eぶらあぼ 2017.2月号
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173コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報日程・演目・出演者等、変更になる場合があります。ご了承ください。4月の見もの・聴きもの2017年4月の曽そし雌裕ひろかず一 編〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場4月1、5、8日 ロッシーニ:アルジェのイタリア女指/E.ピド、演出/J.P.ポネル、出/A.プラチェトカ、M.ミロノフ◎4月2、6、9、13、16日 ワーグナー:パルジファル[17年3月プレミエ] 指/S.ビシュコフ、演出/A.ヘルマニス、出/G.フィンリー、H.P.ケーニヒ、C.ヴェントリス、J.シュメッケンベッヒャー、N.シュテンメ4月3日 マスネ:ウェルテル マスネ:ウェルテル 指/F.シャスラン、演出/A.シェルバン、出/L.テジエ、A.エレート、S・コシュ◎4月7、11、15、19日 A.ライマン:メデア 指/M.ボーダー、演出/M.A.マレッリ、出/C.バラインスキー、S.ハウツィール、M.ボヒネク、N.エルンスト、藤木大地4月17、20、23、26日 ヴェルディ:仮面舞踏会指/J.ロペス・コボス、演出/G.デ・ボシオ、出/P.ベチャーラ、G.ペテアン◎4月18、21、24、27日 ヤナーチェク:カーチャ・カバノヴァ 指/T.ネトピル、演出/A.エンゲル、出/A.デノーケ◎4月22、25、29日 ショスタコーヴィチ:ムツェンスク郡のマクベス夫人 指/I.メッツマッハー、演出/M.ハルトマン、出/W.バンクル、E.M.ヴェストブレック、B.ジョヴァノヴィチ4月28日 モーツァルト:フィガロの結婚 指/A.フィッシャー、演出/J.L.マルティノーティ、出/A.プラチェトカ、G.キューマイヤー◎4月30日 ワーグナー:ラインの黄金 指/P.シュナイダー、演出/S.E.ベヒトルフ、出/B.ターフェル、N.エルンスト、藤村実穂子ウィーン・フォルクスオーパー4月1(19:00)、4(19:00)日 F.レッサー:努力しないで出世する方法(ミュージカル)[17年2月プレミエ] 演出/M.ダヴィッズ4月2(19:00)、5(19:00)、12(19:00)、20(19:00)、23(19:00)日 カタラーニ:ラ・ワリー[17年3月プレミエ] 演出/A.シュティール4月3(19:00)、7(19:00)、13(19:00)日 モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ 演出/A.フライヤー4月8(19:00)、15(19:00)、19(19:00)日 ミレッカー:乞食学生 演出/A.プライスラー4月9(16:30)、21(19:30)、27(19:30)、30(19:00)日 M.リー:ラ・マンチャの男(ミュージカル) 演出/O.タンボシ4月16(19:00)、24(19:00)日 ヨハン・シュトラウス:こうもり 演出/H.ツェドニク4月17(18:00)、22(19:00)、29(18:00)日モーツァルト:魔笛 演出/H.ローナーウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(S)=祝祭大劇場(ザルツブルク)、(B)=フィルハーモニー(ベルリン)]4月7(20:00)(B)日 D.バレンボイム指揮 → 〔フェストターゲ2017〕参照4月8(15:30).9(11:00)日 A.フィッシャー指揮 シューベルト:フィエラブラス〜序曲、バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番、モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」 独/ホー・ジユウvn◎4月10(17:00)(S)日 C.ティーレマン指揮 → 〔ザルツブルク復活祭音楽祭〕参照◎4月22(15:30)(KH)日 S.オラモ指揮 チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、R.ランゴー:交響曲第2番「春の目覚め」 独/J.ヤンセンvn、A.コムジS4月29(15:30)、30(11:00)日 H.ブロムシュテット指揮 モーツァルト:交響曲第34番、ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」ウィーン響[会場:(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)](主要公演のみ)4月15(19:30)(KH)、16(19:30)(KH)日P.ジョルダン指揮(ウィーンの春) バーンスタイン:キャンディード〜序曲、ガーシュウィン:ピアノ協奏曲ヘ調、パリのアメリカ人、バーンスタイン:ウェスト・サイド・ストーリー〜シンフォニック・ダンス 独/J.Y.ティボーデp4月21(19:30)(MV)、23(19:30)(MV)日P.ジョルダン指揮 ベートーヴェン:交響曲第2番、第7番ムジークフェライン[楽友協会]大ホール[ウィーン](主要公演のみ)◎4月3(19:30)日 M.ミンコフスキ指揮レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーブル → 〔レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーブル〕参照4月4(19:30)、5(19:30)、6(19:30)日 A.オロスコ=エストラーダ指揮hr響 → 〔hr響〕参照4月8(15:30)、9(11:00)、29(15:30)、30(11:00)日 A.フィッシャー(8/9日)/H.ブロムシュテット(29/30日)指揮ウィーン・フィル → 〔ウィーン・フィル〕参照4月21(19:30)、23(19:30)日 P.ジョルダン指揮ウィーン響 → 〔ウィーン響〕参照コンツェルトハウス 大ホール[ウィーン](主要公演のみ)4月6(19:30)日 ユジャ・ワンp プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番、他◎4月8(19:30)日 T.クルレンツィス指揮ムジカエテルナ ペルゴレージ:スターバト・マーテル、ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉 独/N.リアルS、P.ムリヒーMs【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 4月の公演でまず特記すべきは、2013年以来、ベルリン・フィルに代わって、ティーレマンとシュターツカペレ・ドレスデンがその主となった「ザルツブルク復活祭音楽祭」にラトル=ベルリン・フィルが登場する「事件」(マーラー:交響曲第6番)。これはカラヤンによる「ザルツブルク復活祭音楽祭」創設から50年という記念の年に当たることが大きな要因であろう。このアニバーサリーの趣旨は、ティーレマンの指揮するワーグナー「ワルキューレ」に最も顕著に表れており、今回の演出は、1967年にカラヤンが上演したプロダクションをV.ネミロヴァが復元、当時、装置・美術を担当したギュンター・シュナイダー=シームセンが再び美術を担当して当時の舞台の再現を試みるという興味深い趣向。この他、ウェルザー=メストが登場したり、ウィーン・フィルの「第9」があったり盛りだくさん。だが、出演予定の指揮者のプレートルは、この1月4日に92歳で亡くなってしまった。ただただ残念無念…。 一方「バーデン・バーデン復活祭音楽祭」でラトルの指揮する今年のオペラは、意表を突いてプッチーニの「トスカ」。その他、注目のペトレンコの客演公演もある。ベルリンで行われる「フェストターゲ」のオペラの新演出は、バレンボイムではなくメータの指揮するR.シュトラウス「影のない女」。ソプラノのニールンドやテオリンを擁して、グート得意の心理表現的演出が予想される。バレンボイム自身の演奏会はヴァイオリンのムターやピアノのルプー、アルゲリッチなどいつも通りの華やかな共演陣。「ルツェルン復活祭音楽祭」では、クルレンツィスの指揮するムジカエテルナやヘンゲルブロックの指揮するバルタザール・ノイマン・アンサンブル(ヨハネ受難曲)が要注目。ヤンソンス=バイエルン放送響の演奏するリームの大作(レクイエム=シュトローフェン)も興味深い。 その他の注目公演を列記すると、オペラでは、藤木大地(カウンターテナー)の出演するウィーン国立歌劇場のライマン「メデア」、同劇場のショスタコーヴィチ「ムツェンスク郡のマクベス夫人」(メッツマッハー指揮)、ベルリン・ドイツ・オペラのワーグナー「リング」ツィクルス(ゲッツ・フリードリヒ演出によるトンネル・リングの最終公演?)、ベルリン・コーミッシェ・オーパーのムソルグスキー「ソロチンスクの定期市」(めったに観られない)、ハンブルク州立歌劇場のR.シュトラウス「影のない女」(ケント・ナガノ指揮)、フランクフルト歌劇場のクルシェネクのオペラ3部作(これも極めて希な上演/ツァグロゼク指揮)、バイエルン州立歌劇場の「ロベルト・デヴェリュー」(グルベローヴァ出演)、チューリッヒ歌劇場のマスネ「ウェルテル」(フローレス出演)と「愛の妙薬」(サンティ指揮)、ミラノ・スカラ座のロッシーニ「泥棒かささぎ」(シャイー指揮)、パリ・オペラ座のリムスキー=コルサコフ「雪娘」(これもロシア以外では珍しい上演)、同劇場の「ヴォツェック」(マルターラー演出)、オペラ・コミークのマレ「アルシオーヌ」(サヴァール指揮)、モネ劇場の細川俊夫「松風」など非常に多彩。オーケストラも、前述のクルレンツィス指揮ムジカエテルナ(ウィーンのコンツェルトハウス他)、ロト指揮のベルリン放送響/ケルン・ギュルツェニヒ管/ロンドン響、ヤーコプス指揮ベルリン古楽アカデミーの「マタイ受難曲」、ケント・ナガノ指揮ハンブルク・フィルのマーラー「千人の交響曲」(ただしチケット完売)、エマールの弾くラヴェルのピアノ協奏曲(ゲルギエフ=ミュンヘン・フィル)、ビエロフラーヴェクの客演するバイエルン放送響、メッツマッハー指揮バンベルク響のショスタコーヴィチ、ミンコフスキ指揮ルーヴル宮音楽隊の「ヨハネ受難曲」など、これまた書き切れない。(曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)

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