eぶらあぼ 2016.1月号
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76新日本フィルハーモニー交響楽団落語&オーケストラ ニューイヤー・コンサート 2016 in すみだ曳舟初詣の後は落語とオーケストラを愉しんで文:宮本 明2016.1/4(月)14:00 曳舟文化センター・劇場ホール問 トリフォニーホールチケットセンター03-5608-1212 http://www.triphony.com新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会ニューイヤー・コンサート2016 一年の計はお正月にあり!2016.1/3(日)14:00 すみだトリフォニーホール問 新日本フィル・チケットボックス03-5610-3815 http://www.njp.or.jp 年明けの1月4日、曳舟文化センターでの新日本フィルのニューイヤー・コンサートは、下町・墨田らしい和テイストのおもてなし。なんとシンフォニー・オーケストラと本格落語の組み合わせというユニークな発想による、間違いなく日本だけのオリジナルの公演だ。 笑う門には福来たる。公演前半の特設の高座に上がるのは柳家海舟(やなぎやかいしゅう)。不惑を過ぎてプロを志し、2015年3月に昭和以降の最高齢記録57歳で真打に昇進したという異色の噺家だ。演目はあえて未発表とのこと。当日をお楽しみに! そして後半のオーケストラ・プログラムは、《こうもり》序曲や「春の声」「美しく青きドナウ」などニューイヤー定番のJ.シュトラウスⅡはもちろん、《カヴァレリア・ルスティカーナ》より「間奏曲」、「タイスの瞑想曲」などおなじみの名曲で年の始めを彩る。指揮はブルガリア生まれのヨルダン・カムツァロフ。ベルリンで学び、ハイデルベルク歌劇場、同フィルハーモニーの首席客演指揮者を務める新鋭。人気ソプラノの市原愛が可憐で美しい声と容姿で華を添えてくれるのも、なんとも楽しみ。 なお新日本フィルは、前日の1月3日にも、本拠地・すみだトリフォニーホールで同団恒例のニューイヤー・コンサートを開催する。こちらは落語なしで、同じ指揮者・出演者で4日の演奏曲+αのプログラム。曳舟も錦糸町も、浅草寺を筆頭に界隈には人気初詣スポットが多数。家族と友人と、ぜひ大勢で賑やかに訪れたい。市原 愛 ©武藤 章オペレッタ映画『こうもり』オペレッタの伝説的名演を大画面で楽しむ文:田辺秀樹オペレッタ映画『こうもり』上映会2016.1/23(土)10:30 13:30 銀座ブロッサムホール問 樂画会(がくがかい)チケットデスク0120-954-618 http://www.gakugakai.com このところオペレッタの人気が徐々に高まってきているようだ。2016年5月にはウィーン・フォルクスオーパーが、《こうもり》、《メリー・ウィドウ》それに《チャルダーシュの女王》の人気3演目をたずさえて来日公演をする。東京二期会のオペレッタもがんばっているし、全国各地のアマチュア・オペラもオペレッタを取り上げることが多くなってきた。 そんな今、オペレッタ最高傑作の《こうもり》をひと昔前の伝説的名演の映像、それも大画面で楽しんでみてはどうだろう。オペラもそうかもしれないが、とりわけオペレッタの場合は、この「ひと昔前の」というのが肝心だ。カール・ベーム指揮によるウィーン・フィル、それにG.ヤノヴィッツ、E.ヴェヒター、R.ホルム、E.クンツといった当時最高の歌手たちをそろえた1972年製作のこの映画版《こうもり》は、カルロス・クライバー指揮によるバイエルン国立歌劇場の舞台映像(1986年)とならんで、オペレッタ上演の黄金期の輝きをしのばせてくれる貴重な宝物といっていい。 歌手たちはみな歌はもちろんだが、それ以上に芝居がうまくてとことん楽しませてくれる。オットー・シェンクによる演出は、奇をてらうことなくウィーン・オペレッタの王道を行く見事なもの。通常はメゾソプラノによるズボン役となるオルロフスキー公爵を、なんとあの往年のワーグナー・テノールの大物W.ヴィントガッセンが歌い演じているというのも、この映像のうれしい驚きのひとつ。大画面で高音質ということになれば、最高に楽しめることうけあいだ。柳家海舟ヨルダン・カムツァロフ

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