eぶらあぼ 2017.3月号
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62藤田朋子(朗読) × 桑山哲也(作曲・アコーディオン) 音楽朗読劇 ふたりの詩うた朗読と音楽で描く金子みすゞの生涯文:宮本 明HAKUJU 東日本大震災 チャリティコンサート人気奏者が集結して復興を支援文:東端哲也3/24(金)19:00 三越劇場問 キャピタルヴィレッジ03-3478-9999 http://www.capital-village.co.jp/3/11(土)15:00 Hakuju Hall問 Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700 http://www.hakujuhall.jp/ 最近ではバラエティ番組での存在感が際立つ藤田朋子・桑山哲也夫妻。「倹約家の女優の妻に振り回されながらも笑顔で見守る良き旦那」のイメージが定着している桑山だが、本業は、6歳からアコーディオンを学び、日本でただ一人ベルギー式ボタン・アコーディオンを操るアコーディオン奏者にして作曲家だ。 二人が女優と音楽家として、互いの本業で真剣勝負しようとスタートした音楽朗読劇の企画第1弾が『ふたりの詩(うた)』。童謡詩人金子みすゞの伝記『みんなを好きに―金子みすゞ物語』(矢崎節夫著)が原作で、朗読劇化したのは、藤田が1990年の第1シリーズから出演した国民的ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』のプロデューサー石井ふく子だ。500篇以上の作品をのこして26歳という短い生涯を駆け抜けた女性詩人 2011年の東日本大震災以来「東北復興支援プロジェクト・被災地支援チーム」を組織して活動を行い、本社ビル1階でのチャリティロビーコンサートなどを続けてきた白寿生科学研究所。その活動の一環として、今年も3月11日には福島県相馬市「学校法人みどり幼稚園」を支援する公演を、同社が運営するHakuju Hallで有志の演奏家たちの協力を得て開催する。 出演者は同ホールにゆかりのある、それぞれの分野の人気演奏家ばかり。曲毎にその組み合わせの妙を楽しめるのもの生き方を、朗読と切なく情熱的なアコーディオンの音色で辿る。テーマ曲は現在桑山が作曲中とのこと。 音楽朗読劇の前半に続き、後半はアコーディオンを中心に、ピアノも加えておなじみのナンバーが登場するコンサート。もちろん桑山の守備範囲だが、実は藤田のデビューはミュージカル『レ・ミゼラブル』だった。1988年にNHKの朝ドラ『ノンちゃんの夢』で主役デビュー後には歌手デビューも果た魅力のひとつだろう。例えばメゾソプラノの林美智子をフィーチャーした声楽曲を見ても、チェロの長谷川陽子との「マスネ:エレジー(平野公崇編)」や「ラフマニノフ:ヴォカリーズ(同)」に加えて、川本嘉子&三舩優子との「ブラームス:アルトとヴィオラのための2つの歌」など実に多彩で期待が高まる。またCDデビューから17年目を迎えたギタリスト、大萩康司も三舩との「ヴィラ=ロボス:ギター協奏曲」し、今も女優業の傍ら音楽活動を続けている彼女。この原稿執筆時点の情報では、藤田も一部歌う予定とのことなので、二人の本業を、フルに満喫できる機会になりそうだ。だけでなく、ヴァイオリンの小林美恵や長谷川との共演による「パガニーニ:三重奏曲 ニ長調」なども話題を呼びそうだ。更に最近では作曲家としての活躍もめざましい平野公崇(ソプラノ)が率いる、田中拓也(アルト)、西本淳(テナー)、東涼太(バリトン)とのサクソフォン・カルテットによる「サン=サーンス:動物の謝肉祭(平野公崇編)」も聴き逃せないはず。会場内には募金箱も設置される。桑山哲也藤田朋子上段左より:大萩康司 ©ビクターエンタテインメント/川本嘉子/小林美恵 ©武藤 章/長谷川陽子 ©千葉広子/林 美智子 ©Toru Hiraiwa下段左より:三舩優子 ©武藤 章/平野公崇 ©ノザワヒロミチ(CAPSULEOFFICE)/田中拓也 ©ノザワヒロミチ(同)/西本 淳 ©ノザワヒロミチ(同)/東 涼太

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