eぶらあぼ 2016.4月号
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545/19(木)18:30 日経ホール問 日経ミューズサロン事務局03-3943-7066 http://www.nikkei-hall.com第448回 日経ミューズサロン ワルター・アウアー(フルート)芳醇なフルートの響きに包まれる幸せ文:東端哲也 2003年から名門ウィーン・フィルで首席フルート奏者として活躍し、ソリストとしても世界各国のオーケストラと協演。室内楽でも活躍めざましく、オルソリーノ・クインテットやウィーン・ヴィルトゥオーゼン、そして近年では自身の結成したウィーン・クリムト・アンサンブルなどで大きな注目を集めるワルター・アウアーが『日経ミューズサロン』に登場。 演奏するのは、シューベルトによって書かれたウィーン生まれの弦楽器「アルペジオーネ」のためのソナタや、近代フランスのロマンティシズム溢れるフランクのヴァイオリン・ソナタなどの編曲版。またウィーン国立歌劇場で演奏する彼らしく、今年が生誕230年・没後190年にあたるウェーバーのオペラ《魔弾の射手》をタファネルが題材にした「《魔弾の射手》の主題による幻想曲」なども披露。共演ピアニストは多方面で活動中の名手・沢木良子。「天上を想起させる言葉なき歌」と称えられる世界最高のフルートに包まれる一夜をお楽しみあれ。5/14(土)14:00 第一生命ホール問 トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 http://www.triton-arts.net室内楽の魅力 ブラームス 第3回~若き日の恋若きブラームスの瑞々しい名品2曲を文:林 昌英萩原麻未 ©Akira Muto堀 正文 ©青柳 聡 生涯独身を貫いたブラームスだが、20代は婚約しながらも破談になったり、クララ・シューマンと出会って親密になるなど、恋多き青年時代を過ごした。その時期の情熱を美しい旋律と濃密な響きに込めた室内楽作品である、弦楽六重奏曲第1番とピアノ四重奏曲第1番。前者はロマンティックな第2楽章のピアノ編曲がクララに捧げられ、後者はクララのピアノで初演されている。この名品2作から「ブラームスの若き日の恋に思いをはせる」コンサートが、第一生命ホールの『室内楽の魅力 ブラームス 第3回』だ。 弦楽六重奏曲では、長くNHK交響楽団のトップを務めた(現在フリー奏者)ヴァイオリンの堀正文とチェロの木越洋の両ベテランに、現ヴィオラ首席の佐々木亮はじめ現役N響メンバーが加わり、練達のアンサンブルで甘美なロマンを満喫できそうだ。ピアノ四重奏曲では、2010年ジュネーヴ国際コンクール優勝以来めざましい活躍を続ける若手の名手、萩原麻未のピアノを中心に、青年ブラームスの瑞々しい感性と迸る熱意を堪能したい。5/8(日)14:00 17:00 Hakuju Hall問 Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700 http://www.hakujuhall.jp第21回 ワンダフル one アワー クァルテット・エクセルシオ人気名作トップ2を1アワーに凝縮!文:柴田克彦©小倉直子 弦楽四重奏は崇高で近寄り難い…。そんなイメージをお持ちの方にこそ(むろん熱心なファンにも)お薦めなのが、 Hakuju Hall「ワンダフル one アワー」における「クァルテット・エクセルシオ」の公演だ。同四重奏団は、1994年桐朋学園大学在学中に結成されて以来、国内外のコンクールで数々の賞を受賞。最高峰のアンサンブルとして確固たる地位を築き、世に稀な常設の弦楽四重奏団として年間70もの公演を行っている。 今回お薦めする最大の理由は、ドヴォルザークの「アメリカ」、シューベルトの「死と乙女」という、同ジャンルの王道にして、親しみやすさにかけてはトップ2の名作を一挙に堪能できるプログラム。当公演は「休憩なし約1時間」がウリだが、これならレギュラー公演並みの充実感を、構えなく味わえる。緻密でいてどこか親密なエクセルシオの演奏が、愉悦を盛り上げるのは言うまでもなく、腕の療養中だった西野ゆか(ヴァイオリン)が、今年復帰したのも幸甚の至り。ここは皆こぞって弦楽四重奏を楽しもう!

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