201706
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64幸田浩子 ソプラノリサイタル ―紡ぐ、音、時、人―ビルボードクラシックス ~ギタリスト村治佳織を迎えて~歌とギターの麗しき共演文:宮本 明柴田智子(ソプラノ) RECITAL “LIFE”NEW YORK CLASSICS with 内門卓也アメリカと武満、そしてライフストーリーを歌う文:東端哲也6/25(日)14:00 紀尾井ホール問 パシフィック・コンサート・マネジメント03-3552-3831 http://www.billboard-cc.com/7/8(土)19:00 豊洲シビックセンターホール問 タッシ・アーツ03-5272-1370 http://www.tomokoshibata.com/ オペラにコンサートに、またTVの音楽トーク番組の司会にと、引っ張りだこの人気ソプラノ幸田浩子。「紡ぐ、音、時、人」というテーマが添えられた6月の公演は、実に2年ぶりのリサイタルというから、それだけでも貴重なのだが、人気のギタリスト村治佳織を迎えての開催とくれば、期待感はさらに高まる。このところ一段と深みをみせている村治だけに、彼女のファンにとっても嬉しいところだろう。 現時点で発表されているプログラムによれば、2人の共演は3曲。まずはリュート曲やカンタータとともに、いわば「ミニ・バッハ・プログラム」を形作る格好の、バッハ(グノー編)の〈アヴェ・マリア〉。ヘンリー・マンシーニの〈ムーン・リバー〉も美女2人の演奏では格別だろう。圧倒的に可愛い『ティファニーで朝食を』のオードリーにも、この2人なら負けていない。そして『サウンド・オブ・ミュージック』のメドレー。亡くなったばかりの母に捧げた2年前の幸田のアル NY在住の経験も長く、アメリカ音楽の魅力を伝える第一人者である柴田智子。クラシックというジャンルを超えてポップス曲やミュージカル・ナンバーなどにも新たな生命を吹き込む、クロスオーバー・シンガーの草分けとしても知られる練達のソプラノだ。その活動は多岐にわたり、2016年12月に出版した初の著書『年齢を重ねるほど幸せになる生き方』も女性を中心に支持を集めている。 そんな彼女のモットーである「“今を生きる喜び”を音楽で世界に発信」を体現するようなリサイタルが7月に江東区の豊洲シビックセンターホールにて開催される。プログラムは、先ず昨年Hakuju Hallでのスペシャルコンサート・シリーズ第2弾でも好評を博したジョージ・ガーシュウィンの作品から、オペラ《ポーギーとベス》の有名な〈サマータイム〉などを。ガーシュウィンよバム『スマイル―母を想う―』にも収録されているナンバーだ。当時、本誌の取材に応えて、母親の病気が見つかったあと、海外旅行ができるうちにとザルツブルクのロケ地ツアーに出かけたこと。母親が最後に聴いてくれたステージがこの曲を歌う映画音楽コンサートり5歳上のダグラス・ムーアが西部開拓時代の史実を素材に1956年に書き上げたオペラ《ベイビー・ドウのバラード》からの〈シルバー・アリア〉など彼女らしい選曲もあり、武満徹による3つの佳曲〈めぐり逢い〉〈小さな空〉〈死んだ男の残したものは〉が歌われるのも聴きどころ。 注目はリサイタルのピアノ演奏も務めるコンポーザー・ピアニスト内門卓也との共作による連作歌曲「LIFE」。幼少期を過ごした東京・青山を歌った〈Aoyama〉をはじめ1960~80年代前半までの彼女のライフストーリーを描いた5曲が初披露されるとか。ナだったことなど、思い出を語りながらこぼした彼女の涙が忘れられない…。 ほかにもそれぞれのソロ曲が加わり、バロックと映画音楽を軸にした構成になる模様。当日は藤満健(ピアノ)も共演。これは聴かないと! と思うのは誰しも同じ。ビゲーターは音楽ジャーナリストの林田直樹。ポジティブなエナジーをいっぱい貰えそうだ。村治佳織幸田浩子
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