eぶらあぼ 2016.5月号
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182クラシック新刊情報若くして大野一雄、土方巽という2人の大家から強い影響を受け、天使館を主宰、世界各地で公演・振付を続ける舞踏家・笠井叡の超時代ダンス論。「植物生命から鉱物生命に向けての交代」が生じており、生命圏が変化しつつある時代において、「普遍的な鉱物生命」という観点から人間のカラダと生命のあり方について語る。カラダと生命—超時代ダンス論笠井 叡 著書肆山田 ¥3200+税弊誌で連載コラム『誰も踊ってはならぬ』を執筆中の、作家、舞台評論家である著者が2010年に刊行した『ダンス・バイブル』に「オリエンタリズムとコンテンポラリー・ダンス」の考察を増補。「コンテンポラリー・ダンスはどのようにしてコンテンポラリー・ダンスになったのか」をダンス100年の歴史を遡って解説。ダンス・バイブル〈増補新版〉コンテンポラリー・ダンス誕生の秘密を探る乗越たかお 著河出書房新社 ¥2800+税フランスの現代・電子音楽の巨匠リュック・フェラーリが遺した18の断章からなる「自伝」と、自伝的エピソードをもとに、言葉と音楽と日常音とを融合させて「逸話的音楽」を実現したヘールシュピール(ラジオ・ドラマ)『センチメンタル・テールズ』を、フェラーリ研究の第一人者が本邦初訳。リュック・フェラーリセンチメンタル・テールズ あるいは自伝としての芸術リュック・フェラーリ 著 椎名亮輔 訳アルテスパブリッシング ¥2700+税音楽・文芸批評家で「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016」(LFJ)のクラシックアンバサダーも務める著者が、今年のLFJのテーマ『自然と音楽』の「自然」と「音楽」という2つの語を中心に据えて、500年という音楽史の中で、そこに「わたしたち」がどのように関わってきたのかを考察する。音楽に自然を聴く小沼純一 著平凡社 ¥800+税「演劇と美術の財団」として創られたセゾン文化財団。財団とは何か、助成とは何かを問うことから始まったセゾン文化財団の誕生から創立者・堤清二の死まで、財団の歴史を綴る。堤清二の芸術支援への想いを受け、その実現に向けて活動してきた著者による、理想の助成財団を創ろうとした試行錯誤の記録。セゾン文化財団の挑戦—誕生から堤清二の死まで片山正夫 著書籍工房早山 ¥2200+税国際的な音楽出版社であるユニヴァーサル・エディションの国際宣伝部長、音楽ジャーナリストの編者が、アバド、ブーレーズ、バレンボイムなど29人の名指揮者にインタビューを行った。マーラー作品との出会い、演奏の難しさ、人種問題と音楽の関係など、マーラーについて多面的に語られる。マーラーを語る名指揮者29人へのインタビューヴォルフガング・シャウフラー 編天崎浩二 訳音楽之友社 ¥3100+税初心者のためのクラシック音楽入門書。様々なクラシック曲を10種類のシーンに分類し、エピソードとともに紹介する。クラシック音楽をライフスタイルの中に取り入れるための扉を開いてくれる一冊。一部の曲を収録したCD、ナクソス・ミュージック・ライブラリーへのQRコード付き。聴きたい曲が見つかる! クラシック入門毎日が満たされるシーン別名曲曽我大介 著技術評論社 ¥1480+税ロマン派音楽、音楽批評史を専門とする新進気鋭の音楽学者が、自然にまつわる8つのキーワードを設け、ジャンルや時代、美学的背景などが異なる、様々な音楽作品について論じている。去る2月にフランス・ナントで、4月から5月にかけて日本でも開催される『ラ・フォル・ジュルネ』オフィシャルガイドブック。ナチュール 自然と音楽エマニュエル・レベル 著西 久美子 訳アルテスパブリッシング ¥1800+税

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