eぶらあぼ 2017.3月号
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201コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報群馬交響楽団の中核メンバーとして活躍の一方、ソロや室内楽奏者としても国内外で活動、特に無伴奏作品への取り組みに力を注ぐヴァイオリンの古橋綾子。シリーズで続けている「無伴奏の夕べ」の第5夜では、バッハのパルティータ第3番を核に、テレマンのファンタジー第3番、ピゼンデル、イザイの第3番、ヒンデミットの各ソナタ、エルンスト「夏の名残りの薔薇(“庭の千草”のテーマによる変奏曲)」に対峙する。作曲家・古賀政男が綴った名旋律は、今なお日本人の心を揺さぶり続ける。ソプラノ小林真由美、メゾソプラノ加形裕子、テノール粟飯原俊文、バリトン石崎秀和という気鋭の声楽家たちが、そんな“宝石”を次世代へと歌い継ぐステージ。会田道孝のピアノと編曲で、「丘を越えて」「悲しき竹笛」「なつかしの歌声」「影を慕いて」など、代表曲が次々に披露され、情感あふれる熱演によって、新たな命を得る。海外での活動の幅も広げているソプラノの小林沙羅。劇団四季などミュージカルの好演でも知られるバリトンの大山大輔。そして、内外の名手からの信頼も厚い、ピアノの佐藤卓史。楽壇の未来を担うフレッシュな3人が、「魔王」などシューベルトのリートから、ロッシーニやモーツァルトの歌劇の名場面、さらに、大山が訳詞を手掛けたメノッティの歌劇《電話》まで、様々な“声の音楽のかたち”を提示してみせる。作品へ向けた眼差しの真摯さゆえに紡ぎ出せる、優しい響きがあなたを包んでくれるだろう。ロシア出身、バロックから現代に至る幅広いレパートリーを持ち、現在は京都を拠点に、国内外の主要オーケストラとも共演を重ねているピアノのイリーナ・メジューエワ。今回のリサイタルは、生涯最後のピアノ・ソナタとなった第21番を軸に、2つのスケルツォ(D593)、3つのピアノ曲(D946)と、シューベルトの佳品を弾く。第二次大戦前夜、日本や中国で若手作曲家の育成に尽力した亡命ロシア人ピアニスト、アレクサンドル・チェレプニン。1936年秋には、自作や日中露の作品を紹介するリサイタル「近代音楽祭」を東京で開いた。そんなチェレプニンが集めた、ピアノ作品の演奏や研究に取り組むのが、服部慶子。彼のソナタ第1番をはじめ、清瀬保二や江文也らによる、音楽祭で披露された作品を通じて、“伝説”の宴の再現に挑む。東京芸大からパリに学び、ピアニストとしての演奏活動や作曲、後進の指導など多彩に活躍する藤井一興。今回のリサイタルはバッハを軸に、さらに想像の翼を広げ、「パリ」もサブテーマに。まずはチェロの俊英・横坂源と共に、自作「玉虫厨子を観る月映える夕」を世界初演。バッハ「イタリア協奏曲」にドビュッシー、アルベニス、武満徹の「雨の樹素描Ⅰ」「閉じた眼Ⅱ」を連ね、リストの大作ソナタで締め括る。藤井一興(ピアノ)古典に導かれる現いま在のまなざしコガ・ミュージアム コンサート永遠の古賀メロディー クラシックコンサートイリーナ・メジューエワ(ピアノ)無伴奏ヴァイオリンの夕べ(5夜)古橋綾子(ヴァイオリン)シリーズ杜の響きvol.36 小林沙羅×大山大輔×佐藤卓史 オペラティック・トリオリサイタル服部慶子(ピアノ) アレクサンドル・チェレプニン「近代音楽祭」の再現演奏会3/24(金)19:00東京文化会館(小)3/18(土)14:00 コガ・ミュージアム けやきホール3/17(金)19:00 ヤマハホール3/28(火)19:00 高崎シティギャラリー コアホール4/6(木)19:00 近江楽堂(東京オペラシティ3F)3/18(土)14:00杜のホールはしもと3/18(土)14:00東京オペラシティ リサイタルホール ©SEIICHI KAIJO小林真由美会田道孝大山大輔©Yoshinobu Fukaya佐藤卓史©Takaaki Hirata小林沙羅©Nippon Columbia ©中村いさむ

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