eぶらあぼ 2017.10月号
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Presented by ハーモニーホールふくい 「ハーモニーホールふくい」は、国内でも有数の素晴らしい響きを誇るコンサートホール。先日開催されたデトロイト交響楽団の公演でも、各地から熱心な音楽愛好家が集った。そのホールに“音楽の街=ウィーン”からの使者、ウィーン交響楽団が舞い降りる。ウィーン響は120年近い歴史を有し、脈々と続く演奏の伝統により培われた、独特のサウンドを体現する名門オーケストラ。首席指揮者のフィリップ・ジョルダンに率いられた来日ツアーの福井公演では、ブラームス「交響曲第1番」や、ベルリン・フィル第1コンサートマスターの樫本大進をソリストに迎えてのメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」、ベートーヴェンの序曲「コリオラン」と、“王道の名曲”を披露する。 ウィーン響の前身は、ブルックナーの交響曲第9番の改訂も手掛けた名指揮者、フェルディナント・レーヴェによって、1900年に設立された「ウィーン・コンサート・ソサエティ」。第二次大戦前にはブルーノ・ワルターやリヒャルト・シュトラウス、戦後はヨーゼフ・クリップスら名指揮者の下でサウンドを磨き上げ、ウィーン・フィルと並び、“音楽の街”独特のサウンドを体現する存在に。その一方、イタリアのカルロ・マリア・ジュリーニ、ロシアのゲンナジー・ロジェストヴェンスキーら各国の巨匠を歴代の首席指揮者に迎え、幅広いレパートリーを掌中に収めてきた。 3年前から、その名誉ある首席指揮者の任にあるのが、スイス出身の名匠フィリップ・ジョルダン。ドイツ・ウルム市立劇場のカペルマイスターとしてキャリアをスタートし、ベルリン国立歌劇場ではダニエル・バレンボイムのアシスタントを経て、首席客演指揮者も務めた。現在は、パリ・オペラ座の音楽監督を兼任し、2020年からは名門・ウィーン国立歌劇場音楽監督への就任も決定。スイスを代表する巨匠だった父アルミンより大きな影響を受け、オーケストラ指揮者として知られる一方、オペラの分野でも活躍。鮮烈さと歌心を併せ持つ魅力的な音楽創りが、聴く者すべてを一瞬にして虜にしてしまう。 今回のステージで披露されるのは、ジョルダンが「ウィーン響の十八番」と言い切る佳品ばかり。「この楽団は旋律を謳いつつ、その中で音の色彩を自然に変えてゆく。そして、ただ楽譜を音にするのでなく、思い入れと高い意欲をもって演奏できる。それは“音楽的なDNA”なのかもしれません。その一方、新たなスタイルにもオープンで、好奇心をもって、現代的な演奏もできる。私にとって、2つの特質は刺激的で、彼らとの共同作業に大きな可能性を感じています」と語る。 「伝統を受け継いだ重厚感あるウィーン響のサウンドと、ジョルダンが吹き込む新しい風が融合し、その魅力はいっそう増しているでしょう。とても楽しみです」と、協奏曲で共演の樫本。一方のジョルダンも「ベルリンを拠点に活躍する樫本さんと、ウィーンで活動する私たち。音楽都市同士の交流という意味でも、とても重要です。人間関係を繋ぎ、より密にする大きなチャンス」と期待を募らせている。樫本は「自然に囲まれたきれいな空気の中、美しく荘厳な雰囲気の素晴らしいホールで、厳選された良い音楽をお客様が楽しめることは、とても素晴らしい。11月の福井が、待ち遠しいですね」と語っている。名門オーケストラが“王道の名曲”を披露文:寺西 肇フィリップ・ジョルダン ©Johannes Ifkovits11/29(水)19:00 ハーモニーホールふくい 大ホール問 ハーモニーホールふくいチケットセンター0776-38-8282http://www.hhf.jp/ハーモニーホールふくい内観樫本大進 ©Daisuke Akita
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