eぶらあぼ2017.7月号
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1949月の見もの・聴きもの2017年9月の曽そし雌裕ひろかず一 編〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場◎9月4(19:00)、7(19:00)、10(19:00)、13(19:00)日 ヴェルディ:イル・トロヴァトーレ指/M.アルミリアート、演出/D.アバド、出/A.ネトレプコ(4/7/10日)9月5(19:00)、9(19:00)、12(19:00)、15(19:00)日 モーツァルト:フィガロの結婚 指/A.フィッシャー、演出/J.L.マルティノーティ、出/A.プラチェトカ、D.レシュマン9月6(19:30)日 ロッシーニ:セビリアの理髪師 指/M.アルミリアート、演出/G.レンネルト、出/I.ホテア、P.ルメッツ9月8(18:30)、11(18:30)、14(18:30)、17(18:00)日 ムソルグスキー:ホヴァンシチナ指/M.ギュトラー、演出/L.ドディン、出/F.フルラネット、C.ヴェントリス◎9月16(20:00)、18(20:00)、21(20:00)日R.シュトラウス:サロメ 指/Y.ネゼ=セガン、演出/B.バルロク、出/W.アプリンガー=シュペルハッケ、I.フェアミリオン9月24(19:30)、27(19:00)、29(19:30)日ヴェルディ:椿姫 指/J.ガフィガン、演出/J.F.シヴァディエ、出/O.ペレチャッコ=マリオッティ、J.F.ボラス、P.ルメッツ9月30(19:30)日 プッチーニ:ラ・ボエーム指/E.G.イェンセン、演出/F.ゼッフィレッリ、出/夏侯金旭 他ウィーン・フォルクスオーパー9月3(18:00)、7(19:00)、11(19:00)、18(19:00)日 ミレッカー:乞食学生 指/G.マンクージ、演出/A.プライスラー9月4(19:00)、16(19:00)、22(19:00)、30(18:30)日 モーツァルト:魔笛 指/A.エシュヴェ、演出/H.ローナー9月5(19:00)、9(18:00)、15(19:00)、26(19:00)日 J.シュトラウスⅡ:こうもり 指/G.マンクージ、新校訂演出/H.ツェドニク★9月8(19:00)、10(19:00)、12(19:00)、14(19:00)、17(19:00)、23(19:00)、25(19:00)、28日 J.スタイン:ジプシー(ミュージカル)[プレミエ(10日)] 指/L.C.アイヒナー、演出/W.ソボトカ 9月20(19:00)、24(16:30)、27(19:00)、29(19:00)日 ロッシーニ:セビリアの理髪師 指/W.M.メルティヒ、演出/J.E.ケップリンガーアン・デア・ウィーン劇場★◎9月17(19:00)、19(19:00)、21(19:00)、23(19:00)、26(19:00)、28(19:00)日モーツァルト:魔笛[プレミエ] 指/R.ヤーコプス、演出/T.フィッシャー、演奏/ベルリン古楽アカデミー◎9月24(19:00)日 ヘンデル:オットーネ(演奏会形式) 指/G.ペトルー、出/M.E.チェンチチ他、演奏/イル・ポモ・ドーロウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(G)=ヴォルケントゥルム(グラーフェネック/オーストリア)、(LON)=ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)、(LUZ)=コンツェルトザール(ルツェルン)、(K)=フィルハーモニー(ケルン)、(R)=サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂(ローマ)、(BL)=コンツェルトハレ[スロヴァキア・フィルハーモニー](ブラティスラヴァ)]9月3(19:15)(G)、7(18:30)(LON)、8(19:30)(LON)、9(18:30)(LUZ)、10(17:00)(LUZ)日 D.ハーディング(3/7/10日)/M.T.トーマス(8/9日)指揮 → 〔グラーフェネック音楽祭(3日)/プロムス(7/8日)/ルツェルン音楽祭(9/10日)〕参照◎9月12(19:30)(KH)、13(19:00)(K)日D.ハーディング指揮 ドビュッシー:ペレアスとメリザンド(組曲/E.ラインスドルフ編曲)(13日のみ)、マーラー:交響曲第6番9月19(20:30)(R)日 Y.ネゼ=セガン指揮モーツァルト:交響曲第39番、第40番9月29(19:30)(BL)、30(15:30)日 Z.メータ指揮 ブラームス:悲劇的序曲、ハイドン:協奏交響曲、バルトーク:管弦楽のための協奏曲 独/R.ホーネックvn、R.ナジvc、M.ガブリエルob、S.ダルティガロングfgウィーン響[会場:(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)、(P)=ドヴォルザーク・ホール[ルドルフィヌム](プラハ)]9月22(19:00)(KH)日 T.ネトピル指揮 ドヴォルザーク:交響曲第6番、テ・デウム 独/S.シャトゥロヴァS、A.プラチェトカBr9月23(20:00)(P)、24(19:30)(KH)日 T.ネトピル指揮 ブラームス:悲劇的序曲、ドヴォルザーク:テ・デウム、交響曲第6番 独/S.シャトゥロヴァS、A.プラチェトカBr(23日 → 〔ドヴォルザーク・プラハ国際音楽祭〕参照)9月30(19:30)(MV)日 A.オロスコ=エストラーダ指揮 R.シュトラウス:ドン・ファン、ブルレスケ、マクベス、ばらの騎士(組曲) 独/L.ジルベルシュテインpムジークフェライン[楽友協会]大ホール[ウィーン](主要公演のみ)◎9月8(19:30)、9(19:30)日 C.ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデン → 〔シュターツカペレ・ドレスデン〕参照9月30(15:30)日 Z.メータ指揮ウィーン・フィル → 〔ウィーン・フィル〕参照9月30(19:30)日 A.オロスコ=エストラーダ指揮 → 〔ウィーン響〕参照【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 9月開催の音楽祭として本文で取り上げたのは、記載順に「グラーフェネック音楽祭」「リンツ・ブルックナー・フェスティバル」「ムジークフェスト・ベルリン」「ブレーメン音楽祭」「ボン・ベートーヴェン音楽祭」「ルール・トリエンナーレ」「ルツェルン国際音楽祭」「プロムス」「ドヴォルザーク・プラハ国際音楽祭」「ジョルジェ・エネスク音楽祭」で、これだけでも相当の公演数になる。そのため、掲載データを縮小したり、あるいは掲載を見送った劇場・オーケストラなども出てしまったが、その点はそれぞれのホームページ等でデータを補っていただくことでご容赦願いたい。なお、この中で、通常はあまり詳しく触れることのない中東欧のイベントとしてチェコ/プラハの「ドヴォルザーク・プラハ国際音楽祭」やルーマニア/ブカレストの「ジョルジェ・エネスク音楽祭」はなかなか充実した内容なので、こうした機会にこの地を訪れるのも一興かもしれない。ちなみに、どちらの音楽祭でも、当初、ビエロフラーヴェク=チェコ・フィルの演奏会が複数公演プログラミングされていたが、ご承知のとおり、ビエロフラーヴェクは5月末に急逝したため、該当公演は記載を省略した。いずれも注目公演であったが誠に残念だ。 なお、9月以降の新シーズンにあたって、注意すべき劇場の異動状況等を若干お知らせすると、まず大規模改修中の「ベルリン州立歌劇場」は、一応、10月3日に、旧東ベルリン地区(ウンター・デン・リンデン)の本来の劇場が再開するとホームページ上でも告知されている。だが、本格的な公演開始はどうも12月になるらしい。これらの公演詳細は6月下旬に発表されるとのこと。次に「ケルン歌劇場」の再開だが、発表された2017/18シーズン予定では、シーズン終了まで、現在使われている仮劇場の名が上演劇場名として記載されたままなので、新シーズン中の再開はどうもまだないようだ。さらに、チューリッヒのコンサートホールである「トーンハレ」は改修工事に入るため、9月以降、チューリッヒ・トーンハレ管等の演奏会は「Tonhalle Maag」(Hardbrücke駅下車)なる仮ホールで開催されるのでご注意願いたい。また、ジュネーヴ歌劇場も改装中で、2017/18シーズンもOpera des Nationsでの上演となる。逆にブリュッセルの「モネ劇場」は従来の本劇場での上演が再開される。 さて前置きが長くなってしまったが、9月の注目公演を列挙すると、オペラでは、アン・デア・ウィーン劇場の「魔笛」(ヤーコプス指揮)、ハンブルク州立歌劇場の「パルジファル」(ナガノ指揮)、ケルン歌劇場の「タンホイザー」(ロト指揮)、ミラノ・スカラ座の「タメルラーノ」(ドミンゴ出演)、ボルドー国立歌劇場のオッフェンバック「パリの生活」(ミンコフスキ指揮)、フランドル歌劇場のコルンゴルト「ヘリアーネの奇蹟」(上演機会めったになし)といったプレミエ公演の数々。オーケストラでは、ヤノフスキ指揮ベルリン・フィルのブルックナー4番、ティーレマン=シュターツカペレ・ドレスデンのブルックナー1番、ラトル指揮ロンドン響のベルリオーズ「ファウストの劫罰」やストラヴィンスキー「3大バレエ」全曲公演、サロネン=フィルハーモニア管のロンドン公演及びヨーロッパツアー(シベリウス中心)、それに各音楽祭等に頻出するV・ユロフスキ指揮ロンドン・フィルの演奏会あたりが9月でまず押さえておくべき注目公演。若干マニアックだが、ドビュッシーの歌劇「ペレアスとメリザンド」を組曲として編曲したプログラムが、ハーディング指揮ウィーン・フィルではラインスドルフ編曲、アルティノグリュ指揮ベルリン・フィルではアルティノグリュ自身の編曲で聴き比べできるというのは個人的に大変興味をそそられる。(曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)

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