eぶらあぼ 2016.2月号
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562/23(火)19:00 トッパンホール問 トッパンホールチケットセンター 03-5840-2222http://www.toppanhall.comラモン・オルテガ・ケロ(オーボエ)ラテンとドイツの美点相もつホープを極上の空間で聴く文:柴田克彦©Steven Haberland 近年管楽器にも新世代の旗手が登場している。オーボエのラモン・オルテガ・ケロはその最有力株だ。1988年スペイン生まれの彼は、2007年に、なかなか優勝者が出ないことで知られる、難関ミュンヘン国際コンクールで第1位を獲得。19歳にしてホリガー、ブルグに次ぐ40年ぶり史上3人目の快挙を達成し、弱冠20歳で名門バイエルン放送響の首席に迎えられた。その魅力は鮮烈な技巧のみにあらず。情熱的な音色と表情の豊かさで聴く者を強く惹き付ける。 そして今回はトッパンホールでの公演というのがポイント。なぜなら、木に包まれた小空間がオーボエをことのほか美しく響かせるから。実際、同ホールではホリガーはじめ幾多の名手を招いて顕著な成果をあげてきた。さらに攻めの演目もトッパンならでは。前半はバイエルン放送響の十八番シューマンの作品で、有名小品のほかヴァイオリンの難曲たるソナタ第1番が興味を煽り、後半は予測不能のラヴェル「クープランの墓」にパスクッリの技巧曲が続く。ピアノはドイツ・ロマン派に強い島田彩乃。あらゆる点で管楽器の枠を超えた、注目すべき公演だ。4/22(金)15:00 19:30 Hakuju Hall問 Hakuju Hallチケットセンター 03-5478-8700https://www.hakujuhall.jp第114回 スーパー・リクライニング・コンサート 菊本和昭(トランペット)トランペットの醍醐味を身近に味わう絶好機文:柴田克彦菊本和昭 ©武藤 章 NHK交響楽団の首席奏者として圧倒的な存在感を示す菊本和昭。彼はいまソロ演奏を聴きたい日本人トランペット奏者の筆頭格と言えるだろう。日本音楽コンクール第1位やエルスワース・スミス国際トランペット・ソロ・コンペティション第2位など、内外で華々しい受賞歴をもつ彼は、2004年から7年間京都市響に在籍し、12年から現職にある。N響で魅せる光輝な音色と最高度のテクニック、そして何より柔軟でハイセンスな表現力から、リサイタルへの期待も十分。その待望の公演が4月にHakuju Hallで開催される。 おなじみの民謡に基づく超絶技巧曲「ヴェニスの謝肉祭」、静寂の世界へ誘う武満徹の「径」、華麗かつ柔らかな同楽器の代表作=ハイドンの協奏曲、高音が煌めく《ラ・ボエーム》の「ムゼッタのワルツ」が並ぶプログラムは、トランペットの魅力を多角的に網羅しており、ピアノも著名演奏家の信頼厚い新居由佳梨だから態勢は万全。約1時間の公演ゆえ、管楽器ファン以外の方も最高峰の妙技にぜひ触れてみたい。3/20(日・祝)19:00東京芸術大学奏楽堂問 コンサートイマジン03-3235-3777http://www.concert.co.jpぱんだウインドオーケストラ CD発売記念コンサート吹奏楽に「ぱんだ」が新たな旋風を巻き起こす文:東端哲也ぱんだウインドオーケストラ 近年さらなる盛り上がりを見せる日本の吹奏楽シーンに、また期待の団体が登場。「ぱんだウインドオーケストラ」は2011年、当時の東京芸大・管打楽器科専攻の1年生を中心に結成。時を同じくして上野動物園に2頭のパンダがやって来たことから、このネーミングになった。コンサートマスターの上野耕平(サクソフォン)を筆頭に、ソリスト級の腕前を持つエネルギッシュなメンバーによる自主的運営でこれまで4回の定期公演を開催。観客に「こんな吹奏楽が聴きたかった!」と思わせる熱演で好評を博してきた。昨年12月には待望のメジャー・デビューアルバム『PANDASTIC!!』を発売。自由かつ楽しさに溢れた演奏で注CD『PANDASTIC!! ~Newest Standard』日本コロムビアCOCQ-85282¥2500+税目を集めている。 3月の発売記念公演では、椎名林檎、BABYMETALの楽曲や、『スター・ウォーズ』、『あまちゃん』オープニングテーマなどのCD収録曲ほかを披露。ゲスト指揮者に世界を股にかけて大活躍中の山田和樹、ソリストには人気ピアニストの反田恭平を迎えるのにも注目だ。「ぱんだ」の更なる進化を体験しよう!
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