eぶらあぼ 2016.12月号
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63ザ・フィルハーモニクスウィーンからの素敵なクリスマス・プレゼント文:東端哲也神奈川県民ホール 年末年越しスペシャルファンタスティック・ガラコンサート 2016 至極のオペラ&バレエ年越しは心躍る音楽と華麗なるバレエとで文:長井進之介12/9(金)19:00 東京芸術劇場 コンサートホール問 ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040 http://www.japanarts.co.jp/他公演12/8(木)東北大学百周年記念会館 川内萩ホール(河北チケットセンター022-211-1189)12/29(木)15:00 神奈川県民ホール問 チケットかながわ0570-015-415 http://www.kanagawa-kenminhall.com/ ザ・フィルハーモニクスはウィーン・フィルのメンバーを中心に結成された凄腕アンサンブル。2006年のウィーン・フィル来日公演に参加していた第2ヴァイオリン首席奏者のティボール・コヴァーチとコントラバス首席奏者のエーデン・ラーツが、福岡でしゃぶしゃぶを食べていた時に意気投合。帰国後に室内楽に定評のあるヴィオラのティロ・フェヒナーに声を掛けたのがきっかけとなって誕生したそうだ。その後、クラリネットの名門一家から父エルンストと同じく首席奏者のダニエル・オッテンザマー、現在はベルリン・フィルに在籍するチェロのシュテファン・コンツらを加えて活動を開始し、ドイツ・グラモフォンからアルバムもリリース。13年以降は度々日本を訪れ、正統派スタイルの演奏をベースに、超絶技巧を駆使して名曲にラテンやジャズ、東欧の民族音楽など様々な要素を加えて 日本を代表する演奏家や声楽家、バレエダンサーらが一堂に会し年の瀬を華やかに彩るコンサート、神奈川県民ホールからの“冬の贈り物”『ファンタスティック・ガラコンサート』が今年も開催される。 プログラムはピアソラの「リベルタンゴ」やモーツァルトにヴェルディのオペラ・アリア等の人気曲をはじめ、ヴォルフ=フェラーリによるオペラ《マドンナの宝石》の哀愁に満ちた旋律が印象的な間奏曲といった演奏機会の少ない曲まで網羅した多彩かつ充実の内容。 勿論、出演者は今年も“ファンタス再構築した度肝を抜くエンターテインメント色で観客を魅了してきた。 今回の来日公演はクリスマス向けのプログラム。ファンには待望の新曲がたっぷり聴けそうなのがポイントだ。バレエ組曲「くるみ割り人形」こそチャイコフスキー名義のクレジットだが、後は「動物の謝肉祭」からの「象」も「リゴレット幻想曲」も《ユダヤの女》からのアリアも編曲者が名を連ねており、どんなぶっ飛び演奏になるか期待が膨らむ。情報によるとサティの「グノシエンヌ」などは超クレズマー風とか! 新メティック”な顔ぶれ。まずは歌手陣。司会でも人気を集めるバリトンの宮本益光を筆頭に、鮮やかなコロラトゥーラが魅力のソプラノ・髙橋維と、昨年日本音楽コンクール第1位を獲得したテノールの城宏憲が、高音連発のアリアでその実力を魅せる。城と同じく昨年の日本音コンに優勝したトランペット界期待の新星、守岡未央も輝かしい音色でこの会を盛り上げてくれる。バレエからは2008年より出演の上野水香、昨年に続く出演となる柄本弾。世界でも評価の高い東京バレエ団を代表するプリンシパルの二人が、神奈川フィルのコンサートマスター石田泰尚と魅せる情熱的なタンゴの世界に注目だ。豪華出演陣と地元の神奈川フィルを導く指揮者は、初回から連続出演の松尾葉子。心躍る名旋律に耳を傾け、華麗なるバレエに心躍らせつつ新しい年を迎えるという贅沢なひとときをぜひ体験してほしい。© www.lukasbeck.com松尾葉子ンバーのクリストフ・トラクスラー(ピアノ)とセバスティアン・ギュルトラー(第2ヴァイオリン)の活躍も楽しみだ。宮本益光石田泰尚 ©井村重人髙橋 維上野水香柄本 弾 ©Nobuhiko Hikiji
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