eぶらあぼ 2015.11月号
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172式には門川大作・京都市長や山田啓二・京都府知事らが出席した。 京都会館は1960年に完成、以来おもにコンサート会場として京都市民に愛されてきたが、老朽化のため京都市が2013年9月から再整備を行ってきた。11年9月には、京都市に本社を置き、これまでも音楽文化振興のための支援を続けてきたローム株式会社が、再整備後50年間にわたる京都会館のネーミングライツを取得、来年1月から「ロームシアター京都」としてスタートする。 竣工式のあとには、会場をメインホールに移し、小澤征爾指揮・小澤征爾音楽塾オーケストラほかの演奏で記念演奏会が行われ、ベートーヴェンの「第九」第4楽章が披露された。 ロームシアター京都は1月10日の開館記念公演・記念式典を経て、翌11日にはロームシアター京都プロデュース・オペラ《フィデリオ》(セミステージ形式、指揮:下野竜也、演出:三浦基、管弦楽:京都市交響楽団)を上演する。ロームシアター京都 http://rohmtheatrekyoto.jp■日本センチュリー交響楽団が2016年 度ラインナップを発表 大阪を拠点に活動している日本センチュリー交響楽団が、2016年度のプログラムを発表した。以下はその概要。 同楽団にとって主軸ともいえる〈シンフォニー定期演奏会〉(会場:ザ・シンフォニーホール)は8公演(各2日)が行われる。首席指揮者の飯森範親はマーラーの交響曲第9番(4/8, 4/9)、ファジル・サイ(ピアノ/作曲)をソロに迎えてモーツァルトのピアノ協奏曲第21番とサイ作曲のエキゾチックな「イスタンブール交響曲」を披露(11/25,11/26)、首席客演指揮者のアラン・ブリバエフも、カザフスタンの作曲家ジュバノフのオペラ《アバイ》より「民族舞曲」とラフマニノフの交響的舞曲(7/1,7/2)、プロコフィエフの「アレクサンドル・ネフスキー」(10/28,10/29)を指揮するなど、時代と地域ともに幅広い多彩な選曲となっている。 飯森指揮による〈いずみ定期演奏会〉(会場:いずみホール)では2年目となる「ハイドンマラソン」が進行中。ハイドンの全交響曲をハイドン周辺の作曲家の名作と組み合わせておくる大ツィクルスで、2016年度は全4公演で12曲とりあげる。 さらに、二つの新企画もスタートさせる。一つ目は〈エンジョイ・センチュリーシリーズ〉。クラシックファン以外の人でもオーケストラを気軽に楽しめる内容で、2016年は2公演を用意。和田薫の指揮で「ゴジラ音楽祭 in 京都」(5/2 ロームシアター京都)と、飯森の振る「ドラゴンクエスト スペシャルコンサート」(11/3 ザ・シンフォニーホール)。 二つ目は、豊中市立文化芸術センター(2016年度オープンの多目的ホール)の指定管理事業の取り組みとしておこなわれる〈豊中名曲シリーズ〉。第1回は、小泉和裕の指揮によるブラームス「交響曲第1番」とチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」(ピアノ:小山実稚恵)(2017.3/26)という2大名曲。これで同楽団は従来の〈シンフォニー定期演奏会〉〈いずみ定期演奏会〉に加えて、3拠点での公演展開となる。演奏会の曲目、出演者の詳細については下記公式ウェブサイト参照。日本センチュリー交響楽団http://www.century-orchestra.jp■神奈川フィルハーモニー管弦楽団が 2016/17シーズンラインナップを発表 神奈川フィルハーモニー管弦楽団が、2016/17シーズンのプログラムを発表した。常任指揮者の川瀬賢太郎は特別演奏会を含め4公演に登場するほか、名古屋フィルとの合同演奏会など新たな取り組みにも挑戦する。概要は以下の通り。 みなとみらいシリーズ(会場:横浜みなとみらいホール)では、川瀬はベルリオーズ「幻想交響曲」(4/9)、ラフマニノフ「交響曲第3番」(2017.1/21)を指揮。特別客演指揮者の小泉和裕はブラームスとシューマン(8/27)に取り組む。首席客演指揮者のサッシャ・ゲッツェルはマーラー「交響曲第5番」(9/17)を披露。オッコ・カム指揮のシベリウス・プロ(10/15)も注目。 音楽堂シリーズ(会場:神奈川県立音楽堂)には主に古典的な名作が並び、県民ホールシリーズ(会場:神奈川県民ホール)には名誉指揮者の現田茂夫によるオルフ「カルミナ・ブラーナ」(7/16)や、川瀬の「第九」(12/3)といった大曲も登場。さらに、名古屋フィルとのジョイントコンサートでは川瀬がショスタコーヴィチの大作、交響曲第7番「レニングラード」(6/25)に挑む。演奏会の曲目、出演者の詳細については下記公式ウェブサイト参照。神奈川フィルハーモニー管弦楽団http://www.kanaphil.or.jp飯森範親 ©山岸 伸
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