eぶらあぼ 2015.11月号
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173コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPAL■ウィーン・フィルが「小澤征爾さんの お誕生日を祝う会」を開催 10月4日、サントリーホールで「小澤征爾さんのお誕生日を祝う会」が行われた。この会は、「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2015」の無料公開リハーサル終了後に行われたもので、ウィーン・フィルからの申し出によるサプライズ・イベントだった。 この日のリハーサルを指揮したクリストフ・エッシェンバッハが、あたかも稽古が続いているかのようにベートーヴェンの交響曲第1番第4楽章冒頭を指揮し始めると、突然フルート奏者が立ち上がり、「Happy Birthday to You」のメロディを演奏。それに続き、同曲のほか、ウィーンや小澤征爾に関連する作品、たとえばバーンスタイン「ウエスト・サイド・ストーリー」、J. シュトラウス「美しく青きドナウ」などをモチーフに「Happy Birthday to You」を随所に織り交ぜた曲で祝うという、粋な計らい。 演奏された作品は「Ein Geburztagstaendchen 〜 敬愛なる小澤征爾氏に捧げる誕生日のセレナード〜」と題し、作・編曲はウィーン・フィルの第1ヴァイオリン奏者で作曲家のエーリッヒ・シャガールが務めた。 演奏に続きアンドレアス・グロースバウアー楽団長が、これまでの小澤との友好的な協働に感謝しつつ「またいっしょに演奏したい」とリクエスト、返礼として小澤が「エグモント」序曲を全曲指揮した。 1年以上前から「この日の予定をあけておいてほしい」と要請されていたという小澤は、イベント後に行われた囲み取材で「参ったね。80歳にもなると思ってもみないような事が起こる」と目を細めるなど喜びもひとしお。 また、これからの聴衆、音楽家を育てるためにも「子供のころから生の演奏に触れるのが大切。下手でも何でもいいから、何か楽器をやること。来年できるロームシアター京都でも小澤征爾音楽塾が『子どものためのオペラ』をやりますけど、そういうのが大事」と語った。 小澤は来年10月、サントリーホール30周年記念事業の一環でウィーン・フィルを指揮する予定(シューベルト「未完成」ほか)となっている。サントリーホール http://suntory.jp/HALL■内田光子が「高松宮殿下記念世界文 化賞」を受賞 第27回「高松宮殿下記念世界文化賞」(主催:公益財団法人日本美術協会)の受賞者が、9月10日の記者会見で発表され、音楽部門にはピアニストの内田光子が選ばれた。 内田光子は、1948年静岡県生まれ。69年ベートーヴェン国際コンクール第1位、70年ショパン国際ピアノコンクール第2位など数々のコンクールで受賞。モーツァルト弾きとして知られ、コンチェルトの“弾き振り”も有名。音楽部門選考委員の堤剛は会見で、「人類愛に溢れた大きな人間性と、輝かしい芸術性を併せ持つ真のインターナショナル・アーティストであり、音楽界全体の立役者として音楽家を引っ張ってきた。世界文化賞に最もふさわしい芸術家である」と語った。 そのほかの部門の受賞者は、次の通り。演劇・映像部門:シルヴィ・ギエム(フランス)、絵画部門:横尾忠則(日本)、彫刻部門:ヴォルフガング・ライプ(ドイツ)、建築部門:ドミニク・ペロー(フランス)、第19回若手芸術家奨励制度:ヤンゴン映画学校(ミャンマー)。 「高松宮殿下記念世界文化賞」は、日本美術協会の創立100周年を記念し1988年に創設。前総裁高松宮殿下の「世界の文化芸術の普及向上に広く寄与したい」との遺志にもとづき、絵画、彫刻、建築、音楽、演劇・映像の各分野で、世界的に顕著な業績をあげた芸術家に毎年授与される。高松宮殿下記念世界文化賞http://www.praemiumimperiale.org「エグモント」序曲を指揮する小澤征爾 写真提供:サントリーホール囲み取材に応じる小澤征爾 Photo:M.Terashi/Tokyo MDE内田光子
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