eぶらあぼ 2016.10月号
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88に違いない。 「ヤマハホールとしても異例な企画であるのはPAを使用することで、このホールの音響の限界にも挑戦することになりそうです(笑)。静と動という多彩なプログラムから、きっとエキサイティングなステージが生まれるでしょうから、楽しみにお出かけください!」 ヤマハとの共同作業では世界に向けて、オーボエの新ブランドも監修。節目の年を迎えて、ますます広田智之から眼が離せない!広田智之 デビュー30周年記念コンサート二つの魂10/19(水)19:00 ヤマハホール問 ヤマハミュージックジャパン アトリエ東京 03-3574-0619http://hirotatomoyuki.comCD『二つの魂』オクタヴィア・レコードOVCC-00122(2枚組)¥3700+税©HIKARU☆広田智之(オーボエ)デビュー30周年で魅せる2つの顔取材・文:東端哲也Interview 日本を代表する人気オーボエ奏者、広田智之のデビュー30周年コンサートは、ジャンルの異なる2つの歌の世界に踏み込む、魅力あふれる2部構成になっている。このコンセプトは最新アルバム『二つの魂』で披露されているので、まずはその内容をご紹介しよう。CDの1枚目「クラシック編」では、ドイツのリート名曲を丁寧な王道のスタイルで紡ぎあげて、強い印象を与える。 「若い頃から、歌に憧れをもって来ました。そんな折に、R.シュトラウス歌曲をレコーディングして、自分はベルカントで歌うよりもリート系だと思っていました。ですから、そのようなレパートリーを取り上げるなら、アレンジなどせずオリジナルに誠実かつ忠実に向かい合おうと思っていたのです。とくに、シューベルト『冬の旅』の〈菩提樹〉のような名曲は、音の動きも少ないため、ある意味超絶技巧の曲などよりも至難でしたね。シューマンは、オーボエのための曲も書いているので、気持ちの中にそれを踏まえながら、『詩人の恋』を全曲に近いかたちで収録できました。オーボエの音色が持つしっとりした味わいで、言葉のもつ要素を汲みとりつつ補完できたかな、という気もしています。声楽ファンにも、ぜひ聴いていただきたいです」 これに対して2枚目では、男性ヴォーカルの洋楽ロック・バラードを堂々とカバーし、これらの名曲に新風を吹き込んでいる。 「こちらは、多種多彩なアレンジが聴きものでしょう。選曲に携わった上田和秀さんの信頼厚いキーボード奏者・大久保治信さんが腕を振るい、骨太で遊び心を感じる編曲に仕上げてくれました。もともとオーボエは、管楽器の中で歴史も古く、高貴なイメージを持たれています。そんな楽器の特質とは正反対とも思われるロック魂をグルーヴ感いっぱいに歌い上げるというのが、今回のチャレンジでした。私の新生面も披歴できたようにも感じています」 今秋10月のデビュー30周年記念コンサートでは、この話の内容が一気に一夜にして楽しめる。CD同様第1部が三輪郁(ピアノ)とのクラシック編、第2部ではロック系のミュージシャンとのセッションと好対照のプログラムを並べ、注目が集まっている。コンサートだけのサプライズ楽曲が用意されている、というのもファンにとっては嬉しい【コンサート】 10/10(月・祝)14:00 アスピアホール【レクチャー】 10/8(土)アスピアホール、10/9(日)セシオン杉並 第1音楽室問 プロアルテムジケ03-3943-6677 http://www.proarte.co.jpカール・ヤイトラー(バストロンボーン)と楽しむウィーン音楽~ウィーン式吹奏楽とトランペットコアーのレクチャー&コンサート~ウィーンのサウンドとテクニックを学ぶ絶好のチャンス文:笹田和人 “音楽の街”の長い歴史が育んだ、独自のハーモニーの秘密を知るチャンスだ。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のバストロンボーン奏者として長く活躍し、定年退団後も後進の指導や指揮など、精力的に活動しているカール・ヤイトラー。ウィーン国立音大に学び、フォルクスオーパー管やウィーン響にも在籍、この街のサウンドを知り尽くした名手が、ウィーン式吹奏楽とトランペットコアーのレクチャー&コンサートを開く。ウィーン式吹奏楽は、トロンボーンやトランペットなど金管楽器はもちろん、木管楽器や打楽器といった吹奏楽の全パートが対象(中学生以上。保護者同伴なら小学生も可)。シュトラウス一族による、ポルカなどが課題曲となる。一方のトランペットコアーは、ロータリー式トランペットのみを対象に、ピルス「4つのファンファーレ」やモーツァルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」ほかに取り組む。日程は、2日間のレクチャーを経て、最終日のコンサートに至る全3日間だが、参加日の選択も可能だ。
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