ)は、ナレーションはなく、ワルシャワの風景と音楽だけで綴られる。最初にランダムに映像を撮影し、編集段階で過去のCDの中から映像に合う曲を選んだという。 「ワルシャワという街に、私自身、感情的に強いつながりをもっています。ワルシャワは、第2次世界大戦で惨禍を経験するなど特異な歴史を辿ってきました。日常生活の中で過去の歴史は埋没してしまいますが、それを忘れてはいけないと私は強く思っています。この映像は、そうした私のワルシャワに対する想い、個人的な感情、瞑想を詩的な形で表現したものです」 来年3月には、「イギリス組曲」「平均律クラヴィーア曲集第2巻」からセレクトされたオール・バッハ・プロ会見から 後列左より)藤木大地、櫻田 亮、鈴木優人、田尾下 哲     前列左より)小林沙羅、波多野睦美、森 麻季、森谷真理Photo : I.Sugimura/Tokyo MDEPhoto : I.Sugimura/Tokyo MDE

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