eぶらあぼ 2016.3月号
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62第2回本選出場者毛利文香(ヴァイオリン) 世界へ飛翔を期す俊才の難曲4本勝負!文:柴田克彦第3回 スタインウェイ・コンクール in Japan ―本選―次世代のスター誕生を目撃しよう!文:長井進之介3/18(金)19:00 紀尾井ホール問 AMATI 03-3560-3010 http://www.amati-tokyo.com4/3(日)11:00 イイノホール問 スタインウェイ・ジャパン03-5251-6553 http://www.steinway.co.jp 毛利文香は、逸材の輩出が続くヴァイオリン界にあって、ひときわ強い光を放っている。幾多の学生コンクールで実績を挙げ、2012年にソウル国際音楽コンクールで日本人初&史上最年少優勝を果たした彼女は、15年3月にパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで第2位、5月にはエリザベート王妃国際音楽コンクールで第6位を受賞するなど、昨年大きく飛躍。その勢いの中、3月に紀尾井ホールで本格的なリサイタルを行う。1994年神奈川県に生まれた毛利は、桐朋学園のソリストディプロマコース、洗足学園のアンサンブルアカデミーを修了し、現在は慶應義塾大学の文学部3年に在学中。昨年9月からはドイツ・クロンベルクアカデミーに留学し、研鑽を重ねている。すでに東京フィル、東響、東京シティ・フィル、神奈川フィル、群響、ベルギー国立管等、内外のオーケストラと多数共演。宮崎、武生国際 世界屈指のピアノメーカーであるスタインウェイ&サンズ社は、1853年の創業以来、様々な形で若い才能を発掘しサポートし続けてきた。ドイツ・ハンブルクで1936年にスタートした「スタインウェイ・コンクール」もその一つ。16歳までを対象としたこのコンクールは欧州、アジア諸国で開催され、これまでにクリストフ・エッシェンバッハや小菅優、アリス=紗良・オットといった輝かしい才能を送り出してきた。 日本では2011年に初めて開催され、今回で第3回を迎える。地区審査会は15年秋に開催されており、最優秀賞を得た28名の若き才能が、この4月にイイノホールで開催される本選に出場する。本選では4つに分けられた年齢カテゴリーごとに第1位から第3位が授与される他、会場の聴衆の投票による「聴衆賞」も用意。演奏者や審査員だけでなく、聴衆も一丸となってこのコンクールを盛り上げる。さらに本選入賞者からは1名が選出され、ドイツ・ハンブルクで音楽祭等にも出演してきた。 超難関のパガニーニ・ コンクールで2位に入るほどだから、テクニックは申し分なし。艶やかな音色で凛とした気品漂う音楽を聴かせる点が、大器を予感させる。今回の演目は、タルティーニの「悪魔のトリル」、プロコフィエフの第2番、イザイの(無伴奏)第4番、R.シュトラウスの各ソナタ。イタリア、ロシア、ベルギー、ドイツの難曲ソナタを並べた重厚な内容には、自信と意欲が漲っている。著名演奏家の信頼厚い佐藤卓史のピア2年に1度開催される「スタインウェイ・フェスティバル」に参加し、各国のスタインウェイ・コンクール優勝者たちと共演する機会が与えられる。第1回は山口哉(なり)(2015年度「アリオン桐朋音楽賞」受賞)、第2回は波田紗也歌(2015年ノも強い味方。冴えた技巧、シャープな感性、ロマン的な表現等、多彩な音楽力が発揮される勝負プロで真価を味わい、世界に羽ばたく俊才の第一歩を耳目に焼き付けよう!度全日本学生音楽コンクール第3位)がその権利を獲得し、既に輝かしい実績を上げている。今年も輝く才能の発掘が期待される『スタインウェイ・コンクール in Japan』。次世代のスターが誕生する瞬間の目撃者になろう。

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