eぶらあぼ 2016.2月号
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166■京都コンサートホールが2016年度ラ インナップ事業を発表 京都コンサートホールが2016年度のラインナップ事業を発表した。 国内外の著名な演奏家や、京都にゆかりのある演奏家たちが出演し多彩な演奏会を約2ヵ月にわたり開催する『京都の秋 音楽祭』(9/18〜11/27)が、今年20周年を迎える。開会記念コンサート(9/18)では、今年創立60周年を迎える京都市交響楽団が、下野竜也指揮ですぎやまこういち委嘱作「ファンファーレ」を披露する。世界のトップオーケストラ招聘企画として、ヘルベルト・ブロムシュテット指揮バンベルク交響楽団がソリストに諏訪内晶子(ヴァイオリン)を迎えベートーヴェン・プログラムを演奏(11/5)。また、ダニエル・ハーディング指揮パリ管弦楽団がジョシュア・ベル(ヴァイオリン)と共に公演を行う(11/20)。 昨年、開館20周年の記念としてスタートした、世界を代表する著名アーティストや指揮者などを迎えて行う『京響スーパーコンサート』では、京響常任指揮者の広上淳一と五嶋みどり(ヴァイオリン)が共演する(9/11)。 また、若手音楽家の育成のため、京都市交響楽団のメンバーが指導する『京都市ジュニアオーケストラ』の運営・活動のサポートや、ワンコイン(500円)レクチャーつきコンサート『おんがくア・ラ・カルト』もこれまで通り行う。京都コンサートホール http://www.kyotoconcerthall.org■サントリーホールが開館30周年記念 特別パスポートを限定発売 サントリーホールが、開館30周年を記念し、限定30名に30万円の特別パスポート『プレミアム30』を販売する。9月19日から11月26日にかけて行われる『サントリーホール フェスティバル2016』の公演が対象で、30周年記念ガラ・コンサート、メータ指揮ウィーン・フィル、アンネ=ゾフィー・ムター、内田光子の弾き振りによるマーラー・チェンバー・オーケストラ、ザルツブルク・イースター音楽祭などが含まれる。特別パスポートの購入は、はがき申し込みによる購入権抽選方式。3月1日(火)必着。 詳細はサントリーホール30周年のウェブサイト(http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/30th)を参照。サントリーホール http://suntory.jp/HALL■びわ湖ホール、日生劇場、藤原歌劇団、 日本センチュリー交響楽団がオペラ を共同制作 近年、複数の団体によるオペラの共同制作公演が高い成果をあげているが、今度はびわ湖ホール、日生劇場、藤原歌劇団、日本センチュリー交響楽団の4団体が共同でドニゼッティのオペラ《ドン・パスクァーレ》を7月(日生劇場)と10月(びわ湖ホール)に上演する。昨年12月17日に都内で開かれた記者会見で発表された。会見には、バリトン歌手の折江忠道(藤原歌劇団公演監督・4月より総監督)、沼尻竜典(びわ湖ホール芸術監督)、山中隆(びわ湖ホール館長)、武田嘉和(公益財団法人ニッセイ文化振興財団理事長)らが出席した。 今回の公演について、山中が共同制作の重要性と今後のさらなる協力体制について語ると、沼尻は「びわ湖ホールのオペラと藤原歌劇団とでは、音楽に向かう姿勢と高いプロ意識の点が近く、日本人指揮者を起用することなども一致している。大阪センチュリー交響楽団ともゆかりが深く頼もしい」と続けた。また、現在のドイツの過剰な演出の状況を引き合いに出しつつ、「ベルカント・オペラに最近目覚めた(笑)。ドイツでも実際のところ、ワーグナーよりもイタリア・オペラを愛好するお客さんが多く、私の関心も強まっている」と《ドン・パスクァーレ》を指揮できる喜びを口にした。 折江は「この《ドン・パスクァーレ》をふくめ、藤原歌劇団が次年度で取り組んでいく、イタリアのベルカント・オペラは若い歌手にこそ相応しいもので、日本の実力のある若手歌手を積極的に起用していきたい」とし、《ドン・パスクァーレ》については「《セビリアの理髪師》に続く重要な作品で、その延長上にヴェルディの《ファルスタッフ》がある。いずれはベルカントものでもヴェルディのような重い作品を取り上げたい」との抱負を語った。日本オペラ振興会 http://www.jof.or.jpびわ湖ホール http://www.biwako-hall.or.jp日生劇場 http://www.nissaytheatre.or.jp左より沼尻竜典、折江忠道 写真提供:公益財団法人日本オペラ振興会

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