eぶらあぼ 2016.3月号
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60ソロアルバム リリース記念篠原悠那 ヴァイオリン リサイタル3/20(日・祝)14:45 トッパンホール問 ティーエーエヌジー06-6850-7151CD『Estreno』EPICレコードジャパンESCC-34 ¥2759+税2/24(水)発売篠原悠ゆうな那(ヴァイオリン)アニメで話題沸騰、若手アーティストの“初舞台”取材・文:東端哲也Interview 「次代を担う」ヴァイオリニストとして期待を集める、篠原悠那がCDデビューをはたす。現在、桐朋学園大学のソリスト・ディプロマ・コースに在学中の彼女は、2014~15年にフジテレビ系列で放送されたアニメ『四月は君の嘘』でヒロインの中学生“宮園かをり”のモデル・アーティストを務めたことで大きな話題を呼んだ。 「ヒロインの演奏シーンは私の動きを10台程度のカメラで撮影したものを元に作画されていて、実際にアニメを観ると、『あっ私がいる(笑)』って不思議な気持ちになりました。自分にこんなクセがあったんだって気づかされたりもしました。宮園かをりは非常に個性が強いけれど、聴衆の心を掴んで熱狂させるヴァイオリニストとして描かれているので、それを疑似体験しているようで楽しかったです」 また、劇中でもうひとりの主人公であるピアニストの“有馬公生”と一緒に圧巻の演奏シーンを繰り広げ、視聴者に絶賛されたサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」なども収録。 「この曲はたくさんの要素を持っているのですが、自分の大きなイメージは『謎めいた東洋系の完璧な美女』です」 最終話のクライマックス・シーンを彩るショパン「バラード第1番」(原曲はピアノ曲)が、横山克(劇伴担当)による編曲版と、イザイが1916年に編曲したまま埋もれ、2014年に日本人ピアニスト、永田郁代の尽力で世に出た「イザイ版」の2ヴァージョン収録されているのも注目に値する。 「ショパンという作曲家の作品には心から共感できる気がして、ヴァイオリンでも弾いてみたいとずっと思っていました。アニメで演奏の機会をいただけて嬉しかったです。横山さんの編曲ではヴァイオリンが演奏されるのは短い間ですが、ピチカート奏法など楽器の特性が活かされ、低音から高音まで、ピアノと一緒に弾いた時にいちばんいい音で鳴るように考えられていて素晴らしい編曲でした。一方のイザイは技術的にも難しく、特に最後に盛り上がる部分は最初、不可能に思えましたが、演奏を重ねていくうちに自分の響きが作れるようになって手応えが感じられました」 他にも、サラサーテ「カルメン幻想曲」やグラナドス「スペイン舞曲第2番『オリエンタル』」、ショパン(サラサーテ編)「ノクターン第2番」など盛り沢山。3月のリリース記念公演ではアルバム収録曲に加えてラヴェルのソナタなども演奏予定。 「ソロだけでなく室内楽を演奏することも大好きです。今年はイギリスとスイスに留学を予定しています。いつかはステージで聴衆の皆様に夢を見ているような時間を過ごしてもらえる演奏家になりたいです!」 デビュー盤のタイトルはスペイン語で“初舞台”を意味する「エストレーノ」。まさにその一歩を踏み出した。オペラ宅配便シリーズ ⅩⅣぎゅぎゅっとオペラ DIGITALYRICA 《トスカ》作品の魅力を凝縮して魅せる新しいオペラのかたち文:宮本 明 横須賀芸術劇場の『ぎゅぎゅっとオペラ』第2弾はプッチーニ《トスカ》。一昨年に完売の大好評を博した《椿姫》で始まった「ぎゅぎゅっと」は、トップ歌手たちによるアリアや重唱を核に、作品のエッセンスを最大限に圧縮した、彌勒忠史の演出&ナビゲーターによる抜粋上演だ。出演は、小川里美(トスカ)、高田正人(カヴァラドッシ)、与那城敬(スカルピア)。プロダクションの方向もキャスト編成も、ヤマハホールの『銀座オペラ』での実績を踏襲し発展させた、成功が確約された企画と言える。添えられた「DIGITALYRICA(デジタリリカ)」という副題は「Digital」と「Lyrica」を合わせた造語で、「Digital」の意味するのがオーケストラ・パートを一人で担当するエレクトーン。ベイサイド・ポケットのような小ホールでも「ほぼオケ」のリアルなサウンドを楽しめるのだから福音。ここに第一人者の清水のりこを迎えているのは大きなプラスだろう。字幕付き原語上演。3/13(日)16:00 ヨコスカ・ベイサイド・ポケット問 横須賀芸術劇場046-823-9999http://www.yokosuka-arts.or.jp高田正人与那城 敬©Kei Uesugi小川里美©Kei Uesugi
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