eぶらあぼ 2016.3月号
207/217
Danza News264■新国立劇場が2016/17シーズン ラインナップを発表 新国立劇場で1月15日、「2016/17シーズンラインナップ説明会」が行われた。舞踊部門は、こどものためのバレエ劇場『白鳥の湖』(新制作)を含めた7演目、ダンスは4演目を上演する。 新シーズンは、5年ぶりの上演となる名作ケネス・マクミラン版『ロメオとジュリエット』で幕を開ける。その他、『シンデレラ』『眠れる森の美女』『ジゼル』と、新国立劇場バレエ団のレパートリーである古典全幕ものを中心とした演目が並んだ。また、シーズン・ゲスト・プリンシパルは、昨年に続き、英国ロイヤル・バレエ団プリンシパルのワディム・ムンタギロフが務める。 大原永子舞踊芸術監督は、「就任1年目は不安ながら終わり、2年目は『ホフマン物語』『くるみ割り人形』『ニューイヤー・バレエ』と多くの方にご来場いただき安心している」と振り返り、「3年目はダンサー個々の表現面を強くしていきたい」との抱負を述べた。 今回のラインナップについて大原は、「古典ものを主に、ドラマティックバレエを重視して選んだ」とし、新制作がないことについては、「新国立劇場バレエ団は外国のバレエ団の歴史からするとまだ若く、一歩を踏み出したところだと思っている。成長しているバレエ団が同じ作品をどう演じるかを見せていきたい。新制作については、今後作らないという訳ではない。いつ何を上演するかを常に考えつつ、バレエ団を成長させるためのプログラムを選んだ」との考えを示した。 また今後については、「プリンシパル以下、ファースト・ソリスト、ソリストらが、自分がどういう役目を果たしていくべきかを少しずつ分かってきたと思う。職業バレエ団としてプロフェッショナルを育てるという意味でも、私の役目は就任の間にどれだけダンサーを成長させるか、そして後任に引き継げるかだと考えている。新国立劇場バレエ団にはいま70名のダンサーがいる。彼らの人生を公私ともにサポートし続けたい」と決意を込めて語った。ラインナップ会見より 大原永子・舞踊芸術監督 Photo:M.Terashi/Tokyo MDE新国立劇場バレエ&ダンス 公演ラインナップ[バレエ]会場:オペラパレス●『ロメオとジュリエット』10/29(土)〜11/5(土)●『シンデレラ』12/17(土)〜12/25(日)●『ヴァレンタイン・バレエ』2017.2/17(金)、2/18(土)●『コッペリア』2017.2/24(金)〜2/26(日) ●『眠れる森の美女』2017.5/5(金・祝)〜5/13(土)●『ジゼル』2017.6/24(土)〜7/1(土) ●こどものためのバレエ劇場『白鳥の湖』(新制作)7/21(木)〜7/24(日) [ダンス]●『JAPON dance project 2016』8/27(土)、8/28(日) 中劇場●新国立劇場バレエ団 『DANCE to the Future 2016 Autumn』11/18(金)〜11/20(日) 小劇場●中村恩恵×新国立劇場バレエ団『ベートーヴェン・ソナタ』2017.3/18(土)、3/19(日) 中劇場●小野寺修二 カンパニーデラシネラ『ふしぎの国のアリス』2017.6/3(土)〜6/11(日) 小劇場新国立劇場 http://www.nntt.jac.go.jp■さいたま芸術劇場が『トロバカ』を 日本初演へ 彩の国さいたま芸術劇場が、年間ラインナップを発表した。注目は、「フラメンコ界のニジンスキー」ことイスラエル・ガルバンと、カタックの神聖アクラム・カーンの『TOROBAKA-トロバカ』(日本初演)、今年で10度目となる毎年恒例のコンドルズ新作公演の他、2017年にはピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団が再来日し、ピナ・バウシュの代表作『NELKEN―カーネーション』(1982年初演)を上演する。ダンス・ラインナップ2016-2017●アクラム・カーン&イスラエル・ガルバン 『TOROBAKA-トロバカ』5/7(土)、5/8(日) 大ホール●コンドルズ 埼玉公演2016新作6/18(土)、6/19(日) 大ホール●フィリップ・ドゥクフレ カンパニーDCA 『CONTACT-コンタクト』2016年10月末 大ホール●ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団 『NELKENーカーネーション』2017.3/16(木)〜3/19(日) 大ホール彩の国さいたま芸術劇場 http://www.saf.or.jp『NELKENーカーネーション』より ©Laszlo Szito
元のページ