eぶらあぼ 2016.10月号
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236古楽界の先駆者の1人、ウィリアム・クリスティが率いる器楽&声楽アンサンブル「レザール・フロリサン」。若手声楽ソリストを育成・紹介する『声の庭』第7弾は、イタリア語歌詞による多彩な声楽作品を特集する。ヴィヴァルディやヘンデルなどバロックから、モーツァルトやハイドンまで、「バロックの根源となる“愛”をテーマに、構成しました。日本での披露が、とても楽しみ」とクリスティは言う。「遊牧、漂流」を意味するグループ名を掲げ、時代やジャンルを超越した幅広い作品から、独自の宇宙を構築し続けるアンサンブル。今回は20世紀の巨星ウェーベルンの歌曲や器楽作品を軸に、小出稚子(のりこ)による新作の世界初演、さらに、オケゲムやケージ、グバイドゥーリナなど個性的な作品を配して。「ウェーベルンという鏡に、様々な種類の音楽や音響を映してみたい」と主宰のギタリスト、佐藤紀雄は言う。国内外で活躍する演奏家で結成され、オーケストラから室内楽まで、多様な編成を採りつつ、名演奏を繰り広げてきた「アンサンブル de ヨコハマ」が、設立30周年を迎えた。記念演奏会は、チェロの名手・藤原真理と、ウィーン・フィル首席ファゴット奏者のシュテパン・トゥルノフスキーを迎えて開催。ハイドンのチェロ協奏曲第2番と交響曲第1番、モーツァルトのファゴット協奏曲と交響曲第29番を取り上げる。ソプラノの宗田舞子は、東京音大ピアノ科と同研究科オペラコースを経て、ジュリアード音楽院に学んだ実力派。イタリアやアメリカで活躍し、このほど5年間のニューヨーク生活にピリオドを打った。帰国記念リサイタルは、テノールの渡邉公威とピアノの黒木直子が共演。ドニゼッティ《愛の妙薬》から〈ラララの二重唱〉などオペラからクルティス「忘れな草」など歌曲まで、名旋律を美声で歌い尽くす。ジュネーヴ音楽院に学び、スイスやフランスでの活動を経て、現在は関東と関西を中心に、ソロや室内楽の分野で活躍するピアノの俣野修子。今回のリサイタルは、シューベルト「楽興の時」からの抜粋とリスト「オーベルマンの谷」の間に、「鱒」ほかリストがピアノ編曲したシューベルトの歌曲を挟み込む。さらに、マルタン「8つの前奏曲」と、俣野の師ヒルトブランの作品を置き、自身の人生も投影する。ジャンルを問わぬ多彩なフィールドで活躍する都響首席の古川展生が、横坂源、辻本玲、門脇大樹、水野由紀、森山涼介という旬の若手奏者と共に、チェロの新たな可能性を拓くべく結成した超精鋭集団。第3弾は、古川の編曲によるバーバー「アダージョ」やヴィヴァルディの協奏曲集に、チャイコフスキー「ロココ風の主題による変奏曲」、ハイドン「ディヴェルティメント」など、古今の名曲を妙技で聴かせる。月の古川展生 Produce スーパー・チェロ・アンサンブル Vol.3宗田舞子(ソプラノ)NYからの帰国リサイタルアンサンブル dドゥe ヨコハマ 設立30周年記念~藤原真理(チェロ)&シュテパン・トゥルノフスキー(ファゴット)を迎えて~ウィリアム・クリスティ&レザール・フロリサン『声の庭』第7弾 イタリアの庭で~愛のアカデミアアンサンブル・ノマド 第57回定期照らし合うものVol.2 ウェーベルンという惑星俣野修なが子こ(ピアノ)10/4(火)19:00 ヤマハホール10/19(水)19:00 JTアートホール アフィニス10/13(木)19:00横浜みなとみらいホール(小)10/13(木)19:00サントリーホール10/22(土)16:00東京オペラシティ リサイタルホール10/15(土)18:00 王子ホール10/22(土)18:00 あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール文:笹田和人シュテパン・トゥルノフスキー藤原真理©Atsuya Iwashita渡邉公威宗田舞子©Philippe Delval10古川展生 ©Yuji Hori©Akitoshi Higashi
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