eぶらあぼ 2015.12月号
43/225

サントリーホール ジルヴェスター・コンサート2015〜2016 ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団レハール:オペレッタ《メリー・ウィドウ》(コンサート形式 字幕付)指揮:グイド・マンクージ 管弦楽:ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団出演ハンナ:アンネッテ・ダッシュ(ソプラノ) ヴァランシエンヌ:天羽明惠(ソプラノ)カミーユ:ミロスラフ・ドヴォルスキー(テノール) ダニロ:ダニエル・シュムッツハルト(バリトン)ツェータ男爵:大山大輔(バリトン&進行役)合唱:二期会合唱団 舞踏:バレエ・アンサンブルSVOウィーン2015.12/31(木)22:00開演(21:00開場)~終演予定0:20 サントリーホール 大ホール料金 S=12,000円 A=10,000円 B=8,000円 C=6,000円問 サントリーホールチケットセンター0570-55-0017 http://suntory.jp/HALL/ぐんぐん人気上昇中の大山大輔が起用されている。 ウィーンの大晦日は《こうもり》が定番だけれど、実は《メリー・ウィドウ》の初演は1905年の12月30日。年の瀬と縁のある作品なのだ。それに、有名な〈ワルツ〉や〈ヴィリアの歌〉〈女、女、女〉〈マキシムへ行こう〉等々、音楽自体の豊かさ、親しみやすさなら、こちらに軍配が上がるだろう。 上演は台詞なしで音楽部分のみを抜き出した演奏会形式。ツェータ役の大山大輔が狂言回し的に物語を進行する。その進行台本も大山の自作というから、おなじみの《メリー・ウィドウ》を新鮮に楽しめそう。字幕付き上演だが、外国人歌手はドイツ語で、日本人歌手は日本語訳詞で歌うというのも面白い試み。もちろん終演後は会場が一体となってのカウントダウン。大盛り上がりで新年を、そしてサントリーホール30周年の幕開けを迎えるのだ。 2016年は、ウィーンのオペラ、オーケストラがこぞって来日する、「ウィーン揃い踏み」のビッグ・イヤーだ。ウィーン国立歌劇場、ウィーン・フォルクスオーパー、ウィーン・フィル、ウィーン放送交響楽団、トーンキュンストラー管弦楽団。その幕開けを、ウィーンの香りが充満するオペレッタに浸りながら迎えたい。ミロスラフ・ドヴォルスキーアンネッテ・ダッシュ大山大輔ダニエル・シュムッツハルト © Johannes Ifkovits天羽明惠©Akira Mutoグイド・マンクージ今年は《メリー・ウィドウ》の美しい旋律に酔いしれたい サントリーホールの大晦日といえば「ジルヴェスター・コンサート」。ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団と旬の名歌手たちによる、ウィーンの魅力を凝縮したような名曲の数々を聴きながら、華やいだ気分で新年を迎える毎年の恒例行事だ。今年はそれがさらにパワーアップ、オペレッタの名作レハール《メリー・ウィドウ》を全幕上演する(演奏会形式)。サントリーホール開館30周年記念公演第一弾。 出演者の顔ぶれにワクワク。主役のハンナとダニロを歌うのは、アンネッテ・ダッシュとダニエル・シュムッツハルト。オペレッタ・ファンなら「おおっ!」と声が漏れるはず。2012年のウィーン・フォルクスオーパー来日公演の《メリー・ウィドウ》で大喝采を浴びた主演の2人だ。まさに当たり役。2年ごしの出演オファーがかなったことで、今回の上演と相成った。いわばこの二人ありきのプログラムで、3年前の名舞台を再現する。実生活でも夫婦の彼らだが、ヨーロッパでもなかなか共演の機会がないというから、本人たちもやる気満々、記憶に残るステージになるにちがいない。 ヴァランシエンヌにはサントリーホール・オペラ・アカデミーの歌姫・天羽明惠。豊かな美声で活躍するミロスラフ・ドヴォルスキーがカミーユを歌い、ツェータ男爵には、文:宮本 明サントリーホール ジルヴェスター・コンサート 2015〜2016

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です