eぶらあぼ 2016.8月号
139/171

144■日生劇場がリニューアルオープン 昨年12月から客席、舞台設備更新を中心とした大規模改修工事のため休館していた日生劇場が6月13日から上演のニッセイ名作シリーズ 2016 オペラ《セビリアの理髪師》でリニューアルオープンした。6月11日、記念式典と同公演の特別披露鑑賞会が行われた。 同劇場は1963年9月16日に竣工、同年10月20日に初来日となるベルリン・ドイツ・オペラ引越し公演(カール・ベーム指揮、ベートーヴェン《フィデリオ》)で開場した。以来、52年間に渡り、自主制作による日生劇場公演や子どもたちのための無料公演『日生名作劇場(のちに『ニッセイ名作シリーズ』に変更)』を含む多くのオペラ、バレエ等の上演で日本の舞台芸術の発展に寄与してきた。 これまで数回のリニューアルを行ったが、今回は半年にわたる大規模な改修で、1)油圧式から電動式への迫り機構改修、2)舞台床の張替え、3)機構操作卓、照明設備、音響設備等の更新、空調設備の見直し、4)客席、ロビー天井照明のLED化による色調可能、5)客席椅子、絨毯の全面張替え、などで開場時の姿を蘇らせた。 特別披露鑑賞会では、こけら落としの際に使用した開幕を告げるベル(鐘の音)を再現、披露された。日生劇場http://www.nissaytheatre.or.jp■英国ロイヤル・バレエ団  プリンシパルに2人の日本人が昇格 英国ロイヤル・バレエ団は、平野亮一と高田茜が2016/17年シーズンより同団最高位となるプリンシパルに昇格すると発表した。日本人が同団のプリンシパルとなるのは、東洋人としてはじめて同団に入団しンブルク国立歌劇場にデビューを果たした。2005年から12年までハイデルベルク市立劇場音楽総監督、10年からウィーン放送響の首席指揮者兼芸術監督を務めている。これまでにロイヤル・コンセルトヘボウ管、バイエルン放送響等と共演。オペラでは、ウィーン国立歌劇場、ドレスデン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座、英国ロイヤル・オペラ等に登場。日本では、06年に新国立劇場で《フィデリオ》を指揮、読響とは14年9月に初共演しており、この7月に2度目の共演を果たした。 また、マイスターは2018/19シーズンよりシュトゥットガルト歌劇場の音楽総監督にも就任する予定。読売日本交響楽団http://yomikyo.or.jp■第6回 仙台国際音楽コンクール・ピア ノ部門の優勝者が決定 6月11日からスタートした第6回仙台国際音楽コンクール・ピアノ部門のファイナルの結果が6月25日に発表された。順位は以下の通り。第1位 キム・ヒョンジュン(25歳/韓国)第2位 エヴァン・ウォン(26歳/アメリカ)第3位 北端祥人(28歳/日本)第4位 シャオユー・リュウ(19歳/カナダ)第5位 シン・ツァンヨン(22歳/韓国)第6位 坂本 彩(27歳/日本) 優勝したキム・ヒョンジュンは、韓国国立芸術大学を経て、現在はジョンズ・ホプキンズ大学ピーボディ音楽院でムン・ヨンヒに師事。これまでに、2010年のパデレフスキ国際ピアノコンクール第2位、11年のソウル国際音楽コンクール第4位に入賞している。 第1位の副賞として、仙台フィルハーモニー管弦楽団または日本の代表的なオーケストラとの共演、CD制作等が与えられる。仙台国際音楽コンクールhttp://www.simc.jpキム・ヒョンジュン写真提供:仙台国際音楽コンクールリニューアルオープン記念式典より 左より)武田嘉和(公益財団法人ニッセイ文化振興財団理事長)、岡本圀衞(日本生命保険相互会社代表取締役会長)、大林剛郎(株式会社大林組代表取締役会長) Photo:M.Terashi/Tokyo MDE ©読響

元のページ 

page 139

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です