eぶらあぼ 2016.2月号
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192名古屋フィルの客演コンマスを務めた後、近年は音源の少ない楽曲を録音して注目されるヴァイオリンの島根恵。久々のリサイタルは、19世紀初頭のパリのヴィルトゥオジティが、19世紀後半のドイツや20世紀前半のパリでどう発展し洗練されたのか、をテーマに。ピアノ町田美弥子やチェロ島根朋史の共演で、ドビュッシーのソナタとトリオを軸に、メンデルスゾーンのトリオ第2番、クロイツェルの二重奏ソナタを。2002年の活動開始以来、芥川也寸志の遺志を受け継ぎ、邦人作曲家の埋もれた作品の蘇演に力を注ぐオーケストラ・ニッポニカ。今回は「イタリアへの思慕」と題し、阿部加奈子指揮で、思想家でもあった菅原明朗の作品を特集。高橋アキのソロでピアノ協奏曲(1971,初演)や交響的幻影「イタリア」(1968)のほか、日本政府からの委嘱でイタリアのイルデブランド・ピッツェッティが手掛けた「交響曲イ調」(1940)を取り上げる。若い演奏家を地域で応援する『府中の森めばえコンサート』の第41弾は、昨年に開催された東京音楽コンクールの入賞者3人を迎えて。まずは、声楽部門第1位のバリトン清水勇磨がロッシーニ、同第2位のソプラノ迫田美帆がモーツァルトのアリアを披露。さらに、2人でヴェルディの二重唱を歌う。続いて、弦楽部門第1位と聴衆賞を獲得した、チェロの水野優也が登場。シューマン「幻想小曲集」などを弾く。俊英たちが紡ぐ、瑞々しい好演を紹介する「未来の音シリーズ」。その第24弾に、8歳でリサイタル・デビューを果たし、ヨーロッパ各地や日本で活躍するピアノの岡田奏が登場する。14歳で渡仏し、現在はパリ国立高等音楽院第3課程アーティスト・ディプロマ科に在籍しながら、演奏活動を展開。今回はリストの大作をはじめ、プロコフィエフの第2番、ハイドンの第50番と、3つのソナタで実力を存分に披露する。今年は、19世紀ロシアの作曲家アントン・アレンスキーの没後110年。音楽評論家の谷戸基岩が取り組む『知られざる作品を広めるコンサート』の10回目はアレンスキーの命日に、2部のステージを通じて、独創的な作品像に迫る。上野優子、石岡千弘、内門卓也、山本恵利花という4人の実力派ピアニストが出演。「24の性格的小品」をはじめ、琴線に触れる調べや5拍子をはじめ洒落たアイディアに彩られた、9つの佳品を味わう。日本のブラス・シーンをリードする東京佼成ウインドオーケストラが、正指揮者の大井剛史のタクトで臨む「日米吹奏楽今昔物語」。矢藤学ら5人の作曲家による2016年度の全日本吹奏楽コンクール課題曲、気鋭の中橋愛生への委嘱作の世界初演に、ロバート・ジェイガーの「シンフォニア・ノビリッシマ」と「交響曲第1番」を対置する。終演後には、大井と中橋によるアフタートーク(無料、要当日整理券)も。月の2島根 恵(ヴァイオリン)府中の森めばえコンサート Vol.41 東京音楽コンクール入賞者による フレッシュなクラシックの響きオーケストラ・ニッポニカ第28回演奏会東京佼成ウインドオーケストラ 第127回定期日米吹奏楽今昔物語 現いま在と古むかし典知られざる作品を広めるコンサート(10) アントン・アレンスキー 没後110年記念コンサート(その命日に)未来の音シリーズ vol.24 岡田 奏かな(ピアノ)2/1(月)19:00東京文化会館(小)2/21(日)14:00府中の森芸術劇場 ウィーンホール2/14(日)14:30紀尾井ホール2/13(土)14:00東京芸術劇場 コンサートホール2/25(木)14:00 19:00杉並公会堂(小)2/21(日)15:00めぐろパーシモンホール(小)文:笹田和人 ©Riho Suzuki大井剛史 ©K.Miura阿部加奈子高橋アキ左から:清水勇磨、迫田美帆、水野優也アントン・アレンスキー
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