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727/7(金)19:00 Hakuju Hall問 ダウランド アンド カンパニイ042-390-6430 http://www.dowland.jp/Hakuju Hall 古楽ルネサンス2017 第1回 タブラトゥーラたなばたライブ文:寺西 肇21世紀の旅芸人たちの自在な“踊り弾き”を愉しむ 「難しいことは置いといて、とにかく楽しもう!」。それが、つのだたかしをリーダーに名手たちが集まった、古楽器“バンド”「タブラトゥーラ」のモットーだ。そんな愉快な旅芸人たちが、『Hakuju Hall 古楽ルネサンス』の記念すべき第1回に登場。底抜けに陽気なステージを繰り広げる。 全曲暗譜で時に即興演奏、遂には、飛んだり、跳ねたり、踊ったりと自在なスタイルが、圧倒的な支持を得る愉快な演奏集団。そのレパートリーは古典から自分たちのオリジナルまで時空を超越し、今や「タブラトゥーラ」という、ひとつのジャンルと成した感も。 今回も、ラウタ(トルコのリュート)を駆るつのだをはじめ、ダラブッカ(エジプトの太鼓)やショーム(オーボエの先祖)、ビウエラ(ルネサンス期スペインのギターに似た撥弦楽器)など不思議な楽器を手にした仲間たちが集結。「サウダーデ」などオリジナル曲に、16世紀スペインの「レセルカーダ」のほか、中世・ルネサンス期の舞曲を交える。客席での手拍子や踊りも大歓迎だ。6/16(金)19:00 東京文化会館(小)問 プロアルテムジケ03-3943-6677http://www.proarte.co.jp/pianist plus pianist vol.2 俣またの ながこ野修子 & 奈良場恒美ピアノデュオベテラン・デュオが誘う“ドイツ・ロマン派の森”文:笹田和人 円熟の極みが、ここに。俣野修子と奈良場恒美は、共にジュネーヴ音楽院に学び、国際的な評価も高い名ピアニスト。そんな2人により結成されたデュオは30周年を経てなおも“進化”と“深化”を続ける。リサイタル・シリーズ『pianist plus pianist』の第2弾では、ドイツ・ロマン派の3人の作曲家による佳品の森へと聴衆を誘う。 音楽院在学中からスイスやフランスで活動した俣野。そして、やはり在学中からスイス、イタリア、フランスで活躍した奈良場。共にソロでのリサイタル活動の一方、国内外の名手と室内楽で共演を続け、後進の指導にも力を注いでいる。数々の演奏経験を積んだ2人が、長い時間をかけて醸成したデュオの滋味。その芳香は、聴衆を魅了し続ける。 今回は、まず、メンデルスゾーンの連弾版「7つの無言歌」からの「無言歌 op.62」と、「アンダンテと華麗なるアレグロ」を披露。そして、その親友シューマンの「8つのポロネーズ」からの抜粋を配し、シューマンの弟子であるブラームスの「シューマンの主題による変奏曲」と「16のワルツ」で締め括る。7/21(金)19:00 紀尾井ホール問 紀尾井ホールチケットセンター  03-3237-0061 http://www.kioi-hall.or.jp/紀尾井 明日への扉17 伊東 裕(チェロ)若き名手が紡ぐ雄弁で温かな調べ文:笹田和人 魅力ある若手演奏家にリサイタルの機会を提供するシリーズ『紀尾井 明日への扉』の第17回に、音楽へのひたむきさと誠実さで「心に響く」と話題のチェリスト、伊東裕が登場する。 伊藤は奈良県出身で、2008年に開かれた、第77回日本音楽コンクールのチェロ部門で第1位となり、徳永賞も受賞した。東京芸術大学を首席で卒業後、同大学院を経て、現在はオーストリアの名門ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院に留学し、名匠エンリコ・ブロンツィの下で、さらなる研鑽を積んでいる。 ピアノの須関裕子が共演するリサイタルでは、思い入れの深いシューベルトとブラームス、そして2人をつなぐシューマンと、ロマン派の佳品を弾く。まずは、シューマン「アダージョとアレグロ」を披露。そして、シューベルト「アルペジオーネ・ソナタ」、ブラームス「チェロ・ソナタ第2番」と、ロマン派の真髄ともいえる傑作を並べる。「心の奥底に染みて、幸せな気持ちになる」との評判を呼ぶ、俊英が紡ぐ雄弁で温かな調べ。ぜひ、体感したい。奈良場恒美俣野修子

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