eぶらあぼ 2017.4月号
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51オンドレイ・レナルト(指揮) 読売日本交響楽団10年ぶりの共演は期待の俊英と文:柴田克彦第197回 土曜マチネーシリーズ 5/13(土)14:00第197回 日曜マチネーシリーズ 5/14(日)14:00 東京芸術劇場 コンサートホール問 読響チケットセンター0570-00-4390 http://yomikyo.or.jp/ 5月の読響の土日マチネーシリーズに、スロヴァキアの名指揮者オンドレイ・レナルトが登場。スクロヴァチェフスキの逝去に伴う出演ながら、今や新鮮ともいうべき顔合わせが実現する。 今年75歳のレナルトは、スロヴァキア放送響、同国立歌劇場、スロヴァキア・フィルのシェフを歴任した同国の重鎮。2011年からはプラハ放送響の首席指揮者を務めている。日本では、各団体のツアーはもとより、1988~99年に首席客演指揮者および首席指揮者を務めた新星日響とのコンビで支持を集めた。今回は、プラハ国民劇場での《売られた花嫁》などの合間を縫っての来日。 読響とは2007年以来10年ぶりの共演となる。プログラムは、ショパンのピアノ協奏曲第1番とベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」。丁寧な彫琢の中に自然な流れと温かさを湛えた音楽で魅せる彼が、円熟味を加えた今、高い機能性と濃密なサウンドを誇る読響を振って、いかなる演奏を聴かせるのか? 実に興味深い。 ショパンの協奏曲では、アメリカの新鋭ケイト・リウがソリストを務める。1994年シンガポールに生まれ、現在カーティス音楽院で学ぶ彼女は、2015年のショパン・コンクールで第3位およびマズルカ賞を獲得。細身の身体から生み出す豊かな響きで存在を知らしめた。特筆すべきは、ショパンの地元ポーランドの審査員から圧倒的な評価を受けたこと。審査員の一人パレチニは「100パーセント、ショピニスト」と称して純粋な表現を讃えた。今回は、本場が共鳴したその演奏にじっくりと耳を傾けたい。 巨匠と俊英が相まみえる本公演は、改めて要注目!ケイト・リウ上野の森バレエホリディ2017休日は家族そろってバレエ三昧文:守山実花4/27(木)~4/30(日) 東京文化会館問 日本舞台芸術振興会03-3791-8888  東京文化会館03-5685-0650http://www.balletholiday.com/ 桜とともに上野の春を彩る「東京・春・音楽祭」に続き、東京文化会館で行われるのが「上野の森バレエホリディ2017」。東京文化会館の様々な施設において、公演のみならず、バレエにまつわる多種多様なイベントが4日間集中して開催される。 大ホールで上演されるのは、東京バレエ団『ドン・キホーテの夢』。スペインを舞台にした楽しいストーリー、華やかな見せ場の数々で人気の高い作品を、子どものためのバレエとして上演。登場人物の一人サンチョ・パンサによるナビゲートがつくので、その話に導かれ、子どもたちも自然に作品世界へと入っていくことができる。バレエ鑑賞デビューをしたい大人にもお勧めだ。主演ペアは実力派の若手ダンサー同士。若々しいエネルギーを振りまきながら、ダイナミックなダンスをみせてくれるだろう。 大ホールでの公開リハーサル、バックステージ・ツアーのほか、リハーサル室では、子どもたちを対象にしたバレエレッスンや20歳以上の男女対象のやさしいバレエストレッチなど体験型プログラムも用意されている。興味深いのは、照明や音響、衣裳など舞台をつくるのに欠かせない仕事の体験。対象は18~25歳となっている。 さらにダンス&クリエーション、バレエマルシェ、バレエウエア・コレクションなど、劇場の様々な場所で盛りだくさんのイベントがあるので、スケジュールは事前にチェックを。 バレエを好きな人も、これから好きになりたい人も、自身の興味や関心に応じて楽しみ、発見や驚きに出会える“バレエ祭り”だ。はじめてのバレエレッスン『ドン・キホーテ』より photo:Arnold Groeschelオンドレイ・レナルト ©Petr Hornik

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